中学2年の娘は馬渕教室に通っています。
クラス編成で、公開テストと称される模試テストの結果から、上位クラスへ行くことが認められますが、その基準となるものが、5科の偏差値と数学の偏差値となります。
5科がクリアしていても、数学の偏差値がクリアできていないと上位クラスに行くことはできません。
なぜ数学の偏差値が基準となっているのか?
それは、数学が受験において最も重要な教科だからです。
志望校を受験する生徒にとって、成績はおそらく志望校の枠内に入っているでしょう。
そのような人が基本的には受験しにきます。
それでも当たり前ではあるのですが、合格者と不合格者に分かれることになります。
合格者と不合格者の特定平均で、最も差のついた教科というのが数学ということになります。
■合否平均点の差は数学が最も占める
東進が大学受験生のデータを調査した結果が以前公開されていました。
それによると、東大理系の合格者と不合格者の平均点の差のなかで、数学が占める割合が53%あったということです。
それ以外の3教科、英語と理科と国語はそれほど大きな差はありません。
強いて言うなら、国語が一番寄与は小さかったという結果です。
得点差の半分以上が数学によってもたらしているのなら、数学が合否を分けると言っても過言ではないということになります。
このようなデータは塾業界では常識のように捉えられており、中学生対象のクラス分けであったとしても、数学の基準があるのだと思われます。
■実のところ数学偏差値が低くても5科偏差値がクリアできてしまう
実際のところ、例えば、SSSTクラスに行くための基準は、5科偏差値で64以上ですが、数学偏差値も60以上でないといけません。
娘は数学が苦手なのですが、数学が60以下であったとしても、5科の基準はクリアできます。
数学が偏差値50程度であったとしても、数学以外の4教科で十分に5科偏差値64以上に持って行くことは可能です。
また、数学が60に届かない程度であったとしても、数学以外の教科の3教科の得点が良ければ、それでも5科偏差値64以上に持って行くことができます。
結局、5科偏差値というのは、5教科での総合得点ですから、どの教科で点を稼いでも良いってことです。
自分の得意教科が2教科ないし3教科あれば、数学が苦手だったとしても、SSSTクラス基準に持って行くことができます。
けれども、数学が苦手だと、おそらく、クラスの授業雰囲気についていけないのだと思います。
■数学は積み重ね教科であるがゆえ基準がある
積み重ねの教科といえば、数学と英語ですが、数学は特に小学校からの積み重ねですから、一朝一夕では成績は伸びないです。
英語も積み重ねの教科ではありますが、それでも本格的に勉強したのは中学生の時からというのがほとんどです。
実際に文法などをしっかりと学ぶのは中学生になってからです。
したがって、英語は中1や中2の前半でつまずいていても、しっかりと学習すれば取り返すことが可能ということになります。
それに対して、数学はそのような取り返しがなかなか難しいです。
基礎基本が分かっていても、応用問題となると、数学的な考え方やセンスなどが付いていないとたちまち太刀打ちできないというのは普通に起きます。
なので、数学の力をしっかりと付けてない状態で上位クラスに行くと、本人が辛いことになりかねませんし、塾としても合格率が高くならないので、とにかく数学の学力を付けましょうということになるわけですね。
■数学が苦手教科だと辛い
娘の場合も、この例のように、数学で基準がクリアできずに、苦労しました。
とはいえ、まだ中学2年なので、数学だけに力を注げば、偏差値60程度には上げることができました。
逆にいうと、油断すればすぐに偏差値60未満に逆戻りするかもしれないということです。
公開テストのデータを見る限り、今のところは、英語の方が個人差はついているように見えますが、これも中3に上がってくると、数学も同じように差がつきやすい教科になっていると思います。
結局は、数学と英語、この2教科が受験の勝負の分かれ目であることは間違いなさそうで、まずは数学と英語をしっかりと取り組み、国語、理社という順に勉強していくことになるのは、大学受験でも高校受験でも変わらないと思います。
数学に基準が設けられているのには必ず理由があります。
苦手な教科は各々必ずあると思いますが、数英が該当するのなら、逃げずに克服することが第一ということですね。