個別の投資信託銘柄を批判する気はないのですが、自分の反省も踏まえて、私がインデックス投資に切り替えた話をしようかと思います。
過去、インデックスファンドに積立投資をしながら、アクティブファンドも一括買付をしていた時期があります。
なぜ、アクティブファンドに投資しようかと考えたのかというと、インデックスファンドにもそれなりに弱点があるのではないか?と考えていたのです。
その弱点とは、インデックス指数はあくまで指数に関連する銘柄をごっそり購入するので、企業としてはあまり良くないと思える銘柄も購入することになると思っていました。
そのため、アクティブ的に銘柄を選別して、将来性のある企業を買った方が良いのでないか?と考えてたのです。
このような考えをしていていましたが、実は、きちんとウォール街のランダムウォーカーは読んでるんですよ。
この本を読んだことのある人は分かると思いますが、アナリストが一生懸命選んだ銘柄と猿が投げたダーツで選んだ銘柄は一緒の結果だったという話です。(もしかしたら、猿の方が良かった?細かい部分は忘れました)
これをしっかり頭に入れている人は、アクティブファンドを購入しようとなんて思わないのですが、私はこの時はしっかりと銘柄を選んでくれるなら、多少手数料が高くても良いと思っていたのです。
けれども、結果は全く思わしくなかったのです。
■アクティブとインデックスのチャートを重ねてみると
私自身、実際には、アクティブファンドとして「ひふみワールド」を一括投資し、インデックスファンドとして「S&P500」指数を積立購入していました。
この2つを毎日追いかけていると、非常に不思議なことが起きます。
それは何かというと、かなり基準価額の動きが似ているのです。
ここ1年間は本当に同じ銘柄を買っているのかな?って疑問に思うぐらい同じなんですよね。
一応、証拠として、基準価額のチャートの重ね合わせのグラフを載せておきます。
上のグラフが直近1年間のグラフなのですが、かなりピッタリに動いていると思いませんか?
購入銘柄上位は全く違う銘柄なのですが、ここまで一緒に動くと本当にビックリします。
ここ1年は同じような動きでしたが、実は3年に範囲を広げると様相が異なってきます。
それが下のチャート重ね合わせグラフです。
2021年の後半~年末にかけて徐々に負け始めて、2022年は完全に横ばいといいますか、負けを取り戻せないまま終了。
そして、2023年になったら、年初は調子よくてS&500をアウトパフォームしたのですが、現状は徐々に追いかけられているという状況です。
これらのグラフを見て、何を感じますか?
感じ方は人それぞれ違うと思います。
■アクティブファンドの高パフォーマンスは続かないのか?
私が感じたことは、高いパフォーマンスを発揮してくれるなら手数料が多少高くても良いかな?って思っていたのですが、ここまでS&P500に似通ってくるのなら、もういっそのことS&P500だけで良いって思えてきます。
それに2年程前の負けは、いつまで経っても取り戻せないですしね。
アクティブファンドも人が選んでいる以上、なかなか他人を出し抜いて自分達だけ良い成績を出し続けるのは難しいことだと思っています。
ここのグラフでは示しませんでしたが、実は2020年のコロナショック明けから2021年までの右肩上がり相場はS&P500をアウトパフォームしていました。
それが今後も続くのかな?って思い、買ったという経緯でもありますね。
このように見ると、本当に良いアクティブファンドを見つけるというのは大変なことだし、未来は分からないので、過去のデータだけで判断するのは難しいなと思います。
■信じられるファンドを買うことで暴落に対処する
もちろん、このチャートデータからインデックスファンドが必ず良いというつもりもありません。
こちらも一緒で未来は分からないんですよね。
だから、いまはインデックス投資でも良いと思っていても、実は数年後にはアクティブファンドが勝つってことも十分に考えられることですからね。
でも一つ言えることは、手数料は必ず差が確定するってことです。
アクティブファンドは1%後半の手数料をとるケースが多く、さらに売買手数料などを加えた実質コストになると、さらに手数料が高くなります。
対して、インデックスファンドは、手数料は0.1%前後のところが多いですし、実質コストを入れても0.2もいかないですからね。
この2つのファンドの手数料差だけでも、かなりのパフォーマンスの違いがあることも確かです。
この事実を見て、どう考えるかだと思います。
私は、正しいかどうか分かりませんが、インデックスファンド中心のポートフォリオに変更しました。
海外株はインデックスファンドで投資をして、国内株はアクティブファンドを使っていくという戦略です。
これも、未来は分からないので、この判断が正解だったかどうかも不明ですけどね。
それでも、何が大切かというと、ファンドを信じるかどうかです。
個別株と違って、ファンドはあくまでボックス買いですから、信じなければ付いていけません。
信じられるファンドであれば、もし暴落が来て一時的にマイナス圏に突入したとしても、継続して積立できるものです。
不信に思うものは継続できないですから、自分が納得して信じれるファンドに投資していくべきですね。