なんでも道しるべ

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【奨学金という名の借金】社会人1年目から借金を背負ってでも大学に進学する意味はある?

大学進学と奨学金の問題、毎年この時期になると、クローズアップされますね。

大学生で奨学金を貰っている学生はおよそ50%だと言われていますので、半数の学生は何かしら借金をして大学進学をしていることになります。

私も奨学金を貰いながら通学していましたので、奨学金を貰うということに対して反発はないのですが、やはり奨学金を貰っていた身からすると、できれば奨学金を貰わずに大学進学した方が良いと思います。

もちろん、奨学金が無ければ、進学は叶わない人も大勢いるでしょうから、奨学金を貰いながら通学することが悪いことではないです。

アメリカでは大学進学は自分のお金で行くことが大前提らしいので、かなりの学生が奨学金を貰いながら通学して、社会人になって稼ぐようになると返却していくのは日本と同じです。

けれども、日本の事情だと、必ずしもアメリカと同じに考えない方が良いと思っています。

一つに、アメリカと違って、日本の場合は学歴よりも年齢での給与水準の方が根強いからです。

大学に進学すると、学費もかかりますし、時間も費やします。

学生の間は満足に働くことができないので、稼ぎはバイト程度ですから、高卒で社会人になった方が、学費はかからないし稼げるので、大学生との上下の差は大きくなります。

しかしながら、大学を卒業したとしても、高卒と大卒の給与の差が、学費と有職・無職の差ほどついているわけではなく、年齢や企業の大きさの方が給与に影響することの方が強いと感じます。

具体的にいうと、高卒で大企業に就職したほうが、変に大学を出て二流以下の就職先に就くよりも、生涯年収は良かったりするものなんですよね。

だから、大学に通う意味っていうのが重要になってくるのですが、社会人での給与メリットが少ないにも関わらず、奨学金を貰ってでも通ってしまうのは、最近の風潮が良くないのでしょうね。

極端な話、大学でしたいことが無ければ、借金をして通っている意味なんてほとんど無いと思うのです。

■学生は借金の意識が低い?

私自身、奨学金を貰って大学生を送っていましたから、卒業して社会人と同時に、400万円の借金を背負って新社会人になっていました。

奨学金を返しきるまで、40歳ごろまでは、毎月2.5万円程度の返還が必要でした。

若年層の社会人にとって、毎月2.5万円の返済ってかなり厳しいですよ。

最初は給与が少ないですし、毎月2.5万円を返しても、年間30万円ですから、奨学金の残高が一向に減らないんですよね。

いつまでも借金を背負っている気分になります。

若い時って、お金の価値が分かっていないというか、稼ぐのにどれだけ大変なのかが分かっていないので、借金の重みって実感がないんですよね。

毎月お金が振り込まれるマシーンのように勘違いしてしまい、それが借金で10年以上も返却に時間がかかるなんて実感がないんですよね。

だから、いまでは奨学金を貰いながら通学している人が増えていっているのだと思います。

親からしても、子どもが奨学金を返済してくれるなら、止める必要はありませんからね。

身内から疑えではないですが、たとえ肉親であっても、奨学金の借金の重さは実感がないものなのです。

昔は大学進学率も低かったですからね。

親自身が奨学金を貰いながら大学生をしていた人が少ないのだと思います。

それが今では、どの程度のレベルの大学であっても、進学することに価値があるということで、奨学金を何とも思わずに借りて進学する人が増えているのでしょう。

■子どもに背負わせる奨学金ってどうなの?

奨学金は金利が安いので、たとえ学費に困っていなくても、念のため貰っておくという判断は分かる気がします。

というのは、手元資金で学費を払うことはできるけれど、もし多額の費用が必要になったことを考えると、低金利なので奨学金を貰ってても良いのでは?という考えをする人が増えているということです。

生活なんてどうなるか分かりませんからね、急に仕事が無くなる可能性だってあるわけです。

そう考えると、奨学金をすること自体は決して悪いことではないと思います。

何が気になるのかというと、判断ができない18歳に奨学金手続きをさせて、貰い受け、社会人になる前に、各種書類を書かせて、借金を持たせるような状況にさせることなんです。

親はもっと、この奨学金の借金について、子どもに了解を取るべきだと思いますし、本当に行きたい大学なのかなども考える必要があると思います。

奨学金があるから好きな大学に行かせるのではなく、大学に行きたいけどお金が心配だから奨学金を貰うという考え方にならないといけないということです。

奨学金といっても一つの借金ですからね。

返済義務のある借金がある限り、社会人になったら、サラリーマンに縛られる可能性だってあるわけです。

人間って余裕がないと萎縮してしまうので、そういう意味でも、奨学金という名の借金の重みは子どもと大人で考えておくべき内容だと思いますけどね。