チャレンジング植田の発言で、ドル円が行って来いの状態になっています。
この記事は、12月19日の朝にアップされる予定ですが、書いているのは12日です。
ちょっと最近、記事を先に書き溜めする習慣がありまして、リアルタイム性には劣るのですが、時間がある時に書く方が、定期的にアップできるので、そのようにしています。
今回のドル円の話、もう1週間前の話なので、遅い・・・って思われるかもしれませんが、その辺はしご了承いただきまして。
植田総裁のチャレンジング発言で、12月の日銀金融政策決定会合でマイナス金利解除が決定されるのではないか、という思惑が走り、一気に円高に振れました。
けれども、すぐに火消しと言いますか、チャレンジング植田は何も言っていませんが、周りの関係者が、春闘の賃金アップを見極めてからでも遅くないという発言から、12月は無いなってことで、結局、元ぐらいに戻りました。
この間、営業日でたったの2日間です。
この記事を書いている12日の段階では、まだ50銭ほど戻っていませんが、短期的には円高方向だと思うので、これはほぼ行って来いが完成したと思います。
チャレンジング植田もかなり難しい判断を迫られているので、大変だなって同情してしまいます。
日本人の生活的には、もう少し円高の方が生活しやすいと思うのですが、日本の輸出企業が円高になると利益が落ちます。
それにより、賃金上昇が腰砕けになってしまうと、日銀と政府の思惑が達成できなくなるので、ある程度の円安は確保したいという想いもあるのだと推測しています。
まあ、これで、春ごろにはYCC正常化、もしくは、マイナス金利解除が実行されるってことは確実視されてきましたし、輸出関連企業は円高になって利益が落ちるのが見えてきたので、本当に賃金アップを達成させるでしょうかね?
サラリーマン家庭のうっぷんは最高点ですし、とはいえ、日本人は投資をしない家庭が多いので、株価や為替なんてどうでも良いって人が大勢います。
為替なんて、どちらかというと、食品や日用品の価格に影響するってことくらいしか関心ない人が多いですから。
そんなことだから、デフレマインドが解消されないんだと思うんですけど。
2024年から新NISAが始まります。
投資は自己責任ですし、マイナスになることもありますが、ちょっとは投資を生活の中にいれて、為替を別の視点で見るようにした方が良いと思います。
■米国景気でドル円は影響を受ける
為替に関しては、151円のダブルトップを形成していから、もう、日米の政策金利の予測からは、短期的には円安には行きにくい状況になってきました。
いま、投資系の分析情報では、2024年が1ドル何円になるのか、その話が中心になりつつあります。
というのも、日本人の中で投資ブームに乗っかっている人は、S&P500やオルカンを中心とした海外株式の投資をしていますから、為替の影響は大きく受けます。
簡単にいうと、今の保有資産が、円安になれば儲かりますし、円高になれば損をします。
米国のFRBと日本の日銀に政策金利は大きく影響しますが、さらに、景気の動向によっても、ドル円は動きますので、いくらになるのかな?って予想が絶えないです。
私も様々な情報を取るようにしていますが、一つ、参考になるまとめを紹介してくれていました。
それが下記のとおりです。
- 米国景気後退なし:1ドル140円台が続く?
- 米国景気後退あり=1ドル130円台?
- 米国景気後退が深刻=1ドル120円台?
結局は、米国景気によるってことです。
景気後退があるのと、ないので、なぜ為替が変わるのかというと、FRBの利下げのタイミングが早くなるか、そのまま維持になるのか、って話です。
景気後退が起きると、今の政策金利を一気に利下げに走ると予想されるので、その場合は、日米金利差が縮小して、円高ドル安になるという予想ということになります。
■円高になるとどれだけ損するのか?
為替の予測は難しいですが、例えば、1ドル145円で一括投資した場合に、1ドル135円になると、為替により6.9%下落することになります。
また、1ドル130円になってしまうと、為替により10.3%下落することになります。
もちろん、例えばS&P500に投資していた場合、利下げにより株価が上がれば良いのですが、景気後退になると、逆業績相場で一旦下落する可能性が高いと思いますから、それが耐えられるか、ガチホールドできるかどうかが、勝負ってことになります。
為替なんて、金利差だけでは説明がつきません。
購買力平価や貿易収支によっても変わってくるので、どうなるか予想がつかないので、為替は無視をして投資を継続した方が良いというのは一般論です。
とはいえ、投資する側にとっては、損をするのは嫌なものなので、円高による下落はある程度想定しておきたいものです。
そのためにも、為替の予想はしておいた方が気分は楽になると思います。
為替で儲けようとするのではなく、為替による影響で狼狽しないようにするのが大切です。
海外株投資をしている限り、為替の影響は必ず受けます。
為替ヘッジをしていても、金利差のヘッジコストはかかるので、同じことです。
長期投資をするために、為替と上手に向き合いたいものです。