大統領選と株価のアノマリー、これってアノマリーと言っても意識している投資家が多いから、かなり行動が左右される要素になっているようです。
とても面白いデータがありました。
今年2023年は大統領選前年ですが、大統領選前年って過去80年弱株価データを確認すると、19勝0敗みたいですね。
それも、平均上昇率18.4%というのですから驚きです。
アノマリーなので、何の根拠もないのですが、0敗というのが凄いじゃないですか。
このまま12月に失速しなければ、今年も1勝を積み増すことになり、20勝0敗という驚異的なアノマリーが誕生することになります。
次回の大統領選前年は2027年ですから、ちょうと新NISAが始まって4年目。
そこまでの3年間の間にどれだけ積み増せるかによって、爆益を上げられるかどうかが決まってきそうな気がします。
あくまでアノマリーですけどね。
とはいえ、単なるアノマリーとは言えないという根拠も実はあって、それは、大統領選前年は各州でバラまきが行われているという話もあります。
米国大統領選は世界が注目しますし、二大政党でバチバチですから、どうしても大統領になりたい、大統領を出したいという政党の想いから、前年は株価に良い活動がされているってことでしょう。
アノマリーと言いつつも、根拠のない話でも無さそうな気がします。
■2024年は大統領選
2023年もあと1ヵ月ですから、4年後のことを考えるのではなく、まずは来年2024年のことを考えましょう。
2024年は日本では新NISAスタートですが、世界が注目しているのは米国大統領選。
2024年の11月に大統領選が行われますから、そこに向けての選挙活動が始まります。
選挙といえば日本では株高のアノマリーがありますが、実のところ、米国ではちょっと違うみたいです。
先ほどの勝率でいうと、15勝4敗で勝率76%、平均上昇率7.8%ということで、それほど悪い数字ではないのですが、実のところ、平均上昇率は大統領選4年サイクルで考えると最も悪いです。
それでも、最も悪くて7.8%なのですから、米国株って市場に居続けることが大切だというのが良く分かります。
そして、7.8%の上昇といっても、過去のデータからは、年の後半に上昇しているらしく、年の前半は実のところ下落基調だということです。
さらに、2024年は逆業績相場の可能性も懸念されているので、もしも、このアノマリーと逆業績相場が組み合わさると危険なカクテル的な感じになりそうですね。
新NISAは年初一括投資だ!って意気込んでいる人が相当いるようですが、このアノマリーを考えると、仕込みチャンスは年前半のどこかにありそうです。
4月?6月?様々なデータがありますか、逆業績相場や円高の可能性も考えると、年初一括投資が吉というわけでは無さそうです。
■アノマリーを信じるか、相場サイクルを信じるか
さて、大統領選をもう少し見てみると、共和党の候補者と民主党の候補者のどちらが勝つと良いのか?ってデータもあります。
データによると、共和党候補者が勝つと15.3%上がるようで、民主党の候補者が勝つと7.6%上がるようです。
この差もなかなか大きく、共和党候補者に勝ってほしくなりますね。
なんかゴタゴタしていますが、やはりトランプ前大統領が出るのでしょうか?
とはいえ、これも単なるアノマリーであり、根拠はありません。
実際、大統領選の2008年や2000年は大きく株価は値下がりしています。
これは投資家の記憶に深く残っているリーマンショックとITバブル崩壊の年になります。
結局のところ、大統領選よりも、市場環境の方が株価には影響を与えている可能性がもちろんあるので、大統領選アノマリーだけを信じるのも危険だということです。
今言われているのが、マグニフィセント7に資金が集まり過ぎているという指摘。
これが投資家に意識付けされると、平均回帰という名のもとに、マグニフィセント7が下落し、NASDAQ100やS&P500が調整に入る可能性だった十分に考えられるわけです。
良いデータと気になるデータ、投資家の周りには様々なデータがありますが、何を信じるのかは自分次第です。
けれども一番言えることは、何かを信じ切ると間違いを犯してしまう可能性もあります。
何より大切なことは、市場に居続けることですが、その市場への居続け方が重要で、一括投資、積立投資、いくら積み立てるか、リスク許容度、それらは100人いたら100通りあります。
自分の心地よい投資法を見つけない限り、いつまでも狼狽することになるので、周りの人の投資状況や市場データはやっぱり気になりますが、そこは自分のスタイルを貫き通した方が良いということです。
今回の大統領選のデータを見ても、投資したものは基本的には市場から撤退させないというホールドの気持ちが一番大切なような気がします。