2024年から新NISAが始まって、これまで投資をやったことない人も、これを機会に投資をやってみようかなと思っている人も、様子をみながらこれから少しずつ投資を始めてみようかなと思う人もいると思います。
NISA口座って、つみたて投資枠が認められた投資信託が中心となっているので、投資信託を金額積立する人が多いと思いますが、長期投資をきちんと継続することはできるでしょうか?
データでは、投信の保有期間は平均3年程度って言われています。
長期で保有している人も当然いますから、かなりの人が1~3年以内くらいに手放していると考えられます。
なぜ、こんなに早く手放してしまうのか?
その理由を考えてみました。
■積立シミュレーションの幻想
投資って、右肩上がりに順調に資産が増えていくって思っている人が多すぎませんか?
積立シミュレーションを見て投資を始める人が多いと思いますし、それなりに投資をやっている人でも、シミュレーションは気になるので実際に計算したことがある人もいると思います。
あのシミュレーショングラフを見ると、こんなに順調に資産が増えていくものだと勘違いする人が多くなっても不思議ではないと思います。
あんなに順調に資産なんて増えないですし、年によってもプラスの年もあれば、マイナスの年だって当然あり得ます。
奇麗なシミュレーション結果をみて、投資ってリスクがあるって聞いたけど、こんな感じで増えるんだと勘違いしている人が一番危ないわけです。
現実はそんなに甘くなく、データ上、年間に10%調整というマイナスになることが1回はありますし、3年に1回は20%程度の調整になることだって確認されています。
マイナスを想定していない人が、結局はマイナスになって、自分の資産が減ることへの恐怖によって手放してしまう人が大半だということになります。
■投資は努力しても成果はでないかもしれない
最近、思ったことは、投資は努力ではどうしようもできないってことです。
貯金をしようと思えば、収入を増やすか、支出を減らすか、節約をするか、副業をするか、何かしら努力ポイントがあります。
そして、どの努力は確実に実になります。
それが貯金というものです。
対して、投資はいくら努力をしてもどうしようもありません。
もちろん、良い銘柄、良い商品を買えば、上昇する確率が上がるかもしれませんが、上昇確率100%というものにはなりません。
確率は上げることができても、必ずリスクは残るもの、それが投資なわけです。
まあ、凡人にはウォーレン・バフェットのような銘柄選択なんてできないですから、大半の人の投資の解はインデックスファンドを買うことになるのだと思います。
そうすると、努力ポイントってなく、自分が願おうが、スマホの画面を見つめようが、上がるものは上がるし、下がるものは下がるということです。
凡人投資家が唯一できる努力ポイントは下がった時に売らずに握りしめることができるか、それしかありません。
けれども、握りしめるという行為はそう簡単なことでは無いんですよね。
いくら握りしてていても、市場が冷たいときは、簡単には上昇してくれません。
自分がいかにマイナスを抱えようが、容赦なく下がっていくのが相場なんです。
だから、いくら気持ちで努力しても、報われるかどうかなんて分からないのです。
それが投資の難しさであり、結果がすぐ出る貯金との違いなのかもしれません。
投資は、入金の努力や、勉強の努力、握りしめる努力が報われないものだということです。
右肩上がりのシミュレーションだけで想像していると、夢の資産が手に入ったような気になりますが、実は遠く先の未来だということですね。
けれども、今ここで買わなければ、何も始まりません。
複利の力を手に入れるには、買って放置するしか方法がないのです。
それが凡人にできる唯一の努力ポイントだと思います。
その努力が報われるかどうか、分からないところが、また投資の醍醐味なのかもしれません。