新NISA対象の商品がひとまず1000本が公開されましたね。
このリストを眺めていて、なぜ、eMAXISのS&P500インデックスが入っているのかな?って不思議に思いませんでしたか?
スリム(eMAXIS Slim)じゃありませんよ、昔のブランドのeMAXISです。
けれども、このeMAXIS S&P500って、2020年12月に設定されているんですね。
手数料の中の信託報酬が0.33%もあります。
このファンドを設定した理由があるのでしょうが(たぶんネット証券ではない銀行などの窓口販売かなと思っていますが)、これを新NISAに入れるってことは、証券会社選びや商品選びは、我々がきちんと考えて行動しなければならないことを意味しています。
確かに、何も分からない人、ネット証券は怖いと思っている人、銀行窓口の方が安心だと思っている人、そのような人はいまでも大勢いると思いますし、それを商売としている会社があるわけですから、それらの人件費のために手数料を多くとる必要もあるのは事実です。
けれども、自分で考えて、自分の手を動かせる人は、NISAとは何なのか?、投資信託とは何なのか?、手数料とは何なのか?、積立とは何なのか?、運用とは何なのか?、これらを納得して動かなければならないです。
非課税口座って、一人一ヵ所開設できないですから、何も考えず、銀行窓口で開設したら、本当に情けないと思います。
いろいろ考えて、それでも、自分で銀行窓口を選ぶのであれば、それは個人の自由ですし、自分の意思なので何も言うことはないです。
よくあるのが、最初は怖いから安心できるところで開設するけれど、慣れてきたら、ネット証券にすれば良かったなんてことがあると、後からの手続きの方がかなり面倒です。
NISA口座の移動を簡単に考えてはいけないと思います。
私は実際にやったことはないですが、手続き方法を見て、その煩わしさと、リスクを考えるだけでも、かなり面倒だなって思えます。
このブログを見ている人は、情報をネットなどで収集できる人だと思いますから、最初は何のことか分からなかったとしても、きちんと勉強して、手数料の安いネット証券で口座開設することをお勧めします。
■SBI・VやeMAXIS Slimはきちんとリスト入り
記事を見る限り、最初の1000本ってことなので、これから来年のスタートまでにはもっと増えていくと思います。
とはいえ、気になったので、リストをダウンロードして、とりあえず自分が積立投資しそうなS&P500の商品はきちんと入っているかどうかを確認しました。
以前に記事で比較したSBI・Vも、eMAXIS Slimも、きちんとS&P500の商品は含まれていましたので、これらをやっている人は安心して来年からも新NISAで継続積立ができます。
どちらの商品を選んでも全く悪くないので、新旧口座が分離となりますが、継続して買っていきたいものですね。
まあ、私としては、SBI・Vの方を推しますので、その理由については、比較記事を見てください。
■手数料の高い類似商品を発見
それで、リストを眺めていたら、Slimではない、eMAXISのS&P500が入っていたので、何?この商品?ってなったわけです。
調べて見ると、2020年12月に設定されていて、信託報酬が0.33%ではありませんか。
スリムだと0.1%を切っているのに、その3倍以上もの手数料を払わないといけない商品で、加えて、連動指数は同じですからね。
同じ商品を違う値段で買っているようなものです。
世の中、普通にそのような仕組みはあるのですが、投信は消費物ではなく、資産形成のためにずっと付き合っていくものですから、手数料の差は非常に大きいです。
何十年も投資することを前提とし、さらに生涯投資枠が1,800万円もありますから、0.2%の差というのは何十万円も何百万円も差が生じてしまいます。
たった0.2%と思っている人は、資産運用の素人です。
複利をバカにしていると、資産形成はできませんから、新NISAが始まる前に、手数料と複利の勉強をしておいた方がいいです。
■自分で納得しなければ継続できなく損をする可能性も
私が調べたところ、SBI証券では、eMAXIS S&P500インデックスは購入できなさそうでした。
投信で検索しても出てこないんですよね。
だから知らなかったのかもしれません。
いくら、たくさんの投信を扱っていると言われているSBI証券でも、この商品はリストに入ってないんですよ。
どれだけこの商品が危ないのかって話です。
まあ、SBI証券としても、Slimと間違って手数料の高いeMAXIS商品を購入する人が出てくるかもしれないから、あえて扱っていないのだと思います。
間違って購入してくれたら、SBI証券としては儲かるのに、どれだけ良心的な証券会社なんだと思いますね。
結局のところ、資産運用って自分で調べて、自分が考えて、自分で判断しなければならないんですよ。
インデックス投資といっても、指数選びや商品選びだけでなく、どこの証券会社で口座を開くのかという基本的な部分からも自分で決める必要があります。
何が正解かは人によって違うので分かりませんし、株式相場なんて将来は誰にも分かりませんから。
だから、リスクと取りたくないから貯金で資産形成するというのも一つの選択だと思います。
皆がやっているから自分も同じというのが一番危なく、信じていない商品を買うってことになりますから、予期しない事態となった時に怖くなり手放してしまって、結局は損しか残らなかったってことになりかねませんから。
資産運用はしっかりと自分で考えましょう。