以前の記事で、日々の勉強は学力よりも、モチベーションやメンタルの方が大きいという話を書きました。
学力とモチベーションとメンタルの比率に関しては、3:3:4と書いた覚えがあります。
私の中では、日々の勉強継続は学力そのものよりもメンタルの方が必要だと感じています。
学力というのは勉強することで上昇してきますが、それを継続するためには、やはりモチベーションやメンタルが必要だということです。
精神的な部分の方が大きく、これらがしっかりしていないと、日々の学習も入試勉強も継続できないのではないかと考えているのです。
けれども、予備校講師のユーチューバーの人は、このような「モチベーション」や「やる気」で勉強を決めてはいけないと警告していました。
その理由について考えてみたいと思います。
■高校生の学習内容は多すぎる
私が親目線で、日々の学習は学力よりも精神的なモチベーションやメンタルの要素が強いと考えているのは、これらの要素がないと継続的に勉強することが難しいと感じているからです。
いくら学力が高かったとしても、精神的な部分が脆弱であれば、勉強することすら難しくなるからです。
けれども、考えようによっては、その精神的な部分が重要と考えるのは、娘が中学生であり、中学内容程度であれば、学力や地頭がそれほど高くなかったとしても、十分についていくことができるからです。
中学生で学習内容はそれほど多くありません。
私立の中高一貫校であれば、中学生の内容は2年程度で完了させてしまいます。
スパルタな塾であれば、1年間で中学3年分の数学を終わらせるというところもあるくらいです。
それだけ、中学生の内容が少ないというのと同時に、高校生で学習する量が半端なく多いということです。
同じ3年間ではあるのですが、中学生の3年間と高校生の3年間では内容が違いすぎます。
勉強のレベルも上がっていますし、質も量も多いということです。
なので、ユーチューバーの方が言っていることが成り立ってくるのかもしれません。
とはいえ、このユーチューバーの塾講師は、高校生の大学受験を控えている人は精神面よりも学力を重視しなければならないと言っているわけではないです。
■精神面で勉強の波を作らない
塾講師の方が言うのは、精神面の「モチベーション」や「やる気」で勉強量や内容を変えてはいけないということです。
これは、何を言おうとしているのかというと、日々の学習はルーティン化して、毎日やるべきことを確実にやっていくということです。
もちろん、いくらルーティン化しても、どうしてもその日のやる気が出てこないことがあります。
その場合は、短時間で終わることができるような理社の問題を解くとか、暗記中心の勉強に切り替えるなどをして、やる気がなくても、毎日しっかりと勉強がこなせる体制が必要だということです。
なぜ、このような警告をするのか、それは受験生に勉強の波があるからです。
とてもやる気に満ち溢れているとき、そのような日は、1日10時間以上の勉強を出来る人がいます。
対して、今日はやる気が出ない日となってしまうと、極端に勉強時間がゼロになってしまう人が続出するからです。
部活動などの練習と同じで、1日休んでしまうと、それを取り返すのに3日かかります。
3日休んでしまうと、それを取り返すのに最低でも1週間、さらに取り返しに使っていた日々は勉強の質が悪いですから、結局、元に戻るには2週間程度必要になってくるわけです。
年間50週しかないのですから、3日休んだだけで、2/50の日数が無駄になる可能性があるということです。
なので、勉強というのはルーティン化して、常に机に向かっている必要があるのです。
■日々の勉強ルーティン化で質と量を落とさない
受験生はまだまだ10代の人が多いですから、おそらく、「今日はやる気がなかったんで」とか「今日は忙しかったんで」というような言い訳をして、勉強しない日というのが発生している人が多いのでしょう。
それによって、勉強をしていたとしても、成果がでないということになりかねませんから、塾講師としては気が気でないと思います。
私と娘が実体験したことと言えば、やはりコロナにかかって、1週間何もできなかった時ですね。
普通の風邪とは違うので、高熱は出ますし、吐き気はしますし、倦怠感も半端なかったです。
なので、1週間は机に向かえなくなっていました。
それが、徐々に治ってきたときを見計らって学習するようにしましたが、やはり通常のペースに戻るには2週間後だったと思います。
それでも、2週間後に戻っただけですから、きちんと学習に取り組めなかった1週間やリハビリの追加の1週間で本来勉強できていたことは取り戻せません。
これが、難関大学に合格できるようなスキルのある人と、結局、中堅以下の大学群にしか行けないという人の差だと思っています。
別に中堅以下の大学群を受験する人が勉強していないわけではないです。
おそらく、短期間や中期間であったとしても、しっかりと受験勉強に取り組んでいるはずです。
それがなぜ伸びてこないのか、その理由として、日々の勉強の波というのがあるのでしょうね。