「経済成長率よりも資本収益率の方が勝る!」
これがピケティ氏が提唱した研究発表です。
実際、国家経済のことなんて、私にはさっぱり分からないので考えられないです。
ただ、これを家庭で考えるとどのようになるのか・・・ということは考えておいても良いのでは?と思います。
■経済成長率は労働所得アップ率!?
家庭の中で置き換えた場合、経済成長率は、労働所得に置き換えれると考えます。
定期昇給であったり、ベースアップであったり、役職の昇格により労働所得がアップしていきます。
実際、私自身も、社会人になってからの給与は上がってきていると思います。
途中で、会社の業績が悪くなったり、リーマンショックが起きたり、円高不況が起きたりして、給与が一時的に落ち込んだ時もありました。
私自身の問題としても、会社業績不振による減給や、それに伴う転職などで、労働所得が上下していることは確かです。
ただ、トレンドでは、波を打ちながらも、給与水準は徐々に上がっていることは確かです。
これは、社会的として経済の好調性もあると思いますが、一番はおそらく、定期昇給と役職が上がっていることでしょう。
話が変わってしまいますが、役職や年齢が上がることに伴い、業務上の責任も上がっています。
ただ、責任に対して給与の上がり方は低いのでは?と感じます。
もう一つは、会社内では、責任逃れ・逃げ得をしている人が多いような気がします。
会社とは、様々な性格、知力、やる気などの人々が集まっているので仕方のないことなのかもしれませんが、納得できないことが多いのも事実です。
これ以上は愚痴になるので、ここで止めておきます。
さて、家庭の中のマネーを考える場合、経済成長率は労働所得のアップ率になると考えます。
したがって、成長率がプラスでないと、家庭内の所得は年々増えません。
さらに、子どもが成長することで支出が増えますので、たとえ自分自身が節約に励んでも支出のアップ率が上回る恐れもあります。
家庭内の経済成長率はプラスであることが必須で、支出のアップ率よりも高くないと、年々貯蓄は増えないことになりますね。
■資本所得を得るための資本があるのか?
資本収益率を考える場合、まずは「資本」とは何にあたるかを考える必要があります。
ピケティ氏は、社会において資本は、非金融資産と金融資産があると言っています。
非金融資産とは土地や工場や建物などです。金融資産とは国債や社債や株式や銀行預金などです。
これを家庭内で考えた場合、土地や住宅を持っていると、それを貸したりすることで収入があります。それが資本所得となります。
残念ながら我が家では、人に貸せるほど余った土地や住宅は所有していないです。
となると、金融資産がどれだけあるかということになります。
私の家系はお金持ちではありませんでした。逆に非常に貧乏な生活をしていました。
したがって、金融資産がほとんどないところからのスタートでした。はっきり言って、最初は銀行預金だけでした。
ただ、資本収益率の方が勝ると言いながら、銀行預金の収益、いわゆる預金利子の方が労働所得のアップ率よりも上回るとは思えません。
しかしながら、日本人は預貯金の比率が高いという、本当に珍しい国なんです。
ピケティ氏は、「経済成長率よりも資本収益率の方が勝る!」ため、格差が広がると言われています。
格差が広がるというピケティ氏の言葉を信じる人は、資本所得を得る方にマネーを移動させることが重要であることに気づくはずです。
■資本所得を得るための資本を生み出す
資本収益率の方が勝るということは、労働所得成長率の方が劣るので、「一生懸命働いても意味がない」ということになるのですが、ここで一歩立ち止まります。
資本収益率は経済成長率よりも高いのですが、まずは、その『資本』が無くてはいけません。
先祖代々の資産家の子どもであれば、遺産相続を受けて、莫大な資本が手に入り、資本収益率が勝ることで働くことよりも大きなマネーを得ることができるできるでしょう。
逆に私のように、貧乏な家に産まれた子どもは、この事実に気づいて、自分で一からスタートするしかありません。
しかしながら、数年単位の短期間でいきなり資本所得が労働所得を上回って、資産家になれるはずがないです。
おそらく、少ない資本を一生懸命転がして、雪だるまのように大きくなるには、何十年という歳月がかかるだと思います。
ただ、私のような年代には、身体という資本があります。
その資本を最大限に利用して、資本所得を得るための玉を生み出せばよいのです。
そのために、家庭内でするべきことは、インカムを増やし、節約し、どんどん資本へ移すことが必要です。
さらに、資本も銀行預金では利子が低すぎて全くダメです。
株式を中心とした、労働所得アップ率よりも高い資本収益率の商品を持たなければ意味がありません。
当ブログを拝見して下さっている方々は、すでに、株式や投資信託を始めている方だと思うので、収益率の違いは十分にお分かりだと思います。
私は、「インカムを増やす ⇒ 節約は適度に ⇒ 資本へ移行」の流れをどのように作るかと、いま試行錯誤しています。
資本のためには、まずインカムが必要ですが、労働所得アップ率が労働力の増加に対して割に合わないということが最近気づきました。
労働所得に対しては、身体が資本です。無理をして身体を壊してしまったら、資本所得へ移行する玉も失うことになってしまいます。
そうすると、どうすればインカムを効率的に増やせることができるのか?
永遠の悩みでもありますね。