なんでも道しるべ

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【偏差値3アップ程度の衝撃事実】中学受験により得られるものを過大評価しすぎてませんか?

中学受験で中高一貫校へ進学することによって得られる偏差値は1.5~3アップ程度である。

この内容、最近読んだ書籍に書いていたのですが、どう思いますか?

偏差値が3アップ程度ということは、日東駒専レベルがMARCH受験できるようになり、MARCHレベルから早慶上理レベルに上がる。

関西でいうと、産近甲龍レベルが関関同立レベルに上がるという感じでしょうか。

普通に公立中学に通って、普通に公立もしくは私立の高校入試をした場合、地域のトップ校に進学しなければ、ボリュームゾーンって日東駒専や産近甲龍と言われています。

最近のSNSでは最低MARCHみたいなフレーズが流行っているそうですが、そもそも大学受験をする人が半分程度なのに、そこから偏差値62.5レベルの大学に進学するには、相当の努力が必要です。

簡単にMARCHに合格できると思わない方が良い、これが受験業界の見立てです。

とはいえ、塾も商売ですからね。

簡単に、十分進学できますよ!って言ってしまったら、学生が集まらないですから。

少々ビビらせておくというのも営業戦略の一つとも言えます。

けれども、高校の進学実績を見ればおおよそ現実がわかるはずです。

公立トップ校に進学しても、ボリュームゾーンはMARCHや関関同立になります。

中学の時に成績が上位で、オール5の評定45や44、43くらいの人であっても、しっかりと高校内容についていくことができなければ、それらの大学に落ち着いてしまうというのが現実だということです。

そうなると、中学受験って何がメリットなのか?って話になってしまいます。

そこが学校選びの難しいところです。

■中高一貫校により環境を得る

中学受験で進学する中高一貫校でも様々あります。

まずは、公立と私立の違いです。

公立でも中高一貫校の教育カリキュラムをやっている中高があり、私立と同じように進学実績で争っている部分があります。

公立の良い点は何といっても学費ですよね。

中高一貫校なのに学費が安い、これが公立へ受験する一番のメリットではありますが、まあ、それなりに付属費用がかかりますから、地域の公立中学に通った方がさらに費用が抑えられるのは確実です。

けれども、受験により、中高一貫校に通うのは、やはり環境とカリキュラムでしょうね。

学校の環境、特に友達関係っていうのはとても大切です。

ある東大卒の人が、言っていました、「通っている高校の友達が、みんな東大を目指すから、自分は特に大学進学先のことを考えていなかったけれど、自然と東大を目指すようになった」と。

自分自身で目的を達成するために強い意志があると思っていたとしても、それは周りの環境によって影響を受けます。

周りの友達が勉強するような人であれば自分も頑張れるけれど、周りの友達が遊ぶ方が楽しいと思う人が多ければ自分も流されてしまうということです。

学習環境っていうのは非常に難しいものですが、学校で過ごす時間って結構長いので、友達関係というのが大切になってきます

■親の安易な選択が子どもを苦しめる可能性

中高の環境が自分の進学先に影響を与えるとなると、私立の場合、学校選びが非常に悩ましくなります。

ある一つの指標としては偏差値で学校を選ぶと思いますが、それだけで学校選びをするとかなり危険です。

偏差値が高くても、それはあくまで受験生が受験するとしての偏差値であって、それが高校卒業時の偏差値にならないということです。

特に影響を受けるのが、例えばMARCHの付属校などの場合です。

これらの中高の偏差値が高いのは、進学実績で難関国立大学への進学数が多いというよりも、そのままエスカレーターで大学進学できるというメリットも含まれているからです。

進学先の選定の中には、大学受験を回避して、そのままエスカレーターで上がってもらっても良いと考える親も多いです。

親が学歴をしっかり考えているのであれば、まだ進学先をきちんと考えるので救いはありますが、単純に私立が良い、大学受験はエスカレーターで良い、という安易な発想で志望校選びをしていたら、子どもが高校生になって、大学受験をする際に苦労する可能性もあるということです。

■中学受験で燃え尽きない

冒頭に書いた偏差値アップ率って、中学受験を真剣に考えている親からすると衝撃的なデータだったのではないかと思います。

中学受験は辛いですからね。

遊びたい年頃である小学校高学年の時に、周りの友達と一定の距離をおいて勉強するわけですから、頑張った報いとして、それなりのものは欲しいと考える親は多いはずです。

けれども現実はたいしたことなく、偏差値3程度のアップなのです。

なので、中学受験で一番大切なことは、中学受験で燃え尽き症候群にならないことです。

それは本人もですが、親もです。

子どもが辛そうに勉強している時、「中学受験の今さえ頑張れば、あとは楽できるんだから」という安易な声掛けは、子どもが進学した先で落ちこぼれていくきっかけになります。

何より受験で大変な時期は、あくまで大学受験の時なのです。

中学受験で頑張るのは、難関大学の受験環境を手に入れること。

その程度で考えておかないと破滅します。