リーマンショック後、金融緩和策により先進国内で早く復活を果たした米国です。
2018年も2月から夏頃にかけて、米国発で世界的大調整が起きましたが、結局、米国株式は絶好調で上昇しています。
このまま、あと3ヶ月間に大きな調整がなければ、今年も米国株が最もリスクに対してリターンが良かったと言われるかもしれません。
そんななか、以前から米国株はおすすめだと言われながらも、やはり国内株への重きが見られるのか、ダイヤモンド・ザイで「米国株への投資が今こそおすすめ」と紹介されていました。
7つの理由という形で紹介されていましたので、取り上げてみたいと思います。
(引用:米国株への投資が今こそおすすめな“7つの理由”とは?10年で39%増のGDP成長率や20%増の個人消費、AI&IoT分野の高い技術力など米国株は世界最強だ!、ダイヤモンド・ザイ、ザイ編集部、2018/09/22)
■米国株をいま買うべき理由7つ
グローバル投資をする場合は、米国株が中心となることはある意味仕方ないことですし、だれも否定しないと思います。
グローバル型のインデックスファンドを買い付けると、約半分は米国株で占められていることも多いです。
特にバフェット氏がおすすめしているS&P500指数が有名になってきており、投資ブロガーの記事ではS&P500指数はかなり扱われます。
それでも、2018年はS&P500指数よりもNASDAQ指数の方が好調なので、米国に投資しようと考えると、どのインデックスを買おうかと迷うほどだと思います。
それほど、米国株式の指数は絶好調で、何年・何十年に渡り右肩上がりを示していますから、投資しようと思った時が買うタイミングだと言われるほどです。
ただ、リーマンショックのような大きな調整が起きる年もありますから、いくら米国株式が好調だからといって一括投資はお勧めしないというのが、大半だと思っています。
ここまで右肩上がりの指数を見せられると、ドルコスト平均法のメリットが半減しているような気もしなくはないですが、ここはリスクを取らずに少しずつ積み上げた方が無難です。
さて、ダイヤモンド・ザイで紹介されていた「米国株をいま買うべき理由7つ」を紹介します。
さっそく見出しだけを並べてみようと思います。
- AIやIoTなどの新技術の普及が成長を後押し!
- 減税効果などで米国企業の利益が伸びている!
- 個人消費が活発で、国内の需要だけで十分成長余地あり!
- 米国株の値動きが小さく、投資初心者向き!
- 他の先進国より景気後退時の対処法がある!
- 過去10年間のGDP成長率が39%増に!
- 大学の質が高く、最新の技術を生み出している!
■優良企業は優秀な学生から?
全ては取り上げませんが、いくつかだけ感想などを書きたいと思います。
1と7は最新技術が米国で生み出される基盤が整っていると言えると思います。
有名で優秀な学生が多い大学が米国には数多くあります。
世界大学ランキングでも、米国がトップ4を占めていると紹介されていました。
1位マサチューセッツ工科大学、2位スタンフォード大学、3位ハーバード大学とカルフォルニア工科大学が同順位で2校でした。
ここで学んだ学生が、新しい会社を設立し、急成長を遂げるのが米国企業の特徴だと思います。
また、それらの企業が世界経済を牽引するのですが凄いことです。
世界中の優秀な学生が米国に集まるのでしょうね。
私が学生の時でも、中国人の優秀な学生は米国に行き、行けなかった人が日本に来ていると言われていたくらいです。
米国は外国人も集まりやすい環境と雰囲気がありますから、日本のように閉ざされた環境ではないでしょうしね。
■米国の成長
3の国内消費と6のGDP成長率は関連している部分があると思いますが、米国は良い意味で需要が多いのだと思います。
一番の影響要因はおそらく、人口増だと思います。
唯一、先進国で人口が増えているのが米国です。
先ほどの大学の例と同じだと思いますが、移民も受け入れる国なので、世界中から米国に向かって人が集まりやすい環境なのだと思います。
人口が増えている状況だと新たなプラットフォームを作りやすいと思います。
日本でも、人口は減ってきたり、少子高齢化になってきたり、問題が多いですが、高齢者が増えるということは分かっているので、高齢者向けの新たなサービスや商品が生まれているのは確かです。
世界経済が膨張していくと信じられるのは、世界人口が増加しているということが一番強い因子だと私は思っています。
米国の個人消費とGDP成長率が右肩上がりなのは、人口増がかなり影響していると思いますし、米国株に投資しようと思える大きな理由であることも確かです。
■最後に少々苦言を…
最後に一つだけ、4の「米国株は値動きが小さく投資初心者向き」というのは、少々疑問があります。
米国株は変動が小さいと、S&P500とTOPIXを比較していますが、比較している時期によってそれは異なる結果になりますし、S&P500とTOPIXを比較してもいいのか?と思えますし、他の指数だと違った結果になるのでは?とも思えます。
この理由を鵜呑みにして、米国株が一番安心だと思い込むのは少々危険かと思います。
米国株式指数が、他の先進国よりも右肩上がりであったことは間違いではないですが、それは過去であり未来までは分かりません。
また、投資する時期によって、各人のリターンも変わってきます。
投資対象を米国株式にすることには同意できますが、投資の仕方は少し勉強しながらにして、徐々にリスクを取っていった方が良いと思います。