最近の教育環境では、大学全入時代に突入しようとしています。
私が学生だったころは、中卒で働く人は少なく、高校には行くという雰囲気でしたが、大学まで行くという人は半分位だったような気がします。
大学院となると、また少なく、理系の人が圧倒的に多く、それも技術者や研究者になろうと思っている人が多かったと感じています。
それが、最近は大学までは行くものという雰囲気になりつつあるので、子育てにおいては、大学進学までを考えなくてはなりません。
大学進学ルートも様々出てきています。
これは少子化対策の一環だと思っており、大学側もできるだけ早めに生徒数を確保したいという思惑も見え隠れします。
ただ、大学進学が全てでは無いです。
それ以降の将来的なビジョンも考えて、進学に向けた高校までのルートを考えなくてはいけないです。
そのうえで、大学の学費も値上げが起きてきています。
国公立だからといって安くない時代になってきそうです。
■大学在籍時の学費想定
あるネット記事で、大学の在籍時の学費想定が乗っていました。
理系と文系であるなら理系の方が高くなりますし、私立と国公立であれば私立の方が高くなります。
ちなみに私立の在学時の学費合計が下記のとおりです。
- 私立文系4年間 3,977,697円
- 私立理系4年間 5,416,925円
これがもし国公立大学であれば、7割くらいとなります。
理系の方が高いですが、さらに理系は技術職を目指すのであれば大学院に行く人もいますので、修士課程の2年間を在籍すると1.5倍の金額になります。
私立理系であれば、ざっと800万円になる計算です。
まあ、修士課程を目指すような頭脳であれば、私立理系でくすぶる人は少なく、国公立を目指せるような地頭を持っていますから、結局は、私立の4年間と同額程度で国公立の6年間といった感じになると思います。
どちらにしても子どもの能力次第ということです。
■学費が準備できない場合は奨学金を利用
親として心積もりしておかなくてはいけないのは、大学進学が当たり前になってきた時代なので、大学進学前に一人あたり400万円~600万円の準備が必要という事です。
こんなお金準備できるはずないという人が多いと思いますが、その場合は、奨学金を検討する方法があります。
利子無しの場合は収入基準がありますが、利子有りの場合は基準がありません。
それに奨学金の利子はそれほど高くなく、低金利で貸してもらえるので便利です。
ただし、奨学金はあくまでも学生が借りることが前提となっています。
返す時、いわゆる社会人になってからは、自ら返済をしていかなくてはなりません。
したがって、奨学金を嫌がる場合や、奨学金では入金が遅すぎる場合は、教育ローンを選択するしかありあません。
教育ローンは奨学金よりも利子が高いですので、私はあまりお勧めしませんが。
■できれば奨学金を使わないで進学したい
私個人としては、奨学金を借りることもあまりお勧めしたくないです。
その理由として、社会人1年目から何百万円もの借金を背負って社会生活を送るのは辛いからです。
自分自身も経験していますから、この辛さは実感済みです。
でも、親に教育資金がない場合は、借りてでも大学に行くしかないのです。
それでも、若干18歳が奨学金で毎月決まった額の奨学金が振り込まれると、これが借金だという感覚が少なくなるのも事実です。
できれば、奨学金を借りずに大学に行きたいものです。
学費や生活費が無いと困りますし、アルバイトで精を出してしまうと何のための学生生活なのかも分からなくなってきます。
その為には奨学金は必要ではあるのですが、利用するには慎重になった方が良いと思います。
■大学進学ありき、奨学金ありき、そんな危険は橋は渡らない
親としては、子どもが奨学金を借りることなく大学に行かせてあげるのがベストです。
それはあくまで大学に行くことが目的ではなく、社会人になるために学力を深堀するための場であるのならなおさらです。
究極をいうと、親に資金が無いのであれば、本来なら大学進学を勧めるべきではないです。
それでも、子ども自身が行きたいという気持ちが強い時に、奨学金という手法が残っていると考えるべきだと思います。
大学進学ありき、奨学金ありき、子育てというのは危険でなりません。
さらに世間体だけで子どもに大学進学を勧めていると、もっと不幸なことが待っています。
大学中退と奨学金返済のダブルパンチです。
そんな結論にならないように、親も自覚をもって、大学進学の費用を頭にいれながら、子育てを全うしたいものです。