コロナ禍による学習への影響を心配される記事を目にすることが多くなりました。
確かに、受験生などへの影響は大きく、中学3年生や高校3年生は、学習範囲と入試範囲との兼ね合い、今後、冬にかけての流行具合などは気になるところです。
勉強よりもコロナの感染状況が気になって集中できない人もいるのではないでしょうか。
受験学年でなくても、学習の遅れが心配されていると同時に、3ヵ月以上もほとんど学校に行っていなかったので、授業ができるかどうかについても心配な状況であるのは間違いないです。
また、夏休みも短くなることが決定ですし、毎日も7時間授業ですし、1時間当たりの時間も短縮されて授業が濃縮されています。
これらの影響は学生のみならず、先生への影響も大きいと思います。
授業を濃密にしなければなりませんし、分からない人をほっておくこともできない、さらに1日の時間数も増えているので準備も大変でしょう。
このような悲観的な状況でもありますが、実はネガティブだけでないと感じています。
コロナによる休校で自宅待機の時期が長くなりましたが、子どもにとっては、それにより強くなっている部分もあると思います。
■コロナで辛かったけど、得られたものも
コロナで休校だけど、家からも出られない。
そんな状況が数ヵ月も続きました。
子どもにとっては喜ぶどころか、早く学校に行きたいと言い出す子も増えました。
これまでの夏休みなどの大型連休では、喜んで、もっと休みがあれば良いのにという印象だったと思いますが、コロナにより、終わりが見えない休みというのは、どれだけ不安なのかということです。
また、学校で勉強したいという気持ちも強くなった子もいたと思います。
勉強なんて嫌だと思っていたけど、勉強ができない環境って不安なのだということが分かったのは、コロナのおかげかもしれません。
そして、さらに、自分で勉強をするというスタイルを構築するきっかけにもなりました。
学校で勉強をして、宿題をすれば、とりあえずクリアというこれまでの風潮ではなく、学校で勉強を教わらずに自分で勉強をしなければならないという環境は大変でした。
しかし、それにより、自分で自習をするという習慣が身に付きました。
■自分で勉強するスタイルによりテスト結果にも変化が?
学校が始まって、授業もスタートしたのと同時に、テストも開始しています。
先生も驚いていたそうですが、クラス全体のテストの結果が良いそうです。
特に平均点などを見ると、満点の人が多いというのが分かるほどの点数です。
これは、意識してか、知らないうちか、変わりませんが、家で勉強をするというスタンスを身に付けた子が増えたということです。
学校に行かなくても勉強を頑張るという意識が出てきて、そこに学校再開となったわけですから、学校も楽しく、勉強も嬉しく、テスト勉強も苦にならなくなったのでしょうか。
コロナによって、このような利点が出てきたのは喜ばしいことだと思います。
■100点を目指す気持ちが強くなっているように見える
小学6年生の娘も、学校のテストを受けるようになりました。
コロナ明け第一回目のテストは、絶対に100点を取りたいと意気込んでいました。
テスト対策もバッチリ行い、予定どおり100点を取れたので喜んでいました。
第二回目のテストは別の教科でしたが、残念ながら80点でした。
100点取れる自信があったようなのですが、書きミスをしたらしく、書く場所を間違ってしまって80点でした。
見直しをしたそうですが、その間違いに気づかずに80点。かなり悔しかったそうです。
これらのテストでも周りの子たちは、100点を連発する子が増えているようで、さらに悔しい思いをしたそうです。
■今のうちにミスを経験する意味
娘の悔しがり方を見て、まあ、そこまで悔しがらなくてもと思いましたが、100点取れる自信があったようなので、間違いが見つけられなかったことに悔しがっていました。
まあ、良い傾向だと思いますし、このような凡ミスは小学生のうちに経験しておく方が良いと思いました。
小学生の成績などの通知表は、まだまだ、数字で出るものではありません。
中学生になると、ある意味、冷酷なまでに数値できっちりと出されます。
そんな時に、このようなミスで点数が下がり、通知表の成績まで下がるとなるとショックが大きいです。
今のこの時期に、テストでの見直しの仕方などを身に付けておくと、後から役に立つでしょう。
■いつまでも持ち続けることができるか
コロナ休校明けで、今は集中した授業とテストを受けている子が多いと思いますが、この気持ちがいつまで続くかがポイントだと思います。
学校の授業も平常どおりになって慣れてくると、徐々に初心を忘れていつもの学校生活に戻ってくることも否定できません。
ダラダラと生活してしまったら、以前のように宿題は嫌、テスト勉強もあまりしない、という流れに逆戻りです。
コロナで学校に行けずに不安だった気持ちを忘れずに、これからも学習してほしいと願います。