遂に、高校入試でも英語のスピーキングテストが導入されるニュースがありました。
東京都で先駆けて行われるようで、2022年11月に実施されるということですから、現中学2年生が高校入試の際に対象になるということです。
他府県の教育委員会はこの様子をうかがって、自身の地域でも実施できるかどうかを見極めていくでしょうね。
おそらく、数年で首都圏周辺の高校入試や大阪府などが導入していくと思われます。
その後、スピーキングテストの実施による高校生の英語レベルが測られて、大学入試に有利になるという実績が出れば、私立高校などを筆頭に早々に導入されていくような気がします。
英検の成績が大学入試に利用できる時代になっていますから、二次試験で必要となるスピーキングも重要な要素の一つです。
それを中学生の段階で練習しておくというのは、別に特別なことではないと思われますし、中学卒業程度の英検3級で二次面接がありますから、スピーキングは練習しておいて損はないです。
ただ、英検3級の二次試験よりもレベルが高いような気がします。
■英検でも高レベルな4コマのストーリー
2023年度入学の東京の高校入試からスピーキングテストが導入されるということですが、2020年にプレテストが行われたそうです。
プレテストでは、英文を声に出して読む問題や、4コマのイラストを見てすべてのイラストについてストーリーを英語で話す問題がでたらしいです。
「英文を声に出してよむ問題」であれば、英検の3級や準2級で行われている形式ですが、「イラストを見てストーリーを英語で話す問題」であれば、英検の2級や準1級の問題形式になります。
特に4コマのイラストとなると、英検準1級レベルです。
英検2級であれば3コマのイラストですから。
3コマと4コマに大きな違いはないと思いますが、英検2級の3コマの場合は回答方法に型式が存在するので、その型に沿って話すことも練習になります。
それに対し、単なるイラストの4コマであれば、時系列も含めて自分で考える必要がありますから、それも難易度が上がる要素だと思います。
(画像引用:朝日新聞EduA「英語学習の変化、高校や大学入試にどう影響? 「4技能型」の勉強が高3までは有効」2021.06.08より)
東京に住んでいる中学生は大変そうにも思えますが、私からすると、このようなテストをクリアした高校生と大学受験で争うと考えると、かなり不安です。
高校受験とはいえ、真剣に入試対策した成果はきっと現れます。
このようなスピーキング対策をしないで高校に進学した者と、スピーキング能力を高めた者との差は大学受験では明確な差が出てくると思っています。
東京在中の人は羨ましいですわ。
■高校入試の地域格差は大学入試にも影響
私の願いでは、地元にも早々にスピーキングテストを導入してほしいものです。
別に娘が英語は得意としているからだけではなく、やはり高校入試で能力に差がついてしまうと、大学受験で確実に優劣がついてしまうと思うからです。
地域差の入試形式の差により、大学入試で優劣がついてしまうのは、避けるべきだと思います。
大学入試では全国一律に実施しますが、高校入試や中学入試ではやはり地域差が生まれています。
それが大学入試で地域格差が生じているのは良くないことです。
それは早々に是正する必要があると思います。
このようなスピーキングテストだけではなく、中学入試でも英語が入っている首都圏と、英語が含まれないそれ以外の地域の学力差が生じています。
中学入試から大学入試まではたった6年しかありません。
小学校の時にほとんど英語の勉強をしていなかった学生に、6年後にあれだけ高度な英語の入試問題を解けといった方が無茶苦茶です。
■家庭学習でやるべきこと
我が家でも実践していますが、私が考える英語の学習法は、できるだけリスニングとスピーキングに特化した家庭学習です。
学校では、学習指導要領を見直しているとはいえ、やはりリーディングやライティングの中心の授業にせざるを得ない状況です。
実際に学校の定期テストでもリーディングやライティングが中心です。
リスニングのテストや、スピーキングの発表なども取り入れていますが、あくまでサブ的な評価にしかなっていない印象です。
なぜなら、リスニングとスピーキングの評価配点を上げると、絶対評価の点数が下がってしまうからです。
結局は、昔からのリーディング・ライティング中心の学習からなかなか脱却できないと思っています。
けれども、家庭学習では、オンライン英会話やタブレット4技能学習などを使って、スピーキングやリスニングを強化する勉強をした方が良いです。
この2つの要素を強化することで、英語を好きになったり、得意になったりして、結果的にリーディングやライティング能力も上がることが期待できると考えています。
是非とも娘の高校受験までにスピーキングテストを導入してほしいですが、まあ、無理だろう。