最近、高校生で英語嫌いが増えているみたいで、気になっています。
数学嫌いというのは以前からあったのですが、英語嫌いが流行っているというのはちょっと驚きです。
まあ、英語が大嫌いだった自分が言うのもなんですが、英語って情報と同じように今後必要だと感じる人が多いので、今の学生はみんな英語ができるようになりたいと思っているものだと推測していたのですが、英語嫌いが増えているのは日本の社会でも問題ですね。
その理由はというと、高校で学習する英語が難しくなっているかららしいのです。
確かに文部科学省の改定で、高校生で習う単元が中学生に降りて、中学生で学習する内容が小学生にも降りているのが事実で、小中学校の間に覚えるべき英単語が凄いことになっているというのは記事でも書きました。
確かに、小中学校に降りているということは、高校生で習う内容は難しくなって当たり前です。
新しい文法が増えたわけではないと思いますから、構文や解釈を勉強することや、長文やコミュニケーション英語に力を入れている学校も多いかもしれません。
これらの内容って、大学入試でも難しい部分になりますから、そもそも難関大学を目指していない生徒にとっては、英単語も文法も曖昧なのに、解釈や長文をやらされたら、それは嫌いになって当然なのかもしれません。
とはいえ、私の推測では、英語ができ・できない、好き・嫌いの差が大きく出てきたのではないかと感じています。
英語ができる人はできるし、出来ない人はとことんできない、そんな英語格差が生まれていると思います。
ハッキリ言って、今の中学生、英語ができる人はめちゃくちゃできます。
それも驚くくらい。
そんなデータが出ていたので、紹介しようと思います。
■大阪府公立高校入試の英検利用率トップ3
我が家の地域の高校受験は、英語は当日の一発勝負で、一部、私立高校の受験で英検利用ができるくらいなのですが、大阪府の公立高校入試ではバッチリ英検利用が流行っています。
大阪府の公立高校の入試の詳しいところまでは分かりませんが、私の理解では、英語の当日問題はA~C問題までの3パターンあり、C問題が一番難しく、偏差値の高い高校はC問題を選択されているらしいのです。
そして、そのC問題は全く満点が取れる問題でもなく、英語が得意な生徒であっても7割くらいがようやく取れるってくらい難しい問題みたいなのです。
そこで、登場しているのが英検などの利用。
英検などの取得級や得点によって、読み替え得点率というのがあります。
それも、難問とされるC問題でも同じ読み替えをしてくれるらしいのです。
英検以外にもTOEFLやIELTSも使えるらしいのですが、99%以上の人は英検を利用しているみたいです。
それで、最近の受験生は英検利用をどうしているのかな?と思ってみてみると、とある英語塾で衝撃的なデータが公表されていました。
下記の表は、高校名/①英検準1級利用率/②英検2級利用率/③英検利用率(①+②)で、2022年入試の実績です。
- 北野高校 ①8% ②86% ③94%
- 天王寺高校 ①3% ②76% ③79%
- 茨木高校 ①3% ②76% ③78%
これ以下に上位10校のデータが出ていますが、とりあえず上位3校だけをピックアップしてみました。
驚きません?
■2級も多いし、準1級も多すぎる
北野高校は有名な公立高校で、東大合格者数も京大合格者数も多く、関西ではかなり有名な公立高校です。
関東は日比谷、関西は北野といわれるくらいです。
その高校に入学する生徒は、94%の人が英検利用なので、ほぼみんな2級以上を取得していることになります。
6%の人は一般入試のC問題で入学したことになりますが、私の推測では、そのような人たちは、おそらく数学が超得意な人です。
いるんですよね、特に男子に多いようですが、数学がめちゃくちゃできて、英語がめちゃくちゃ苦手な人というのが。
おそらく、そのような数学の一芸入試でも突破できそうな逸材が6%程度いると推測しています。
そうなると、北野高校に入学したい凡人は英検2級以上を合格していないとほぼ諦めるしかないということになります。
これが中学生の現状です。
■中学生がこんなに準1級に合格している事実
私はこの件で一番危惧しているのが、これら2級や準1級の合格レベルの人が3年後に東大・京大を狙って、必死に勉強しているという事実です。
当たり前ですが、すでに2級以上の英語力(大学生レベル)を持っているんですよ。
さらに8%の人は準1級レベル(大学中級レベル)を持っているんですよ。
少し前であれば、英語の先生でも準1級を持っていないという噂を聞きました。
今ではどうか分かりませんが、そんな人は8%もいるというのが信じられません。
まじで、英検準1級は超難しいですからね。
そう簡単には合格できないです。
まあ、おそらくギリギリ合格点で準1級をゲットしているのだと思いますが、それでも合格できたことには変わりなく、堂々と合格証を提示して、読み替え率100%を取得できるということです。
これだと、入試に向けては英語にそれほど力を入れなくて良いので、自分の苦手教科に注力できるという利点もあります。
もう、大阪府公立高校の入試は完全に変わったと思います。
このままの制度があと10年も続かないような気がしますが、英検利用を無くすこともしないと思いますので、今後の改革が気になります。
とはいえ、全国レベルでは本当にレベチな人が多いので驚きます。