資産運用の投資においては、いかに市場に資金を置き続けることができるかが、勝負の分かれ目であると言い切れると思います。
先週末には、ジャクソンホール会議がありました。
テーパリングと金利引き上げが、かなり現実味を帯びてきましたから、かなり警戒されていた人も多いと思います。
こんな時にもっともしてはいけないことは、資金を引き揚げるということです。
結局、蓋を開けてみると、インデックス指数は上昇、若干の円高・ドル安と、今回のジャクソンホールでは懸念された調整は起きませんでした。
次の関心は、9月第一金曜日の雇用統計の発表です。
ここで、80万人以上の雇用が生まれれば、まず確実にテーパリングが実行されるという推測が強いです。
■注目されたジャクソンホール会議を通過して
ジャクソンホール会議の講演では、テーパリング(量的緩和縮小)は年内開始というのを発表されました。
普通だったら、市場にはネガティブ情報なので、株価は下落するでしょう。
それでも、株価指数は上がりました。
すでにこれらのことを織り込んでいたのか、悪材料出尽くしなのか、景気が良くなっていると判断されたということなのか、後から理由を考えると、いくらでも並べることができます。
私の深読みでは、ジャクソンホール会議前にビビった人がポジションを軽くしたり、ショートを入れていたりした人たちが、こぞって買い戻しをしたのではないかと思っています。
意外と下がらずに残念といったところでしょうか。
■すでに織り込んでいた?
前回のテーパリング発表によるショックが強かったので、今回は、かなりケアされているように、私には映りました。
事前からテーパリングの可能性はかなり言われていましたし、その憶測によって、すでに何度かプチ調整も起きています。
とはいえ、市場に出回っているお金の量は半端なく多いですし、20年度対比では、これから業績が良くなるという思惑も強いと思いますから、あまり指数としては下がらなかったのでしょうね。
■何もしないことが正解か?
結局は、何もしないこと、市場に資金を置いておくことが正解だったというわけです。
常々思っていることですが、調整が予想される時というのは、あまり結果がその通りにならないことが多いように感じます。
逆に、何も予期しなかった時には、2%を超える大きな調整が起きることがあります。
地政学リスクや自然災害、どこかの国が変な規制を始めるなどは、それに当たるかもしれません。
まあ、どちらにしても、無駄に売り買いするよりも、持ち続けている方が正解というわけです。
下がるのを恐れてポジションを軽くしても、結局、買戻しをするのなら、下がるリスクも、上がるリスクも同じなのですから、素人投資家としては、そのまま維持というのが賢いのかもしれません。
■無駄な解約をしないで握りしめておく
ところで、顧客の資金を集めて、アクティブ運用している人達って大変だなと思えます。
ポートフォリオも、この程度のイベントでは崩さないのかもしれませんが、下落するリスクはあるので、インデックス指数より下げないようにしなければ、手数料の分、顧客は離れていってしまいます。
インデックス指数より常に上を目指して運用しなければならないので、このようなイベントを上手に使うのか、先回りして戦略を立てるのか、その辺りはファンドマネージャーやアナリストの腕の見せ所なのかもしれませんが、顧客にその手の内は明かされません。
まあ、とりあえずは、指数よりも負けなければ良いかなと思いますけどね。
私のような弱小投資家にできることは、「無駄な解約をしないで握りしめておく」。
それしかないのかなと思いますね。