「バビロン大富豪の教え」という本を読んでみました。
本といっても漫画なので、サラッと読めてしまいました。
内容としてはファイナンスの考え方を漫画で分かり易く教えています。
すでに貯蓄や運用をしている人からすると普通の内容ですが、何もしていない人や、やりたくてもできる環境にない人からすると、そんな簡単に言われても…という感じでしょうか。
最終的には、幸せにはお金があれば良いのかという人生論的な部分にまで入ります。
短時間で読める本(漫画)なので、資産運用に興味がある人は読んでみるのをおすすめします。
■1割貯金はできているか
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この本で紹介されている教えは様々あります。
最初は、「収入の10分の1を貯金に回し、残りの10分の9で叶えられる欲望で諦める」ということです。
給与天引き貯金というのは有名です。
この金額をいくらにするのか、という話ではありますが、それを給与の10分の1というのが基準です。
手取り20万円の人は2万円、40万円の人は4万円といった単純な具合でしょうか。
1割が無くなるだけで生活が厳しくなるものです。
というのは、生活水準は収入によって膨大していくというのが普通だからだそうです。
手取り20万円の人は20万円分の生活をしますし、40万円の人は40万円分の生活をするものです。
天引きをされると、その分は無かったものとして生活するので、有効だということです。
ただ、貯まったお金で何か大きな買い物や、住宅・教育などで困った時に手を付けたいお金になりますから、結局は、そこで使ってしまう人が大半ではないでしょうか。
まあ、私の感覚からすると、それはそれで仕方ないのかなと思います。
このような話では常に老後・老後と念仏のように出てきますが、老後ばかりを気にして、今の生活も大切にしない人は、結局は心が貧乏になると思えます。
老後も、このご時世は本当にいつ来るか分かりませんし、何年続くか分かりません。
国が年金破綻直前だから悪いのであって、個人が本来はそこまで気にしなくても良いという考えによって年金制度ができたはずですから。
一番大切なことは、このような手法によって貯蓄ができることと、生活水準を高め過ぎない意識を持つことではないかと思います。
■ちょっと難しい7つの道具
本の中では、7つの道具という言い方で紹介されています。
- 収入の10分の1を貯金せよ
- 欲望に優先順位をつけよ
- 貯えた金に働かせよ
- 危険や天敵から金を堅守せよ
- より良きところに住め
- 今日から未来の生活に備えよ
- 自分こそを最大の資本にせよ
1から7に行くに従い、難しくなるというか、捉え方が個々でことなるという印象です。
1,2程度であれば、今から誰でもやることができます。
けれども、3のような運用であったり、4のように人を見る目を養うといったり、5のように住む場所まで考えるようになると、少しハードルが高くなるということです。
さらに、6や7といった人生論的な話になると、普通に生活しているだけではなかなか意識していないのではないかと感じます。
これらを考えたり、もう一度見直したりするという意味でも、この漫画の本を読んで一度妄想してみるのも良いかと感じます。
■興味深い5つの黄金法則
5つの黄金法則という内容がなかなか興味深いです。
ここでは内容は書きませんが、私には何となく理解できるといいますか、対象物を具体的に表すことができます。
この黄金法則は、貯蓄をどのように運用するかという視点のものであり、私が真っ先にイメージしたのがインデックスファンド(投資信託)です。
貯蓄の運用は、インデックスファンドが最も効率が良く、手数料が少なく、ストレスが貯まりにくいものです。
これに勝るものは今のところ私の中では見つかっておらず、インデックスファンドで運用することが最も都合が良いと感じています。
黄金法則に反するもとのとしては、アクティブファンドだったり、不動産投資であったり、FXであったり、といったものではないかと思います。
さらに、日本人が好きな貯蓄型保険や外貨預金も含まれると考えます。
これらの投資には必ず儲かる人が存在します。
儲かる人が存在する分だけ、自分が損を被っていると考えるべきです。
インデックスファンドも少なからず手数料がかかりますし、世界情勢によって資産が上下するリスクは存在しますが、手数料はあくまで必要最低限の管理費用ですし、上下リスクは生きている中で必ず身近にあるリスクです。
これらは投資をしているからといって特別にリスクを享受しているのではなく、生きていると必ず受けるリスクなので、投資の有無によって差が出る訳ではありません。
逆に投資をしなければ、インフレリスクを享受することになりますから、生きているだけ、働いているだけで貧乏ということだってあり得る訳です。
■いま置かれた立場から自分を見直す
本の後半では、お金と幸せについて書かれています。
そのような内容はおまけであり、お金で困っている人からすると、幸せなんて後から考えれば良いものです。
まずは、お金に困らないように、どう生活していくのかが大切なことだと思います。
今回紹介した本(漫画)は、凄く簡単に書かれているので、誰でもスッと入ってくると思います。
読んでも反論がある人がいるかもしれませんが、そのような人は自分ができなかったことを卑下しているからにすぎません。
若い人なら時間のメリットがありますが、年配の人は先が短いです。
それでも、自分のいま置かれた立場で何ができるかを考えることが重要で、環境に文句を言っても仕方ないわけです。
この本を読んで、一度自分を見直すのはいかがでしょうか。