有名な話として、株式投資や株式運用は暴落や大恐慌があるからトータルリターンが増えたってことが言われています。
株価が何も上下せずに、単に右肩上がりだった場合、現実のトータルリターンはたいしたことないって話です。
ドルコスト平均法ではよく言われる話ではありますが、下がった時も淡々と買い続けることで、口数が増やせるという話です。
けれども、一方で、最初に全額投資した方が、機会損失という点にではリターンは高いとされていますし、実際に計算してみると、やはり種銭が大きい方が、リターン総額が大きくなるのは当たり前です。
結局のところ、やるべきことは、買ったら持ち続ける、いわゆるバイアンドホールドの精神が一番良いってことになりますね。
■株価が下がるよりも円安の方が心配
直近の市場があまり良くない状況なので、狼狽売りをしたがる人もいれば、買い増ししたい人もいると思いますが、私個人の感覚としては、何もしないで放置するか、積立している場合には増額も減額もしないで淡々と買い続けるのが良いと思っています。
その理由が、今は株価が下がっているとはいえ、所詮、高値からマイナス10ポイント程度しか下がっていない状況です。
さらに、円安の状況なので、これから利下げ局面になると円高になり、円建てだと損をする可能性もあります。
これらを総合すると、どう考えても今の調整はたいしたことなく、暴落なんて全く言えないですし、円安の状況からするとリスクすらあります。
したがって、買い増しはあり得ないかなと思っています
だったら一旦売却って考える人もいると思いますが、まだ所詮マイナス10ポイントくらいですよ。
ここで売却して、どこで再入場する予定なのでしょうか?
売りぬくってことは、さらにマイナスになる可能性を考えているってことですよね?
金利が高い状態で、これから来年くらいには利下げが始まるかもしれないと言われている状況で、ここからさらに株価が下がるという状況も考えにくいです。
もちろん、地政学リスクもありますし、さらなる利上げも可能性があるので、株価は今よりも下がる可能性は否定しませんが、暴落となると、コロナレベルのショックが必要になります。
銀行が連鎖的に破綻するとか、業績が悪い企業が続出するとか、経済的な部分で大国間の争いが過激化するとか、それらが複合するようなものでないと考えにくいです。
もしくは、新型コロナレベルの誰もが想定していなかったリスクです。
これらが来る確率が高いと考えるのなら、さらなる下落に賭けて売却するのも一つの手ではありますが、その根拠が薄ければ、再入場のタイミングが難しいので、そのままホールドが賢いと思います。
まあ、あくまで個人の自由なので、リスクを取る判断は自分自身になりますが。
■円安だから買い増しに行きにくい
私個人的な話を書きますと、現時点では、まだ逃げもしなければ、買い増しもしないです。
というのが、現金比率が意外と高いという個人事情があります。
機会損失の兼ね合いからは、本来はもっと市場に資金と投入しなければならないのですが、米国利上げが始まった時から売却もしていました。
現時点では、毎日積立や毎月積立をやっていますが、それで一気に現金比率が下がるわけではないので、客観的にはリスクオフ状態にはなっているんですよね。
それでも、今の状況で買い増しをしようとは思えないです。
その理由は、先ほども書きましたが、「円安」の状態がちょっと嫌な感じだからです。
これ以上、さらに円安になるとは思に難いですし、株価は切り返しても、その時は利下げ予想か利下げ基調の状態だと思いますので、円高に行くかもしれなと思っているからです。
円建て資産のそこが厳しいところで、これがアメリカ人とは違う所だなと思うのですが、日本人が日本で生活するうえで、円で考えるのはとても厄介だなと思える部分です。
今が円高状態であれば、間違いなく買い増しに進んでいると思いますが、150円で膠着している状況ではちょっと買い増しには進みにくい気分です。
リスクの取り方は人それぞれですが、何よりも、バイアンドホールドを基本とした方が良いと個人的には思っています。
人間誰しも過去のチャートを眺めて、チャートの解析をして、これなら勝てると思い込むのですが、まあ、上がるのも下がるのも50:50ですから、勝っても負けても、短期的には、それは時の運レベルです。
長期になると、テクニカル部分よりもファンダメンタルな部分も出てくるので、勝ち負けが50:50にならないのが歴史は証明しています。
それを考えると、とりあえずはリスク許容度の範囲でホールドしながら、淡々と積立をして、どうしても買い増しをしたくなった時に、ほんの気持ち程度でスポット買いする感じでしょうか。
気持ち程度のスポット買いっていうのがポイントで、そもそもガッツリスポット買いができる人は、積立金額の時点でリスク許容度の範囲外になっている可能性があります。
リスク許容度範囲で積立していれば、スポット買いには相当注意しようと思いますからね。
それが自分のリスク許容度の見極め方法かなとも思いますね。