積立投資を始めたら証券口座にログインをしない方が良いのか?
よく、投資初心者講座などで、「積立投資を始めたら投資していることを忘れる方が良いから証券口座にログインしないくらいが丁度いい」というアドバイスをされることがあります。
このアドバイスが本当に正しいのか?って検証しようと思います。
同じ講座で、こんなことも良く聞き、「若い時から少額でも良いから投資を始めると、経済がどのように動いているかに関心を持つようになり、ニュースなどで株に関連する事柄にも注目するようになる」とも言われます。
これって、矛盾しているとは思いませんか?
積立投資をしていることを忘れと言いながら、一方で経済や株に関するニュースに関心が持てるようになると言っているのです。
ニュースって、そんなに甘いものではありませんよ。
株式ニュースで、『今は市場が大きく暴落していますが、いつかは戻ると信じて投資を続けましょう!』なんて都合の良い言い方なんて、ほぼ無いです、というか、絶対ないと言い切っても良いかもしれません。
こんな表現をしてくれるのは、投資関係の情報番組くらいです。
ニュースは事象をその通りに伝えますし、市場が暴騰していたら、そのまま年初来最高値とか、過去最高値更新とか、そのような言い方をしますし、大きく調整や暴落をしていたら、きっかけと共に大きく下げているとか、マイナス何%とか、そのような言い方をします。
結局のところ、いくら、投資額の騰落を気にしないでおこうと思っても、ニュースを見たら、自分の都合の良いニュースばかりではなく、「あ、自分の資産残高どうなっているのかな?」ってなるのです。
それで、もし、コロナショックやリーマンショックの時に、久々に口座にログインしたらどうなると思います。
資産がマイナスになることに慣れていないと、普通の初心者なら即売りでしょうね。
そして、二度と株式投資なんてしないと心に誓うというのがオチです。
なので、私がアドバイスするなら、「投資額は毎日1分で良いから確認した方が良い」と言いますね。
今は便利なアプリがたくさんでていますから、スマホ1つ持っていればすぐに資産残高は確認できます。
それを用いて、毎日確認する習慣をつけた方が、市場への耐性ができますし、狼狽もしにくくなると思っています。
■私を真似しろとは言いませんが(笑)
私って結構変なのかな?って思うのですが、チャートの1分足って結構好きなんですよね。
今はしなくなりましたが、昔は夜に寝ながら米国のS&P500の1分足チャートを眺めながら寝ていました。
チャートって人間味が出ると言いますか、取引の駆け引きがあるので、とても面白いです。
今の時代は、先物やCFDで1日中チャートが動いていますから、いつでも確認することができますし、ニュースや経済指標が発表されると、一瞬で数%動くことも珍しくありません。
私自身、今は毎日一定金額で積立をやっているので、そのチャートの値動きをみて、特に売買するわけではないのですが、チャートを見ていると、何で値動きがあって、どんな時に動きやすいか、というのが良く分かります。
上がるのか、下がるのか、の予想はできませんが、値動きの耐性はできてきます。
したがって、毎日、市場が終わった後、その日の騰落が確定しますし、米国株の場合は為替も日本時間の10時で確定するので、その時点で、今日はどのくらい上がったか、下がったか、を自分である程度把握できるようになります。
投資信託の場合、翌日の夜に基準価額が更新されるのですが、基準価額の変動を予想するのが楽しいです。
まあ、S&P500とかNASDAQ100などは、指数と為替の加減だけの話なので、予想って言っても、ほぼ同じところに来るのですが。
■相場の癖は徐々にでも身に付けた方が良い
このように、毎日チャートをみて、指数のチェックと為替のチェックをしていると、たとえ、調整によって1%や2%下げたとしても、何とも思えなくなりました。
それは、どんな理由で下げているかがある程度分かっていますし、理由のない下げであれば、これは戻りそうだなと予想がつくからです。
そして、中央銀行の経済政策などの発表によっては、数日間も数ヵ月もどちらかに引っ張られるってことがありますが、それは経済政策なので、我々ではどうしようもできないことだと割り切ることができます。
もちろん、上がっている時は資産が増えているので嬉しいですが、もし下がったとしても、それは政策なので仕方ないと諦めもつきますし、安く買える時期だと思うこともできます。
このような感覚ってとても重要だと思うんですよね。
もし、証券会社にログインせずに、自分の残高も知らないようだと、このような感覚は何年やっても身に付かないと思います。
結局のところ、投資をやっている以上、お金を投資しているわけなので、無関心で生きるってことなんて難しいと思います。
自分の投資資産から目を離せば離すほど、暴落があった時に、狼狽して手放してしまうものです。
投資初心者であっても、少額で投資しならが、市場の癖というものを知った方が身のためだと思います。