子どもに対し、「よい教育」を受けされることの意味について考えたいです。
親である限り、できるだけ子どもの教育にはお金をかけたい親が多いはずです。
生活できない程の困窮であったり、自己中心的な人であったりする場合は、子どもよりも自分の今の生活が第一なので、違う感覚の人もいるかもしれませんが、このブログを読んでいる人は、そんな人ではないと思います。
では、なぜ「よい教育」を受けさせたいと思うのでしょうか?
ある教育論に関する記事を読んでいて、概ね、同意見だったのですが、一部分、どう考えても納得が出来なかったので、その点を取り上げたいと思っています。
■「よい教育」とは何か
まず、「よい教育」というのも、人それぞれ違います。
親自身が子どもにとって何が良いかというものさしが違いますから、よい教育に関する考え方も違って当然です。
また、本来はここまでやりたいと思っていても、かけられるお金が足りない場合はどうしようもありません。
教育資金だけが生活費ではありませんか、どうしても各家庭で上限が異なって当然です。
収入や資産が潤沢な家庭は、子どもに対しても潤沢にお金がかけられて当然だと思うのです。
お金持ちの家庭は優秀になる可能性が高いですし、貧乏な家庭は一般的な知識レベルで留まる可能性が高いのも仕方ないことです。
■1,000万円の使い方
生活費を削ってまでも、自分の趣味を削ってまでも、将来の貯蓄を削ってまでも、親であると子どもの教育費にお金をかけたいものです。
私個人的な意見としては、教育費にお金をかけることは非常に良いことだと思っています。
それは感情的な点だけでなく、理にかなっていると思っているからです。
子どもや孫などの子孫に残すものとして、物理的なお金や不動産などの有形資産もありますが、知識・学歴・能力といった無形資産も非常に大切だと思えるからです。
仮に1,000万円を相続してとしても、それは1,000万円という現物に過ぎません。
インフレや運用によって、資産価値が上がったり、逆に下がったりすることがあるかもしれませんが、どちらにしても1,000万円は1,000万円です。
20代そこそこの若者であれば、1,000万円は喜ばれるかもしれませんが、所詮、1,000万円はその価値以上にも、以下にもなりません。
逆に、1,000万円の相続ができなかったとしても、その1,000万円で大学・大学院に行かせてあげたり、学生時代に留学経験を積ませてあげたり、何かの資格取得の資金にあててあげたり、そのような教育資金に使う方が良いケースもあります。
それは、子どもがそれによって、自分の価値を高めることができれば、生涯に渡る資産となるからです。
それは1,000万円という金額に留まらず、仕事や特技を通じて、何千万円~何億円になる可能性も秘めています。
当然、子どもによっては、かけたお金の価値を身に付けられず、無駄な投資になる可能性もゼロではありません。
でもそれは、親がきちんと小さい時から子育てをしていれば、ある程度は防げるはずです。
■教育にお金をかける価値
私の感覚は、理詰めでモノを図りますから、同じお金の使い方でも、貯蓄でおいておく必要性と、教育費で身に付ける必要性を天秤にかけると、子どもの将来性を考えると、当然、教育費にウェートが乗ります。
さて、教育にお金をかけると、将来的に何にメリットがあるかですが、普通に考えると、収入の良い職種に付ける可能性が高まると考えられます。
それは、知識が広がり、能力が深まり、視野が広がるからだと考えています。
世の中には様々な職種がありますし、社会人になれば、40年、50年は働かなければならない時代です。
それに、昔と違って、技術の進歩が速いですから、社会人なりたての若年時代と、その後、社会経験をして引退間際のベテラン層になったときに、違う仕事をしている可能性も十分に考えられます。
これからますますスピードが速くなり、グローバルな社会になることは確実ですので、子どもの時にどれだけの生きる知恵を身に付けているかが重要だと思えるのです。
■「高い所得」が「よい職業に就く」ことでは断じて無い
ただ、一つ、間違った考えはしてはいけないと思います。
「よい教育」により「高い所得が得られる可能性が高まる」という流れは、ある意味間違ってはいませんし、正しいとも思えるのですが、「よい教育」が「よい職業に就ける確率が高まる」というのは間違っています。
「よい職業」って何でしょう?
所得が高い職業が「よい職業」なのでしょうか?
違いますよね。
ある記事を読んでいて、どうもそこが引っ掛かってしまい、今日のブログになりました。
所得が高いことが、よい職業だと言えるのはかなり語弊があると思います。
私は所得が低くても、自分が好きな仕事であったり、家族と楽しく暮らせる環境下であったりすれば、それはそれで満足であると思えるのです。
所得が高いことだけが職業を選ぶ要素にはならないはずです。
そこを間違えると、子育てや教育そのものを間違える可能性があると思います。