全てを自分でやり切ろうと思っても、得意不得意があるので、難しいことが多いですし、非効率です。
また、1日24時間、1年365日しかありませんから、全てをやろうと思っても物理的に難しいこともあります。
これらと同じように、親と子どもの関係性に関しては、特に教育面においては、微妙な距離感というのが大切です。
親の望みと子どもの希望が重ならないと、親子関係に亀裂が入ることになりかねません。
関係性が破綻しないためには、第三者の協力が必須です。
先日の記事で、塾費用をコストダウンしようとすると、思いどおりの結果に結びつくことが少なく、結局は高くつく可能性もあるということを書きました。
子どもが思春期になって、勉強してほしい親の気持ちと、勉強したい気持ちがあるが身体がついていかない子どもの関係については、費用をかけてでも外部に頼むのが良いケースが多いです。
■塾コストの削減を考えると
中学生の勉強時間は学校からは学年×30分とか、高校生の場合は学年×1時間などと言われますが、はっきり言って、このような短い時間では、希望どおりの進学先には行けないです。
なぜなら、物理的にそのくらいの時間を勉強する生徒は山のようにいるからです。
子ども自身は、自分自身ではたくさん勉強している気でいますが、親目線ではあまり勉強をしているように見えないというのが常です。
このような場合に、親からは勉強を促され、子どもは想いと動きの不一致からストレスが溜まってしまうのです。
中学生はまだ先が長いので現実味がないのかもしれませんが、高校生は自分自身で勉強しなければならないことは分かっているらしいので、意識があるので、親から突っ込みが入ると反発したくなる気持ちが出てくるようです。
このような場合に、塾コストを削減すると、勉強の中心が家になってしまうので、親子関係に歪さが出る可能性があります。
勉強は内容や質も大切ですが、圧倒的な時間が必要なので、家の中でギスギスするのが一番問題となります。
そのような場合に第三者の力が非常に大切になるということです。
■第三者の言葉が有用になることも
私が考える塾の必要性は、勉強を先取りで教えてくれるというよりも、親が伝えてほしいモチベーションアップを代わりに言ってくれるという点だと思っています。
親が言うと角が立つ内容でも、第三者の先生が言ってくれると、子どもも素直に聞いてくれるというケースが多く存在するそうです。
親から言われると反発し、先生から言われると素直に聞くのは、親からすると腹が立つことかもしれませんが、それは子ども自身が親に気を許しているからだと思います。
子ども自身も勉強にはストレスが溜まるものです。
先生にはストレス発散できないので、親にしたくなるのですが、その親から勉強を促されると、そのストレス発散が反発に変わってしまうものなのだと感じます。
したがって、塾の先生の存在は非常に有用です。
■学校と塾の先生の根本的な違い
そこで、学校の先生ではダメなのか?という話になりますが、学校の先生は塾の先生とは考え方と達成目標が異なります。
学校の先生は、子どもが楽しく学校に通ってくれて、問題なく卒業してくれることを目標にしています。
対して、塾の先生は、合格実績という明確な基準がありますから、それを達成するための手段を取ろうとしてくれます。
根本的に学校と塾とでは、目標と手段とコンセプトが違うという事です。
したがって、勉強してほしいという親の望みを叶えてくれるのは、学校の先生ではなく、塾の先生ということになります。
また、塾の先生であっても、所属する組織のコンセンサスによっても、変わってきます。
合格実績を重視している塾、成績アップを重視している塾、勉強する姿勢を重視している塾、それぞれの塾の目標や特徴が異なりますから、その辺りも見極めなくてはいけません。
塾を費用面だけで考えていると、後からより多くの出費がかさむことになりますし、下手をすると、手遅れってことも起きかねませんから、要注意ということになりますね。
■希望を叶えるために必要なこと
大人も子どもも、親も先生も生徒も、それぞれの立場というものがあります。
勉強は、時間と質という考えがありますが、私はそれだけでは無いと思っています。
タスクが合って、マイルストーンがあって、それぞれの立場において、それを達成する力加減をコントロールできるかどうかが重要だと考えています。
親目線では、ただ単に塾に入れておけば良いと考えている人は問題です。
塾にもいろいろな種類がありますし、所属する先生の都合などもあります。
自分が望んでいることとすれ違いがあると、それはなかなか解消には結び付かず、結局、損をするのは、信じて通っていた子どもになります。
一番の教育法は子どもに成功体験をたくさんさせることだと私は思っていますから、塾においても、親子が望んでいる目標を達成できる塾を選ぶべきなのです。
塾を費用だけで選んではいけないのは、このような理由があるからです。