バフェットが語る言葉には、信用だけでなく、実績に基づいた証拠があるので、否定するのが難しいと感じます。
自分が行っている投資が、基本的にズレていないかを客観的に判断するには、第三者の投資戦略と比較することが良いと思っています。
しかしながら、誰の意見を参考にするかが重要です。
それにはバフェット氏の言葉を参考にすることが私は多いです。
ただ、バフェット氏ができるような個別銘柄の厳選投資は私には難しいということは分かります。
真似しようにも、売買タイミングが違いますし、おそらく恩恵は受けられないと思っているからです。
重要なことは、投資の中で、もっと上位概念に関することです。
このような意見は、私の身近な人では、はっきり言って役不足です。なぜなら、家計管理程度で苦しんでいる人から投資の助言を受けても、無駄な意見しか出てこないからです。
バフェット氏は、少し前にはビットコインへの投資批判をしていました。
今回は、「金」よりも「株式」に投資すべきであることを語っています。
■バフェット氏が語る「金」よりも「株式」に投資すべき理由
バフェット氏はあらゆる所で株式投資を推しています。
実績が伴っているので、バフェット氏の言葉に反論する人がいたとしても、私は、バフェット氏の考え方にそって株式投資をしています。
ビットコインもなんだか胡散臭いなと思っていたら、バフェット氏がビットコインは利益を生み出さないから投資する価値なしということを仰っていたので、その考え方は非常に参考になりました。
今回は、安全資産だと言われている「金」についてです。
5月5日に開かれたバークシャー・ハサウェイの株主総会で、同社のCEOを務めるバフェット氏は自身の考えをさらに分かりやすくするため、株と金それぞれへの投資を比較してみせた。
同氏は冒頭、自身の初めての投資経験を明かし、聴衆にどのような姿勢で投資にアプローチすべきか語った。もし、バフェット氏のように1942年に初めての投資をするなら、「アメリカの景気は徐々に良くなると数字で示すだけでいい」と言う。「基本的に投資の決断は1度で済む」とバフェット氏は加えた。
当時のバフェット氏にとって、理想的な投資は株式市場を通じたアメリカ企業への投資だった。第二次世界大戦が続く中、将来に希望が持てず、多くの投資家が有形の安全資産である金に殺到していた状況に反する考えだった。
バフェット氏は1942年にS&P 500インデックスファンド(当時はまだ存在しなかったと、同氏は述べた)に1万ドル投資していれば、今日では5100万ドル(約55億8500万円)の価値になっていると明かした。
一方、金に1万ドルを投資していた場合、その価値は約40万ドル(約4400万円)になるという。
「企業が工場を増やしたり、新しい発明に再投資する一方で、あなたは貸金庫に300オンスの金を保管していたとする。眺めたり、優しく撫でたり、金でやりたいことは何でもできる。だが、何も生み出さない。何かを生み出したことなどない。そして今、あなたの手には何が残っているか?1942年と同じく、300オンスの金があるだけだ。その価値は約40万ドルだ」
(引用:「何も生み出さない」バフェット氏、投資は金よりも株式にすべき理由を鮮やかに語る、Akin Oyedele、BUSINESS INSIDER JAPANより一部抜粋)
読んだ瞬間、ビットコインと同じ考えかな?と感じました。
何も生み出さないものに投資することには価値がないのだと受けました。
金は1万ドルから40万ドルに価値が増えているという見方もできますが、物価が当然に1942年と2018年では異なっているので、1942年の1万ドルと2018年の40万ドルは全く価値が違うでしょう。
インフレ率から計算すれば分かるかもしれませんが、私が感覚でもっているのは、金の価値はほぼ一定なので、インフレ率を考慮したら、約70年前の1万ドルと40万ドルはほぼ一緒かもしれませんね。
■安全資産だと言われる「金」と「日本円」
頭のいい人はピンとくる人が多いと思いますが、インフレ率を考慮すると、「現金」で持っておくよりも「金」でもっていたら価値は下がらないということもできます。
まさしくそのとおりだと思います。
実際に著名な書籍にはその内容が書かれています。
ドルの紙幣価値はインフレに伴い下がっていくけれど、株式の価値は上がっていると言われています。一方、金の価値は一定のグラフを示しています。
したがって、金が安全資産だと言われるのは、まさしくそのとおりなのだと感じます。
あくまで私の想像ですが、安全資産と言われるというより、市場が金を安全資産にしていると言った方が良いのかもしれません。
結局は、変なプレミアムやディスカウントを金に付与していないということです。
同じく何も生み出さないビットコインにはプレミアムが付いています。
ビットコインは金と同じで、量が決まっていて発掘するものだと言われますが、それであるなら、本来は金と同じ扱いを市場で得るべきだと私は思います。
日本円が安全資産だと言われているのも、もしかすると同じ要因なのかもしれませんね。
皮肉的な言い方になりますが、日本の成長が、市場関係者が考えている以上に何かを生み出す成長国家であるとすると日本円の貨幣価値には様々な思惑が働き、ランダムウォークにより、安全資産にならないかもしれません。
逆に、日本は世界中の市場関係者が予想しているのと大きく違わない結果しか出てこないから、貨幣価値にリスクが無く、安全に運用できるのかもしれませんね。(皮肉)