なんでも道しるべ

広義の投資(子育て教育、英語教育、資産形成、NISA、iDeCo)に関する道しるべ!毎日19時に記事更新‼(たまに朝7時にも更新!?)

【英検プレスリリース】新設級を誕生させる背景は2級の高い壁が理由だった

前回の記事で、2025年から英検の準2級と2級の間に新たな級が誕生する話を書きました。

この件に関して、背景となり得ることを私の個人的な視点からの感想を、前回の記事では書いています。

今回の記事では、公式に発表されている内容から、新設級の背景について考えていきたいと思います。

ここでは、あくまで英検協会として、5級が中学1年から始めるものとして考えているのを前提とします。

最近は英検も早い学年から受験スタートするのが増えていますが、英検協会としてはあくまで、5級は中学初級程度、4級は中学中級程度、3級は中学卒業程度、準2級は高校中級程度、2級は高校卒業程度としていました。

5級から3級までは中学1年から3年までを想定していると思いますが、準2級が高校在学中という感じだったと思いますが、今回のプレスリリースで明確に高1での取得を目標としたレベルと記載されており、2級が高校卒業時ということでした。

結局のところ、高校在学中に中学生のように2つの級を目標として欲しいというのがあるのだと思います。

というのが、準2級と2級に高い壁があるという表現をしています。

■2級合格に約2年要する!?

今回の新設級に関して、準2級と2級の間に作ることになっていますが、この背景として、準2級と2級の間に高い壁があるみたいなのです。

受験生データから、5級から準2級までの各級は合格までの期間がおよそ1年間であるが、準2級から2級に合格するまでに約2年かかっているそうなのです。

約2年というのはちょっと盛り過ぎているような気がしますが、実際のところ、データ上では、2級に合格した人は準2級に合格してから平均で18ヵ月(1年6ヵ月)かかっているようです。

また、準2級までしか合格していない人は、そもそも準2級までに各級での合格に時間を要しているので、そこから2級までを想定すると、約21ヵ月(1年9ヵ月)かかるのでは?という解析結果です。

(2023年9月19日の英検プレスリリースより)

平均で1年以上となると、実際には2年以上かかっている人も大勢いることになりますから、それはやる気がなくなるのかもしれません。

それが英検離れというか、英語が好きになれないという理由になったら、それは英検協会としては残念なことなので、その対処として今回新設級という話になったのだと思います。

私が学生だったころは、英語が得意な人が準2級や2級を持っているという感じで、そもそも英検の挑戦すら一般学生はしなかったです。

中学生の段階で3級までは取得している人は多かったですが、準2級以上は結構限られいたように思えいます。

それが今は大学入試で必要になるので、みんな準2級以上に挑戦するようになっているので、このような処置はかなり有効なことだと思います。

■本当のところ準1級や1級の方がもっと高い壁

ただ、期間を要するという点では、実は準2級から2級へ高い壁があるのではなく、準1級の方がもっと高い壁ですし、さらに1級の方が高い壁になります。

準1級以上になると、それこそ英語が得意な人が挑戦しているのですが、それでも13ヵ月(1年1ヵ月)かかっているみたいです。

さらに、もっというと、2級から準1級はそれだけ得意な人でも高校で2年かかかっていますし、準1級から1級へも大学に入ってからも2年かかっているデータのようです。

(2023年9月19日の英検プレスリリースより)

このデータからは、2級だけが高い壁ではなく、準1級もさらには1級も相当高い壁ではあるのですが、やはり需要の多い2級の前というのが英検協会と高校にとっては一番都合が良いのでしょうね。

もちろん、中学・高校・大学受験側としても、2級より前の級があれば、それも加点などの対象にできますから、歓迎だと思います。

最近は、小学生の段階で英語がよく出来る子は2級に合格していますし、英語が得意でなくても準2級や新設級に合格したら加点になるのなら、それはかなり良い反響だと思います。

受験費用の収入面でも、新しい級によって、収入アップは間違いないと思いますし、受験生側にとっても、何度も落ちている2級の二次試験だけにフルに試験費用を払うのであれば、一つ前の級を確実に合格できる方がメリットはあるかもしれません。

というのは、2級って意外と二次試験で落とされるみたいです。

確かに娘の時も2級の二次試験はかなり苦労しました。

もちろん準1級の二次試験の方が難しいに決まっていますが、あの英語レベルの段階で2級突破というのはかなり大変でした。

特に、娘の場合、一次試験をギリギリで突破したので、二次試験のスピーキングでボロが出たのだと思います。(笑)

今回のプレスリリースでも2級に何度も落ちているという話や、2級は全然別物という意見も書かれていました。

二次試験だけにフォーカスしていませんでしたが、聞く話によると、一次で受かって、二次を1年以内に合格できずに、再度一次を挑戦するというエピソードも多いみたいです。

確かに、高校生にとって再チャレンジは辛いかもしれません。

特に英語が得意でない人なら尚更です。

今回の新たな取り組みが良い方向に行けば、準1級の前とか、1級の前など、さらなる級の増加に繋がりそうな気がします。