最強の投資方法は、ETFか投資信託か、これは投資で資産運用をしようとしている人であれば、必ず悩むポイントになると思います。
最近は、iDeCoやつみたてNISAが注目されていることから、投資信託で運用している人も多く、手数料の安いインデックスファンドが最強だという話が多いです。
確かに間違いではなく、投資していることを忘れて、ほったらかし運用をしたい人にとっては、投資信託の積み立ては良い方法だと思います。
しかしながら、投資ときちんと向き合っている人は、本当に投資信託で良いのか?という疑問がでてもおかしくありません。
今日は、その疑問について考察したいと思います。
■投資信託のメリット・デメリット
投資信託とETFのメリットとデメリットに着目して考えてみます。
分かり易いように、メリットもデメリットも一つに絞りました。
一番大きい要因と思えるものを挙げることにしました。
まずは投資信託のメリットです。
- ドルコスト平均法の積立購入に最適である。
ドルコスト平均法とは、定額で購入して、上がっている時は少なく、下がっている時は多く買い付けることで、全体的に購入金額の平均額を下げる手法です。
投資信託は定額購入が可能なので、ドルコスト平均法に適していると言えます。
対して、投資信託のデメリットです。
- 注文と約定に時間差がある。
投資信託はいわゆるブラインド方式を取っており、注文時にはいくらで約定するのは予測できません。
これは投資信託の平等性によるものなので仕方ないのですが、特に米国株の投資信託の場合、この影響は強烈で、全く市場の状況が分からない状態で注文を入れることになります。
これは投資信託の大きなデメリットであると言えます。
したがって、極端なことをいうと、下がっている時に買い増しをするという調整ができないということです。
これらのことより、投資信託は何も考えずに、定額で積立をする人にとっては有力な方法であると言えます。
変な感情も入らないので、狼狽することもなく、買い増しの思惑も働かないので、コツコツを積み立てたい人には最適です。
■ETFのメリット・デメリット
次にETFのメリットとデメリットを考えてみましょう。
まずはETFのメリットです。
- 市場で取引ができるので自由に口数が買える。
投資信託の場合はブラインド方式でしたが、ETFはまさしくその時の価格で購入が可能です。
米国指数のETFであっても、前日の結果によってETFの価格が決定され、先物の変動によっては多少は動きますが、基本は昨日の結果で値段が決まります。
したがって、たくさん買おうと思えば買えばよいですし、今日は購入を止めようと思えば止めれば良い訳です。
株と同じで売買は自由です。
対してETFのデメリットです。
- ドルコスト平均法が使いにくい。
ETFは口数単位で購入するため、定額購入のような安い時に口数を増やせるということができません。
下がった時に購入することによって、平均取得金額は下げることはできますが、口数を増やすことができないので、ドルコスト平均法を完全に享受することができないのです。
ETFの場合、変な思惑が働くことは事実で、下がった時に怖くなって購入を止めてしまったり、ルールを無視したスポット買いの心情が働いてしまったりすることもあると思います。
ただ、ブラインド方式の気持ち悪さは解消されるのが大きなメリットだと言えます。
■手数料はETFの方が安くなる
また、ここまでに挙げたメリット比較以外にも、注目すべき点があります。
それは、投資信託とETFの手数料の違いです。
投資信託は信託報酬という名目の手数料があります。
基本的に手数料の大きさは、投資信託>ETFになりますが、それには訳があります。
それは、投資信託はETFを購入することが多いからです。
自ら銘柄を購入してインデックスを組成する投資信託もありますが、純資産総額が少ない商品はETFを購入するケースが多いです。
また、最初からETFを購入することで運用すると明言している商品もあります。
そうなると、必然的に投資信託はETFにコスト面で勝てないということになります。
本当にコスト(手数料)を抑えたいのであれば、ETFを購入した方が良いというです。
■投資方法で商品を選択する
まとめると、ほったらかし積立でドルコスト平均法を完全の享受したいのであれば、投資信託を購入する方が賢いです。
逆に、ブラインド方式が気持ち悪く、コストも抑えたい、また、値下がりした時にスポット買いなどをしたいと思っている人は、ETFを購入する方が良いということになります。
将来的に、個別株の株式投資も考えている人であれば、ETFで市場での売買に慣れておくのも一つなのかもしれません。
逆にそんな面倒くさいことは一切嫌という人は、投資信託の積立設定をして、何も考えずに投資信託を購入した方が良いということです。