米国株指数がどんどん上がっていますが、このような市場環境では様々な思惑が交錯します。
株価上昇に置いて行かれたくないから、いつもより多く投資してみる。
せっかく利益が乗っているから、暴落が怖いので利益確定しておく。
周りが投資をやって儲かっている話を聞いたから、今から投資を始めても大丈夫かな。
相当高値になっているけれど、今から買ったら天井買いになるのかな。
このような想いが増えてくる状況下と思いますが、未来は分からないので、どのような選択肢をするのかは自由です。
とはいえ、投資にとって一番大切にしなければならないのは、「退場しないこと」です。
これは、利益確定で自主的な売却であっても、暴落して大きな含み損を抱えて売らざるを得ない状況であっても、リスク許容度以上の投資をやって値動きに翻弄されてしまっても、どのような状況であったとしても、退場してしまったら全ては終わりです。
特に、大きなマイナスを抱えて退場してしまったら、かなりのダメージとなり、二度と株式投資をしたくなくなるでしょう。
そうなってしまうと、人生においても大きな損失となります。
資産運用は、これからの生活において、切れない関係になりつつあります。
上手に付き合って、退場しない運用をして、そして利益を享受し、ギャンブルや投機の感覚ではなく、お金に働いてもらうという感覚を養っていくことが大切かと思います。
■ハイテク牽引の上昇相場
いま、株式市場はかなりの上昇ムードになっている中で、空売り金額が大きくなっているなど、買いと売りがせめぎ合っているように見えます。
逆金融相場から業績が悪化してくると逆業績相場に移行していきますが、それを横目に、生成AIの期待がとても大きく、ハイテク株を中心に史上最高値を更新していくような勢いの銘柄が多いです。
なので、ハイテク関連ではない他のセクターは年初来からマイナスという銘柄もあり、実のところ、株価にかんしては勝ち負けが激しい状況になっています。
とはいえ、それを相殺してくれるのが、S&P500などの指数です。
状況著しいハイテク銘柄が、下降しているエネルギーや金融銘柄を相殺して、さらに上昇のお釣りがくる状態ですから、このような感じになっているのでしょう。
これはある意味、リスク分散がきちんとできている証拠だと思っています。
これだけ上昇相場で利益が上がってない銘柄をたくさん持っていたら辛いでしょうからね。
■月足MACDは上昇トレンド
短期と長期で考えると、短期的には、結構難しい局面だと思っています。
年初からこれまでの上昇率を考えると調整してもおかしくないですし、もし経済指標が悪ければ、リセッション入りしても全く変ではないわけです。
一本調子で上がっていくと考える方がおかしいので、調整が何度か起きても不思議ではありません。
一方、長期目線で考えると、仮にリセッション並みの経済状況になったとしたら、短期的には大幅な調整もしくは暴落並みのことが起きるかもしれませんが、金利を下げる方策に入っていくので、買うチャンスになってくるということです。
また、私はMACDを見るのが好きなのですが、日足では下げ局面に入ることや、最近はまた上げ局面に入りつつあるなと思っているのですが、月足チャートにすると様相が全くことなり、2022年の年初の利上げ政策から下げ局面になったのですが、最近にようやく上げ局面に入りました。
月足なので遅行はしてしまいますが、月足のMACDが上げ局面になっているとすると、長期目線では上昇トレンドになっているということです。
長期で少しずつ積立したいという人にはかなり良いチャートになっていると思います。
たとえ、日ごとでは調整が起きたとしても、長期では上げトレンドになっているということです。
■相場から退場しないために
さて、ここまで考えてきて、どのような投資戦略でいくのかというと、今の状況下で一括投資はちょっと怖いと思います。
短期的な調整や暴落というリスクは大きそうな気がしますし、高金利からの逆業績相場への移行は警戒したいとことです。
とはいえ、たとえ暴落したとしても、長期目線では金利の調整が入り、長期チャートは上昇トレンドなので、適宜買いは入れたいところです。
なので、私が考えているのは、これまでどおり積立投資は継続し、バイアンドホールドをしっかり決め込む。
そして、暴落並みの調整が来た時には、一時的に買いの金額を上げて、1ヶ月~3ヶ月を目途に大きめの買いを断続的に入れていくということです。
ここで大切なことはあくまでバイアンドホールドを続けることだと思っています。
最近、ブームっぽい言葉になりつつありますが、「稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせること」が大切な心構えだということです。
稲妻はいつ来るかわかりません、同じように暴落もいつ来るか分かりません。
来るか、来ないか、というのに怯えたり、恐怖したり、下手な妄想をするくらいなら、まずはコツコツと積み上げて、ガッチリとホールドできる握力を鍛えることが最も重要なことだと思います。