貯蓄が出来ない人、老後が不安な人、借金を早く完済したい人、これらの人達がファイナンシャルプランナーに家計診断してもらう記事を定期的に見ています。
当然、各家庭で家族構成もバラバラですし、就職先も収入もバラバラ、持ち家なの賃貸なのかも違うので、真剣に内容を見たことはないですが、サラッと眺めていると、とりあえず、貯金が少ないって人が相談しているケースが多いです。
たまに貯金額が多い人も見かけますが、そのような人の相談は早期退職したいって人で、貯金額には自信があるけれど、本当に退職しても大丈夫なのか？って内容が多いです。
まあ、このような人は今流行のFIREをしたいのだと思いますが、思い切れないのでしょうね。
本当に辞めても生活できるのかが不安だから相談しているだと思いますが、FIREをやった人でも、数年経ったら何かと復帰している人も結構いるみたいです。
やはり、体が若ければ、動かさないと暇で仕方ないのでしょうね。
定年を超えて、年金を貰いながら、体調管理を第一にする生活だと暇だけど働こうと思わないのかもしれませんが、FIREをやっている人って若い人が多いので、結局、人と接したいという気持ちが出てくるのだと思います。
仕事は嫌だけど、貯蓄が減るのも嫌、この相反する関係性の矛盾が、このような悩みを生み出しているのだと思いますが、まあ、人生一回ですから、好きなことをやってみたらいいんじゃないでしょうか。
問題なのは、日本って転職する人が少なく、年功序列なので、後悔しないように判断しましょう。
さて、話を戻して、家計診断の話ですが、もう21世紀になって20年以上経ちます。
一昔前と比べて、収入に対して、手取りや所得が少ないので、もう仕方ないのかもしれませんし、いつまでも昭和時代の幻想を夢見ていたら生活破綻するだろうなと思えてきます。
■黒字か赤字かでは大きな違い
家計診断を見ていると、貯蓄があっても200万円とか300万円という家庭が多いです。
極端に2,000万円以上というような、先ほどのFIREができるような家庭もあれば、急に貯金額が減って、数百万円という家庭が大半です。
頑張って貯めているなぁと思えるような1,000万円を超えるような家庭って少ないんですよね。
対して、たまに借金がある家庭もあります。
これも200万円とか300万円の家庭なのですが、貯蓄が200万円と借金が200万円というのは雲泥の差です。
もう、人間性の差と言われるくらい、上下400万円の差ですが、黒字と赤字では大違いです。
特に、収入が低いのに、それなりに支出項目が埋まっている家庭って、貯金が少ないとか、若干の借金があるという家庭が多いです。
そのような収支にも関わらず、実は支出の管理ができていない家庭って多いです。
支出の合計から収入の合計を引くと、数万円の黒字になっているのに、直近が100万円も無いって家庭も多いですからね。
さらに借金もある家庭もあるくらいですから、まず必要なことは支出を管理することです。
■20年間で手取りが10ポイント以上減っている
だいたい、お金が貯まらない家庭って、単純に2パターンで、収入（手取り）が低いか、支出管理ができていないか、この2つのどちらかである可能性が高いです。
収入に関しては、手取りが少ないのは、自分の仕事選びの問題もありますが、税金や社会保険料が多くなってしまったという社会の問題もあります。
2000年以前の時、収入に対して手取りを差し引くと、おおよそ15%程度が税金や社会保険料で持っていかれていましたが、現代だと25%くらいは持っていかれています。
若い場合は、家庭も持ってなく、控除も少ないので、30%近く持っていかれている計算になります。
そうなると、貯金はなかなか難しいですね。
一昔前と同じ生活を夢見ていたら、貯金ができる訳ありません。
今の時代は通信費がかかっているのですから、マイホーム、マイカー、ペット、教育費を2000年以前と同じようにやっていたら、まず貯金は無理ですね。
それに、これらの大きな出費の項目費用も年々上がっていますから、これらを全てやろうと思うと、相当稼がないと難しいと思います。
たくさん稼ぐか、欲しいものを諦めるか、単純ですが、どちらかしか方法はないです。
貯蓄したい人は、まあ、とりあえず、支出管理をすることが第一です。
今の時代、無料でもアプリで銀行口座やクレカなどの一括管理ができるのに、それもやらないで、貯金をしたいと言っても無理があります。
まずは、収入に対して支出の合計が合っているかどうかを確認することです。
これが出来ていない人は貯金なんて二の次です。
まずは、収入をしっかり確保して、支出をしっかり管理すること、これしかありません。
貯金なんて、お金を稼いで、支出を減らして、貯めるだけですからね。
アクロバティックな方法なんて無いんです。
