大学入試の方式について、ちょっといろいろ言われているんで、私の思うところを書きたいと思います。
入試の方式は様々ありますが、いろいろあったものが集約されてきています。
制度の改革もあり、一般入試、学校推薦型選抜、総合型選抜(AO)の3つに絞られました。
しかしながら、学校推薦型には大きく分けると2種類あり、指定校型と公募型です。
今回は入試の種類に関する話ではなく、入試を一般で受験した方がよいのか、それとも他の方式での受験の方が良いのか、その点について書きたいと思います。
■大学を卒業さえしてればよい時代ではない
まず、私の意見の立ち位置を明確にしておくと、今の考えは一般入試が良いと考えています。
以前までは大学に行けさえすれば、一般でも推薦でもどちらでも良いという考えでしたが、ここ最近は一般で行くべきかと思っています。
理由は3つほどあり、1つ目は大学進学率が高まったということです。
少し前までは、大学を卒業さえしていれば、社会において有利になることが多かったのですが、今は大学に進学する人が増えましたし、少子化でより一層大学卒業率が増えていきます。
したがって、大学を卒業さえしていれば良いという考えは、少し時代遅れになります。
なので、大学進学を目標とするよりも、その後の就職活動や社会での扱われ方を考えると、一般入試でしっかりと学力をつけて入学すべきだと思うのです。
■難関国立大学に推薦入試の枠が少ないのは
2つ目の理由が、難関国立大学に推薦型入試の枠が少ないということです。
結局は、ここが答えで、推薦入試の方が多様性に富んだ人材を確保できて、教育現場で好循環をもたらすのであれば、推薦入試の枠を増やすはずです。
けれども、難関国立大学は今でも一般入試の枠の方が多く、一部、AO入試で入学を認めているというのが現状です。
推薦型の枠が多いのは、やはり私立大学になりますし、その理由も、学生を確保したいのと、一般入試の偏差値を上げて、大学ランキングを上げるという目的にも使われているような気がするということです。
したがって、知名度の高く、学力も認めてもらえる、難関国立大学への進学を考えるのなら一般入試が必須という考えです。
■就活や社会人でも困らない学力をつける
3つ目が、就活の時に困らないということです。
大学への進学や卒業がゴールではありません。
あくまで、どこに就職できるかが勝負ですから、その時に、推薦入学であることや、学力が劣っていると勝負で負けます。
一般入試でしっかりと学力をつけている方が、就活の時も困りにくいです。
転職などになると、推薦の有無や学力をはかるテストなどは課されないことも多いので、そこまでくると入学形式なんて関係なくなってきますが、新卒や第二新卒であれば話は別です。
最近は、推薦入学は学力がその大学相当ではないという噂が流れており、かなり認知度も上がっていますので、推薦入学のうま味は入学までかなとも思えます。
結局は、学力が高いものが強いということです。
■学校や塾の実績に惑わされるな
学校や塾の先生は、実績を重視しますから、どんな形式でも合格できればそれで良いということもあります。
けれども、学生本人の人生を考えるなら、きちんと学力をつけた方が本来は良いのです。
大学に通いだしてから、授業についていけなく退学する人も多い時代です。
そうなると、退学で高卒になってしまいますから、それなら高校卒業で就職しておいた方が良かったということにもなりかねません。
退学が全て悪いのではなく、一部、頭が賢い人で、大学での勉強よりもビジネスに注力する人は、大学を辞めて社会人になる人も多いですが、あくまで一部であり、それらの人を基準にすべきではないです。
勉強することに越したことは無いという考えです。
■親も世間体に戸惑わされるな
親は世間体を考えて、大学名だけ子どもの優劣をつけることが多いですが、その知名度だけに負けてしまって、推薦で行ったばかりに、本人のためになっていないことも多数います。
一般入試で実力勝負はやはり大変ですし、緊張する人にとっては辛く、できれば指定校などをもらって、推薦入試をしたい人は多いと思いますが、将来的なことを考えると、推薦で自分の実力にあっていないワンランク上の大学に行くことにリスクがあることを思い知るべきです。
別に推薦入試やAO入試を悪くいうつもりはありませんが、就職や将来的なことを考えて、もう一度受験勉強というものを考えるべきかと思います。
大人は、多様性だの、個性豊かな学生だの、勉強以外の課外活動に頑張った人だの、言いたいことを言いますが、そんなことは学生個人にとっては関係ないことです。
もちろん勉強が嫌いとか、やっての伸びない子などに、推薦制度を上手に使ってあげるのは、本人にとっては良い事もあるかと思いますが、やはり一番は勉強する事です。
5教科の学習をしっかりした人は、社会人になっても、順応性が高いのではないでしょうか。