今とても気になっているのが債券相場です。
2022年の時から、金利上昇によって債券が安くなっているという話が出ていました。
今年2023年になり、さらに債券が叩かれています。
一般的に、金利が上がるのと債券が安くなり、金利が下がると債券が高くなると言われています。
理屈は詳しいことは分かりませんが、債券は償還日が決まっている利子付き借金なので、金利が上がると新しい債券の方が魅力的になるため、これまで発行されていた債券を安くしないと売れないからということらしく、金利が下がるとその逆になるということみたいです。
また、債券は株式と逆相関になることも多いようで、これは株式市場が調整状態だと、金利が決まっている債券の方が株を持つよりも相対的に魅力的という話みたいです。
けれども、この関係性が崩れたのが、2022年でした。
過去数十年で、株式も債券もマイナスだった年は4回ほどあるらしいのですが、去年ほど大きなマイナスを叩き出したのは過去数十年で初だったみたいです。
それは、米国のFRBがインフレを止めるために急激に金利を上げたのが原因と言われています。
金利上昇は、株式にとっても、債券にとっても良くないのですが、2022年はコロナショックの異次元の量的緩和によるインフレを止めるためのものでしたので、企業の業績とか、景気とか関係なく、人為的なインフレ抑制なので、そんなことになるのでしょうね。
少し面白い図を作ってみました。
以前に相場サイクルと書いたことがあるのですが、そこに、株式と債券にとって良いのか、悪いのか、をSBIアセットマネジメントの判断を加えてみました。
今の米国の状況というのは、逆金融相場だと言われています。
金利を上げてインフレを止めている状態ですからね。
少し前に、ここから逆業績相場への中間反騰が来ていると噂になったことがありましたが、今はどうでしょうか?
業績が悪い所が出てきてはいますが、まだ企業決算が良好なところもあるので、逆業績相場に入りかけている逆金融相場という感じなんですかね?
そこで、株式と債券の〇×を見てほしいのですが、今の時期は中間反騰を除けば株式にとっては良くない状況なんです。
一方、債券にとっては、高金利の逆金融相場だと良くない環境ですが、逆業績相場になると利下げを織り込み始めるので債券価格が上がってくるということになり、相場では良い環境になってきます。
そこを目指して、今の段階で債券に投資しておこうかという感じになっていると思います。
■株投資だけだとリスクが高い?
私自身、債券というのは全く頭になく、これまでは株式投資と現金比率だけでアセットアロケーションを組み立てていたのですが、最近思っているのが、資産が増えてくると、債券も頭にいれないといけないなと思っています。
それは、10年に一度程度の頻度で調整もしくは暴落の相場がくると思っているからです。
2000年頃のITバブル崩壊、2008年頃のリーマンショック、2020年頃のコロナショック、これらが来た時に、株式100%の投資というのはかなりリスクが高いと思っています。
実際、株式と債券を半々で持っていた場合、リーマンショック級の暴落でもマイナス数%程度で済んだという話です。
もし株式100%だった場合は50%以下になっていますからね。
いつ来るか分からない暴落や調整局面には債券が効果を示すということだと思っています。
■債券保有を体験してみる?
一方で、債券はやはり債券利回りだけの話なんで、株式に比べるとあまりリターンは期待できません。
株式のリスクを緩和するための債券ですが、債券で資産増加はかなり厳しいと思っています。
一つの考え方としては、長期投資という意味では株式への投資を新NISAの積立金額でやりながらも、逆業績相場をにらみながら、債券を積み上げておくということです。
それは、債券を長期投資するというわけではなく、あくまで業績相場を乗り越える処置、もう少し期待を持っていうのなら、業績相場でもちょっと稼いでやるかという感じです。
けれども、逆業績相場で注意しなければならないのが為替です。
逆業績相場というのは、金利を下げていく局面なので、債券が上がってくることになります。
金利を下げるということは、米ドルへの興味が薄くなるということなので、為替においては円高ドル安になる傾向にあるということです。
債券はインカムゲインが株式に対して期待できないので、利下げによるキャピタルゲインと為替のせめぎ合いになるのかなと思いますが、その辺は債券を保有したことないので、感覚が想像しにくいのです。
こればかりは一度やってみないと分からないなと思っています。
老後に向けて、株式一辺倒の投資から債権を含めたバランス投資やアセットアロケーションも練習をしておかないといけないと思っています。
リスク軽減には債券は良いということは歴史が示しているので、一度経験してみて、自分の中に株式と債券の関係性を叩き込みたいですね。
相場サイクルは何度も回りますので、いま体験することで、将来において何かの役に立つかなと思っているのですが、どうでしょうかね。