中2の娘が通っている塾で、先日、来年度に受験生になるための心がけについての講演会がありました。
生徒は全員参加で、保護者も参加できる者は出てほしいということで、コロナ禍なのでオンライン形式で参加しました。
高校入試に向けてなので、ここからギアを切り替えて受験生になってほしいというメッセージが終始繰り返されている状況でした。
この内容を聞いて、気合いが入る人、何も変わらない人、それぞれだと思いますが、塾としては一人でもトップ校に合格してほしいので、気合いを入れまくっている状況なのだと思います。
今の時期にやっている意味は、もうすぐ1年となる直前だということ、学校の定期テストが残り2回、そして、冬休みと春休みという最後の上昇ポイントということだと思います。
内容としては、先生からのありがたい話よりも、偏差値データの事例が最も印象的でした。
これを自分に置き換えてほしいのだと思いますが、ハッキリ言ってほぼ無理だと思いますよ。
ただ、実例がある以上、実際にやった人がいるってことですからね。
■2年生の内申点決定まであと2回
先生からの話としては、主に2つ。
1つは、学校の2学期の期末テストと3学期の学年末テストで、評定を1つでも上げてほしいという気合いの注入です。
当然、今年度が終われば、内申点の2/3が確定します。
いくら3年生で頑張っても、内申点は1/3しか変わりません。
それに受験学年はみんなが頑張るものです。
そう簡単に他人よりも成績が上がり難いですから、2年生のうちに上げておく必要があります。
こんなことを言うと、今は絶対評価だから、自分が頑張れば成績が上がるという人がいますが、それは半分正しいですが、半分間違っています。
もちろん、定期テストで90点以上とれは評定5をもらえる可能性がかなり高いですが、問題の難易度によっては90点を下回ることも普通に起きます。
その場合、周りの人の出来次第で、自分の評価が変わるということです。
問題の難易度は、自分だけの点数ではなく、周りの人の点数によって判断される傾向にあります。
したがって、周りよりつねに上位にいることが、評定を上げるコツになるということです。
また、副教科に関しては、実技評価がポイントになりますから、これこそ周りとの比較の印象点になります。
自分だけの問題ではないのが副教科の難しいところです。
これが、受験学年になると成績が上がり難くなる証拠です。
自分が頑張ると同時に、周りも頑張りますから、成績が思ったよりも上がらないです。
先生のおまけの評価は残っていますが。
■偏差値45から70なんて相当レアケース
もう1つが、この講演会を起点に、塾内模試の偏差値を爆上げしてほしいという要望です。
偏差値は現在のベースが当然あるのですが、事例紹介として、偏差値50以下、60くらい、70くらいからの爆上げや、一時の下落、上がり方などの紹介をしていました。
偏差値75や80の事例もあって、これはレベチだなと思いましたけどね。
いずれにしても最終的には上がっていることを紹介している偏差値データグラフなので、一時的に下落していても右肩上がりのグラフになっています。
でも、これで勘違いする人が多発するのではないかと思いました。
偏差値って、他人との比較なので、上がる人がいれば、下がる人が当然います。
上がる分だけ、下がる人がいるということです。
爆上げする人が数人いると、かなりの人が抜かれているということにもなります。
結局はゼロサムゲームと同じなので、偏差値の事実には慎重にならなくてはいけません。
驚いたのが、偏差値45くらいから70くらいまであがっている事例を紹介したグラフでした。
こんな事例は、数年間に1つくらいしかないでしょうね。
偏差値って他人の成績との関係性がありますから、一般的に一生懸命勉強しても1年間で5ポイントくらいしか上がらないと言われています。
受験学年であれば、みんなが勉強するようになりますから、上がらないのは当然ということです。
それが15ポイントも上昇しているのはハッキリ言って異常です。
なので、勉強したらこれが普通に起きると勘違いしてはいけないのです。
■塾も大変だなと思ったり
塾の先生としては、成績は上げてほしいが、あまりにも負荷をかけすぎると、離れていく生徒が増えるので、そのさじ加減が難しいのだなと感じました。
先生からのアドバイスは、毎回の授業で実施される小テストで満点を狙っていけば成績が上がってくると言っていますが、これは偏差値50前後の人の話です。
偏差値60を超えている人が、それくらいで偏差値が上がる訳がないです。
模試テストで偏差値を60から上を狙うには、相当な努力と勉強量が必要です。
他人がやっている以上にやらなければ、成績は上がらないのですから当然です。
睡眠もしっかり取ることをアドバイスされていましたが、寝る時間は確保しますが、大事なのは早寝早起きすることであり、しっかり取ることではないです。
寝る時間は6~7時間とれば十分です。
逆にそれ以外の時間は常に勉強しましょうって言うくらいでないと、トップ校は狙えませんけどね。
ここまで言うと、辞めていく生徒が出てくるのかなと思って観ていました。(笑)