なんでも道しるべ

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【アクティブファンドの闇】信託報酬や実質コストが高いだけなく、投資家の過剰な期待が生む罠

これまで様々なファンドに投資してきて、感じるのは、結局はインデックスファンドだなってことです。

別にアクティブファンドに投資することを反対するわけではないですが、やっぱりアクティブファンドって期待値ほど上がらないんですよね。

勝つ年もあれば負ける年もあって当然なのですが、この勝ち負けってファンド自体がプラスなったか、マイナスになったかというものもありますが、インデックス指数に勝ったか、負けたか、という視点もあります。

なので、いくらファンドがプラスだったとしても、同じ期間でインデックスに負けていると、何か嬉しくないですし、インデックスに勝っていても、結局その期間がマイナスだった場合も嬉しくないです。

結局のところ、ファンド自体の勝ち負けとインデックス指数に対する勝ち負けがあった場合、両方負けるとストレスは倍増ですが、どちらかに負けても嬉しくないので、両方ともに勝たないとアクティブに投資している意味が感じられなくなります。

そういう意味では、アクティブファンドに投資をしている時点で相当な期待値を持っている訳ですから、気持ちが揺さぶられるのと狼狽っていうのを覚悟しておかなければなりません。

さらに、アクティブファンドのもう一つの弱点は信託報酬の高さと隠れコストの高さです。

最近、信託報酬がめちゃくちゃ安いアクティブファンドが出てきたと聞いたのですが、運用報告書の実質コストを見て、げんなりしました。

アクティブファンドってそもそも信託報酬が高いファンドが多いですが、売買を頻繁にやられるとコストも高くなります。

さらに純資産総額が少ないと、その他費用が少人数に乗っかってくるので、さらに実質コスト割合が高くなります。

その意味でも、アクティブファンドに投資するということは、ある程度の覚悟が必要だということです。

■信託報酬が安くても実質コストは高い

ご存知な人もいると思いますが、「SOMPO123 先進国株式」というファンドをご存知でしょうか?

このファンド、日本を除く先進国の株式の概ね123銘柄に分散投資をするというファンドで、信託報酬を抑えることをコンセプトにしています。

運用ポートフォリオを見ると、まあ、そんなにオルカンとは大きな差がないので、アクティブなのでベンチマークを設けないと言いながらも、オルカンを参考にしているなというのは分かります。

特徴である信託報酬に関しては、0.077%ということで、アクティブファンドにしてはかなり安いのですが、それが実質コストになると一変します。

2022年12月の運用報告書からは、費用明細からコストが0.507%となっています。

総経費率から見ると、ファンドが0.35%ですが、その他費用が0.28%かかっているので、合計で0.63%になっています。

費用明細の0.507%と、総経費率とその他費用の合計0.63%なので、大きい方の0.63%というのが実質コストと考えてよいと思います。

信託報酬が0.077%であったとしても、実質コストは0.63%かかっているので、信託報酬が安いアクティブファンドだと飛びついたら大変なことになるわけです。

2022年の段階では純資産総額が20億もなかったので、非効率な運用をしている可能性もあるということです。

先ほども書いたように、ポートフォリオや上位銘柄を確認すると、そんなにオルカンから離れた運用をしているわけでは無さそうなので、これで0.077%の信託報酬と実質コスト0.63%であれば、オルカンの0.05775%と実質コスト0.1%程度で良いような気がします。

ちなみに、このファンドの名誉のために付け加えておくと、2022年はMSCIコクサイインデックスが-1.0%だったのに対し、このファンドは-0.2%で運用できたみたいなので、インデックスには勝ったということです。

冒頭に書いたように、インデックスに勝ったとしても、ファンドとしてマイナスなのであまり喜べないという気持ちは変わらないかなと思います。

■アクティブファンドに期待しすぎない

アクティブファンドって、そこで運用をしている人がいるので、信託報酬が高くなることは仕方ありません。

それを分かってファンドに資産を投入している受益者がほとんどだと思います。

けれども、いくら信託報酬が安いからといって、実質コストが安くなるわけではないということは分かっておいた方が良いです。

あと、アクティブファンドってそれなりに期待値が高いので、期待外れになる可能性が大いにあるということです。

実質コストに関しては、ちょっと分かり難くなっているのが現状なので、2024年からは運用報告書だけでなく、目論見書にも記載するように指導が行っているみたいですね。

2024年になると、目論見書で比較できるので判断しやすくなると思います。

私も過去に、様々なアクティブファンドを購入した実績があります。

信託報酬が高くてもしっかりと運用してくれたらいいという想いがあったので、アクティブファンドに預けていました。

けれども、結局のところ、インデックスファンドへの投資の方が長続きしています。

それは、信託報酬や実質コストが安いというのもあると思いますが、どちらかというと、インデックスの場合は無駄に期待しないので、平常心で投資を継続できますし、たとえ調整や暴落があっても、世界情勢がそうなのなら仕方ないかって思えるというのもあるのかなと感じています。