なんでも道しるべ

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【日銀はかき乱しただけ?】突如木曜日の夜中に流れたニュースは、金曜日の夜中には無風となった

今週は、米国、欧州、日本の中央銀行の金融政策決定会合がありました。

当初の予想では、それぞれ発表される内容は織り込み済みで、無風で過ぎ去ると予想されていたのですが、想定外に日本がネガティブサプライズを起こしました。

金曜日の金融政策決定会合の前日の木曜日の夜中に、突如、イールドカーブ・コントロール(YCC)の修正をするのではないかというニュースが舞い込んできたのです。

その内容を掴んだところは凄いですが、まあ、おそらく、市場に大きなサプライズが起きないように、あらかじめ情報を流したといったところでしょうね。

これが木曜日の夜中に流れてきたので、ちょうど米国市場の取引中でした。

このニュースのせいで、円高ドル安になるし、それに伴って、米国市場の上昇ムードが一気に冷めて、急にマイナス圏内まで売られたといったことになりました。

ほんと、日本って、いつもいつも思いますが、変なことばかりします。

それも、きちんと徐々に市場に織り込みさせないで、サプライズが多いんですよ。

今回の日銀の決定会合だけでなく、急に財務省の指導で円買いの介入に入ったこともありましたし、やることが急すぎて、周りが疲れます。

こんなことしかしないから、日本市場やドル円をマネーゲームのように遊ばれるんですよ。

きちんとファンダメンタルを強くしないから、日本市場をおもちゃのように外国人投資家に好きなようにかき乱されるんですよ。

これをまた、投資に興味がない日本人や、何もできないチキンな日本人が、マネーゲームだの、投資はギャンブルだの、騒ぎ立てるものですから、日本人はどんどん市場から離れていって、市場だけでなく、国全体として経済が衰退化していくんです。

企業がやるべきことをやって、日本人がやるべきことをやって、政治がやるべきことをやって、そして、中央銀行がやるべきことをやれば、先進国の日本なので、きちんと前に進むはずなのに、結局はビビってしまう日本人の気質と、他人任せの日本人の悪い癖が全てをダメにしているのだと思います。

まあ、このままだと、日本社会は絶望的ですね。

今はまだ技術立国の端くれなので何とか耐えていますが、このままインフレが起きずに、日本人の労働力は落ちると、もう日本人は世界で相手にされなくなってくるというか、日本企業が新興国のような扱いをされるのが目に見えています。

今から社会に出る学生などは、日本企業に目を向けず、自分の学力と語学力をもって、海外に出ていく人が多くなってくるでしょうね。

まあ、今、日本企業で勤めている私からすると、下手にインフレになっても、同じ比率で給料が上がると思えないので、このままの円安基調でも全然いいんですけど。

円が安くなるのを海外株投資で儲けるだけなので。

話が変わってきてしまいましたが、私が書きたかったのは、こんなことではなく、YCCと株価のことです。

実は、金曜日の夜中になったら状況は全く異なっています。

■日銀は何をやりたかったのか?

木曜日の夜中、米国市場でいうと木曜日の取引時間中は、日本の事前のネガティブニュースにより、株価も為替も下落していたのですが、これが、金曜日の決定会合の結果発表後、夜中の米国市場が開いた時には、もうほとんど影響は無くなっていました。

というか、ほぼ下落分は解消されて、木曜日の最初の上昇基調の状態に戻っています。

なぜ、このようになったのでしょうか?

というのは、日本の日銀は、金融引き締めをしようという発想では無かったということです。

YCCをこれまで±0.5%程度としていたので、0.5%を超えようとすると日銀が国債を買って抑えていたのですが、今回の発表により±0.5%程度を目途とするに変えたので、0.5%を超えても問題なしというように若干変えただけです。

この発表は利上げと言えば利上げになるのですが、短期金利はこれまでどおり-0.1%ですし、国債の買いをあまりにも決めたくないという日銀の出口戦略を考えた方法の一つなので、市場としては、「まあ、これならいっか」って感じなんでしょうね。

金曜日の夜中、正確には、土曜日の朝の5時の段階では、ドル円も141円を超えて元に戻りましたし、米国市場もNYダウで0.5%上昇、S&P500も0.99%上昇、NASDAQに至っては1.9%も上昇したので、もう元通りという感じです。

結局、日銀のニュース漏えいって何だったのか?って思いますけどね。

こんなことなら、もっと前もって、YCCの微修正をするよって市場に流しておけば良かったのにと思います。

早期に織り込んでおけば何も市場は反応しないで済んだのにね。

■日本という社会の構図

結局、日本の金融政策って本当に他力本願というか、正直何をしたら良いのか分からないという雰囲気で悩んでいるって感じに見えます。

インフレを起こしたいけど、起こすと景気が悪くなる恐れがあるとか、給与がインフレに追いつかないとか、少子高齢化で社会保障の財源がないとか、眠っている貯金を掘り起こしたいけど日本人は意固地とか、もう何が何だか分からないですね。

根本的には、私が思っているのが、自民党の一党政治がダメなんだと思いますよ。

金融政策とは話がちょっとズレますが、やはりアメリカのように大統領選挙があって、二大政党制というのが理にかなっているというか、やるべきことをやっていけるような気がします。

日本人の同調圧力ある限り、どこか一つに集約しているという悪い癖は治らないですね。

これは日本という国が、一つの民族でなっていて、外国人や外国文化を受け入れないという、良いのか、悪いのか、頭の固まった思想があるからだと思っています。

何が正解なのか分かりません。

日本は安全で平和という良い面があるのも事実です。

何かを得るには何かを犠牲にする必要があるので、いまアメリカが目指しているようなソフトランディングのようなことが、日本でもできるのかどうかって話ですが、日本は金融の歴史が浅いんですよね。

バブルが弾けて、日本全体が金融に怖がっているところがありますから、今の10代、20代が変えないと、何も変わってこないかもしれませんね。

まあ、若者が日本の将来性に希望があればですけどね・・・