最近の入試ニュースでは、男女差に関する記事が非常に目に付きます。
直近で大きな話題となったのが、「医学部で女子が不合格にされている」ということでした。
会社の働き方でも男女差が出ているように、学生においてもすでに男女で扱いが違っていることがクローズアップされました。
こればかりは、娘を持つ親としては無関心ではいれません。
とはいえ、どうしようもできなのも事実で、世論による圧力がないと、なかなか制度や風習が変わらないのも事実。
1年、2年程度でゴロっと変わるものではないです。
このような問題は徐々に見直しがされてくるものだと思います。
■中高の男女定員問題
医学部の合否問題は、大学入試の全体的な問題でしたので、非常に大きなニュースで取り扱われました。
しかしながら、実は、扱いは小さいですが、高校受験、中学受験の段階ですでに男女差が出ているというニュースがあります。
それが、東京の男女定員の問題、関西の女子定員が少ない問題です。
この両方が医学部問題と同様に、男女で扱いが異なっているのではないかという問題点です。
昔からの風習とはいえ、現代社会において、女性活躍社会にしていこうという流れがあるわけですから、見直さなくてはいけないでしょう。
とはいえ、学校事情と生徒事情からすると、それは複雑なような気がします。
■女子の方が優秀な人が多いことで
まず、東京の男女定員の問題ですが、これは、東京だけが、高校受験において、男女で各々定員が決まっており、比較的女子の方が優秀な子が多いので、女子の合格最低点が上がってしまうという問題でした。
他の都道府県では、定員を男女で分けていないので、男女平等に合格最低点が決まるのにも関わらず、東京ではそれが男女毎で違うということです。
これは制度的に大きな問題だと思いますが、そもそも、「比較的女子の方が優秀な子が多いので」というのが、医学部問題と本質が同じです。
男子の方が勉強はできない子が多いけれど、定員として優遇されて拾ってもらえるということです。
まあ、男子の方が部活を引退した後に、急激に成績が伸びるという子が多いそうで、そのような個人的な事情も加味されていないとは思いますが、医学部と一緒で大きな問題ですね。
医学部でも結局は、男子の方が労働環境が過酷な医者に向いているという話が根底にあると思いますが、男子と女子で成績以外の点で決定されているとなると、女子からするといたたまれないと思います。
得点で合否を分けている以上、条件は平等にすべきかもしれませんね。
■女子の方が定員が少ない事情も
関西の中学校事情においては、元々、女子の定員が少なく、ゆえに、女子の合格最低点が上がってしまうという問題です。
これは、私立の中高で起きているようですが、以前は男子校だったのに、様々な要望で共学にしたけれど、設備的な問題で女子の定員が少ないと理由付けられています。
これは、まっとうな理由を言っているようですが、本質は違うでしょうね。
設備上の問題であれば、整備すれば良いだけの話であり、それが何年も定員を減らす理由にはなりません。
もっと他の理由が根底にあるのではないか?と思ってします。
事実、共学で、受験で選抜される公立中高では、女子の方が合格者は多いそうです。
それは、男女で定員を分けていないので、成績優秀な女子の方が合格者は増えるそうです。
とはいえ、中学受験であれば、それは小学生が受験していることになりますから、精神年齢の高い女子の方が優秀になるのは普通かなと思えてしまいます。
■私立の中高は合格実績が全てだから
どの高校も本音は言いませんが、私が個人的に思っている理由は下記です。
女子が増えると、成績優秀でない女子も増える。それらの女子により、男子が誘惑されて、これから成績が伸びようとする男子の足を引っ張ることになる。ゆえに、女子は恋愛に興味が無いような、一部の成績優秀者だけが入学してくれればそれで良い。
公立高校ではこんなことは考えないと思いますが、私立では十分にあり得る話だと思います。
元々、男子校や女子校というように、男女で分かれていた方が思春期は良いという話もあるくらいですから、少子高齢化や地域の要望によって共学にしたとはいえ、本音としては成績優秀者の足を引っ張るような異性は必要としないというのが根底にあると思います。
女子は先行逃げ切り型、男子は追い上げ逆転型です。
そもそも、勉強に対する姿勢が異なっているのですから、それをある学年や年齢で線引きすること自体ナンセンスなのです。
3年や6年あれば逆転も余裕で可能なので、入学時の成績と卒業時の成績が全く違うというのは良くある話。
特に、私立では難関大学への合格者率や合格者数がその後の入試事情に直結しますから、何としても成績優秀者を伸ばしていきたいでしょう。
そのなかで、男女ともに難関大学にチャレンジしてもらえる生徒をどれだけ集めるかにもかかっています。
超進学校でない限り、200人生徒がいても、実際に勝負できる生徒は50人程度です。
残りの150人は、進学実績では大学群の合格者数でまとめてしまうのが事実です。
そんな事情が合いまった結果なので、外野がどうしようもない制度なのですが、我が子がそのギャップに巻き込まれてしまったら、ちょっと納得できないかもしれませんね。
それに負けないようにするには、上位合格の知能にすることしかないと思います。