ゴールデンウィークで資産運用の記事が増えています。
おそらく、連休の間にそのような記事を見て、資産のことを考える時間が取れる人が多いからでしょう。
それに合わせて、新NISAの記事がとても増えてきました。
これまで投資をやったことない人にとっては、iDeCoと新NISAをどのように組み合わせたら良いか、とても悩むと思います。
というより、そもそも投資をすることに恐怖がある人にとっては、いくら新NISAになったからといって、それによって投資をやろうという気にはなり難いと思いますが、今回の改正によって、さらなる資産運用している人としていない人の差が広がってくると思います。
投資である以上、元本を保証されないというリスクはあります。
けれども、そのリスクだけで躊躇していると、資産は増えません。
さらにはインフレや円安のリスクに対応できなくなります。
貯金だけの人って、目では残高が減らないので、お金が奪われている気にならないのかもしれませんが、結局、インフレや円安を考慮して考えると、確実に貯蓄は減っているのです。
残高の数字が減らないということが安心ではないですし、はっきりいって虚像に騙されています。
まあ、投資が怖い人は、様々な人にいくら脅されても、喚起されても、その言葉を信じないと思いますから、そのような人は残高が減らない、増えない、そんな数字をみて安心しておいたら良いと思います。
インフレや円安で徐々に苦しくなってくるのは自分自身なのですから。
成長しない日本にいるだけで生活できているのですから、それで良いと思っている人は、それで良いのではないかなと思えます。
けれども、考える必要があるのは、政府はなぜ新NISAやiDeCoなんかを作っているのか?という点です。
財務省としては税金が減るのに、なぜそれを許可しているのか?ということです。
答えは簡単です。
今の現役世代の年金はもうみんなが望んでいる額を準備できないからです。
年金制度は無くなりません。
けれども、今の支給状況を今後も維持できない状況なのです。
なので、自分自身で運用して老後資金を準備してほしいという国のメッセージなのです。
何もやらなかった人は、どんどん減っていく年金額に苦しむ可能性があるということは分かっておいた方が良いかと思います。
ここまでのことは、さくさんの人が言葉を変えて説明してきていますが、実際に投資行動を実行している人はごく一部です。
大半の人は何もできていません。
その理由は、理解する気がないのか、リスクを偏見で怖がっているのか、それとも、本当にお金が無いのか、って感じでしょうか。
どう考えても、投資はしないと、今後はジリ貧であるのは間違いないんですけどね。
日本人の人口が減っている限り、確実に経済が弱っていくんですから。
■新NISAは最大運用額が大幅増加
そもそも投資をやったことない人に現行NISAと新NISAの違いを細かく説明しても仕方ないのですが、大雑把にいうと、現行NISAは最大600万円か最大800万円の枠だったのに対し、新NISAは最大1800万円に増えます。
そもそも、600と800で2つに分かれていたのも、混乱の原因だったと思います。
それもあってか、2024年からの新NISAでは最大1800万円に統一されます。
その最大の中に、選択できる商品枠を2つに分けたという感じですね。
まあ、これも混乱しそうな気がしますが、「つみたて枠」と「成長投資枠」があります。
つみたて枠は年間120万まで、成長投資枠年間240万円までという感じで、年間最大360万円になります。
そして、最短では360万円を5年間継続して追加投資しまくれば、さいだい1800万円になって枠いっぱいになるという感じです。
1800万円の投資額って凄い金額ですよ。
これまで投資をやってこない人にとっては未知の領域だと思いますし、投資経験のある人でも1800万円を使いきれる人ってさらに一握りだと思います。
普通のサラリーマンで、普通の貯蓄や運用をやっていた人だと、なかなか1800万円の枠を使いこなせないと思います。
■投資が上手な人は最大2000万円
さらに面白いのは、2023年まで動いている枠ははそのまま維持できるということです。
実際には「つみたてNISA」を使っている人に恩恵があるのですが、2018年にスタートしているので、2023年まで5年間しっかりと運用している人は、40万円×5年間の200万円の運用ができているはずです。
これは20年間運用が可能で、さらに新NISAとは別枠にしてくれるみたいなので、全てを完璧に運用すれば新NISAの1800万円とつみたてNISAの200万円を足して、最大2000万円の非課税投資ができるということになりますね。
まあ、そんな人がどれだけいるかということですね。
そもそもつみたてNISAが開始された時に、つみたてNISAに最大投資40万円を開始して、さらに合計2000万円を準備できる人ということになります。
なかなかいないような気もしますが、これだけは分かりません。
実際には少人数でもいそうな気がします。
■自ら情報をとって自ら動く
まあ、2000万円は少人数と思いますから、1800万円はこれからでも可能です。
それに加えて、iDeCoがあります。
iDeCoは現役世代の年齢によって全く変わってきますから、こればかりは本当に人によります。
それでも、iDeCoは税制優遇がNISAよりも良いですから(ただし引き出し制限あり)、全部使うとして、そこにできる限り新NISAを加えていくという感じでしょうね。
このような資産形成の方法って学校では習わないですし、社会人になって自ら情報を取りにいくようになって、ようやく知識がついてくるもんです。
大人にならないと学習できないのが問題ではあるのですが、そのような日本社会なので諦めて行動するしかないですね。