なんでも道しるべ

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【日本の劣悪環境】教育資金を株式市場で運用して備えるのが難しい事情

子育て世代に10年使わないお金がありますか?

昨日の記事で、世界中の経済政策と量的緩和により、株価が上昇し、インデックスファンドを推奨している人も個別株を推すようになってきたという話を書きました。

【株式投資は冷静に】個別株投資を推す理由から、株価上昇の異様さを考える - なんでも道しるべ

私個人的な意見としては、資産運用の投資をするのならインデックスファンド1本で行くべきと考えています。

どうしても個別株を購入したケースといえば、株主優待などで保有していることに意味がある場合に限られると思っています。

実際、私自身も優待目的で個別株を保有しています。

そのようなケースだと、株価が上下しても売買する気がないので、全く気になりません。

利益を得たいと思うから狼狽するので、資産運用をきっちりとしたい場合はインデックスファンド1本でしょうね。

ただ、このコロナ禍の状況からインデックスファンドを買うのも勇気がいります。

昨日の記事の内容も懸念ですし、さらに、インデックスファンドでしっかりと利益をあげるには長期投資をする必要があります。

これまでなら、短期の数年でも利益が上がっていましたが、この世界経済状況では、数年の短期の場合はマイナスを被る可能性は高くなっています。

その懸念は、子育て世代にとっては深刻です。

長期投資は数十年、できれば30年以上と言われていますが、子育て世代はそんな悠長なことを言えません。

もしかすると、数年でお金が必要となることだってあるのですから。

最近の株価上昇に伴い、どのようなスタンスで臨むべきであるかと考えます。

■教育資金を株式市場で運用すると・・・

子育て世代の懐事情は深刻です。

今は子どもの数によって、子どもの人数×1,000万円と言われている時代ですから、しっかりと貯蓄しなければなりません。

米国のように株価がしっかりと右肩上がりの場合は、教育資金に投資を使うことは可能です。

逆に、インフレ環境ですから、貯蓄だけで教育資金を貯めようと思うと、5年後、10年後に貨幣価値がどうなっているは分かりませんから、怖いのです。

対して、日本で生活していると、世の中はデフレですし、社会保障や税負担が増えてきて手取りも増えてこない、貯蓄は金利が安いうえに、株価もアベノミクスの作られた状態です。

そんな環境下で、国内の株式投資や投資信託で教育資金を貯めていこうと思っても、重い腰になるのは仕方ないでしょう。

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とはいえ、海外に目を向けて、米国や先進国株式を中心としたインデックスファンドを買うにしても、実は日本人である外国人の立場からすると、為替の影響は無視できません。

株式市場が冷え込み、リスクオフの雰囲気になると、円高ドル安になる傾向がありますから、海外株式で運用しているインデックスファンドの場合は、基準価額が為替の影響だけで下がります。

さらに、株式市場も下がりますから、ダブルパンチで下がるわけです。

逆に、市場がリスクオンの時は、株式も上昇しますし、円安ドル高になりますから、この時はダブルで上昇するのです。

よって、世界市場の投資信託も実は大きなリスクを取っていることが分かります。

そんなリスクとリターンで大きく振れる株式市場や為替市場への投資に、虎の子の教育資金をどれだけ充てることができるでしょうか。

■換金する時期が明確であるだけに難しい

教育資金の場合、長くて15年後程度、短くて数年後といったように、先が見えていることが多いです。

さらに、資金が必要な時に、今のようなコロナ禍に陥ったり、リーマンショック等の世界恐慌になっていたりするケースだって考えられます。

引き出す時期をずらすことができ、自分さえ我慢すればよいのであれば、それは安心できますが、教育資金の場合、子どもの成長は待ってくれません。

必要な時が今であれば、その時点でお金に変える必要があるのです。

したがって、どの程度は現金で保有しておき、どの程度は変動する市場への投資とするのか、といったアセットアロケーションはとても大切です。

資産全部を市場に投資する必要もないですが、全部を現金で持つ必要もありません。

大切なことは、子どもが何歳でどの程度の教育資金が必要になってくるのかを想定しておくことだということです。

■国内株式市場で運用できないのが最も辛いリスク

本当なら、国内株式市場だけで教育資金を運用できる方が良いです。

その場合、為替の影響が無いですから、インフレと経済事情だけを考慮すれば良いからです。

普通に生活していると、為替の影響をほとんど感じませんが、投資をしていると為替の影響は非常に大きいことが分かってきます。

世界投資する場合は基本はドル決済ですので、購入するときに円高で、売却するときに円安であればそれだけで利益があがります。

一つの考え方によると、日本経済が停滞し、紙幣のバラマキ、国債の日銀保有によって、今後は円安に行く可能性が高いと言われています。

ただ、その根拠があったとしても、実際に本当に円安になるかどうかなんて分かりません。

したがって、為替の円安にかけるのも一種のギャンブルになってしますのです。

子育てをしていると大切な教育資金です。

預金をしてもほとんど利子がつかない現状、インフレになるかもしれない経済状態リスク、教育資金が右肩上がりとなっている環境において、家族の将来をしっかりと考えて、リスクヘッジしたいものです。