最近、投資信託で資産形成をする人が増えてきて、インデックス投資をする割合もかなり増えているように感じます。
少し前までは、インデックス投資はリスクが少なくて良いという概念やデータを説明する記事が多かったのですが、今では、インデックス投資は当たり前、数多くあるインデックスファンドの中で何に投資をするのが良いのか?って話が多いです。
もちろん未来は分かりませんから、信じれるものは、他人の意見と過去のデータだけです。
2010年代が米国株ブームといいますか、GAFAMを中心としたハイテク企業が株価をけん引してきたので、米国株に投資して、ほったらかしておけば誰でも儲かった時代でした。
2020年代になり、もう2023年ですが、米国金利が株価を抑えてしまっているので、本当に米国株投資がよいのか?世界株投資がよいのか?って疑問というか不安になる人が増えているようです。
この究極に二択、様々な人が答えていますが、私が思うに、誰かに推奨されて、何も考えずにそのまま投資をしてしまっても長続きしないと思います。
大事なのは、過去データでも、専門家の意見でもないです。
自分が信じるかどうか、それだけだと思います。
結局のところ、インデックス投資で何によって失敗するのかというと、「ホールドできなかった・・・」これに尽きます。
商品選びの前に、自分がインデックス投資において、握りしめる自信があるかどうか、そっちの方が大切ですね。
そのなかで、米国を信じるのか、世界を信じるのか、この選択は二番目に考えることです。
■何があっても握りしめることができますか
インデックス投資が流行っているといっても、インデックスファンドを買って、ずっと握りしめることが出来る人って、本当に一握りだと思います。
直近ではコロナショックのような大暴落が起きました。
このコロナショックは各国の中央銀行の動きが早かったので、数ヵ月で元に戻りましたが、その反動で今は高インフレ・高金利政策になってしまっています。
その一つ前というと、リーマンショックでの大暴落がありました。
このリーマンショックは、かなり長期間に渡って調整が起きたので、コロナの時のように数ヵ月ではなく、元の指数に戻るには数年という月日が必要になりました。
この2つは非常に記憶に残りやすいですから、認識されやすいですが、2~3年に1回のレベルで、大きな調整をする時って必ずきます。
2018や2019年頃には米中貿易摩擦や、中国の景気見通しが悪いなどの理由などで、1日に5%程度の調整が入ったときもありました。
このような調整は、1ヶ月以内で調整完了をしていることもあるので、月単位の指数には反映されないケースもあります。
なので、短期間の大きな調整、長期間のダラダラした調整なんてものは普通に起きるのです。
このような時、本当に資産運用を止めずに持っておくことができるのか、そこが問題なわけです。
■狼狽や妄想を起こさない自信がありますか
株価が大暴落すると、メディアやニュースでは投資している人を脅すような記事が大量に出回ります。
今はSNSにより何の根拠もない呟きなども散乱します。
自分が売却してしまったから、他人を道連れにしたいと考える人が大勢出てくるのです。
このような環境になっても、自分はホールドを継続できるという自信がなければ、インデックス投資は本当に向きません。
下落した時にいちいち売却していたら、損を確定してしまうので、投資をやっている意味が全くなくなるのです。
過去のデータでは株価は徐々に右肩上がりするのもだというのは、投資をやっている人は皆分かっています。
それでも売ってしまうのです。
自分だけはこれ以上損をしないで助かり、また底値で拾えば良いという妄想がそのような行動に出てしまうということです。
それをやらない自信があるのかってことが第一かつ大きなテーマということです。
■握りしめる自信ができてから商品選びをするべき
握りしめることができるという自信がある人が、商品選びができる権利があると思っています。
握りしめることが出来ない人はいくら良い商品を選んでも、結局は手放してしまうので意味がないですからね。
もう聞き飽きましたが、「投資を始めようと思います。S&P500インデックスと全世界インデックスのどちらが良いと思いますか?」という決まり切った質問です。
この質問をする時には、「自分はバイ&ホールドする自信があります」って付け加えてほしいものです。
米国インデックスを買うか、全世界インデックスを買うか、これは永遠のテーマですが、まあ、ハッキリ言って、どちらを買ってもメリット・デメリットがあります。
メリットとデメリットを認識したうえで、自分は何があっても握りしめることができる、信用している方を買えば良いのではないか?というのが私の結論です。