関東では全く盛り上がっていないみたいですが、関西では日本シリーズで1試合ごとに紆余曲折という感じで毎試合繰り広げられています。
個人的には、なんかNHKの放送が好きなんですよね。
実況も落ち着いていますが、解説者もかなり理論的な話をされるので、聞いていて面白いです。
今回は1~3戦の放送みたいで、あとは5戦?か6戦?で放送があるみたいですが、NHKで放送がある時はNHKを観ると思います。
ちょうどテレビを観た時、第3戦で、宮本さんと藤川さんが解説していましたが、お互いによく話すって感じでして、下手したら実況よりも喋っているのではないか?って思うくらいです。
その解説でとても気になったというか、妙に納得したことがあったので、その部分を取り上げようと思います。
野球の解説ではあるのですが、私にとっては野球だけでなく何事にも当てはまるなと思いました。
特に、これから受験を控える若者にとっては、とても心に刺さるものではないでしょうか。
■8回裏、負けている局面で、代走で出た選手が・・・
8回裏、阪神が4-5で負けている時です。
先頭の打者が1塁に出た時、代走ということで、足の速いランナーに変わりました。
阪神が負けていることもあり、確実に塁を進めたいというか、このシチュエーションでは盗塁を狙っているだろうなと思える部分でした。
阪神の場合、走者に盗塁するかどうかを決めさせるのではなく、監督が決めるというチーム方針になっています。
なので、走るかどうかは、1球ごとにサインで変わっていきます。
案の定、予想どおり、1球目から仕掛けてきました。
走者はスタートを切ったのですが、タイミングが悪かったのか、スタートを切ってすぐに止まり、1球目では盗塁は決められませんでした。
2球目、盗塁したければ、おそらくここでも仕掛けてくると思っていたのですが、予想どおり、仕掛けました。
けれども、ランナーはスタート直後に足を滑らせて、盗塁することが出来ず、間一髪で1塁に戻りました。
監督は、もう盗塁はダメだと判断したのか、3球目からは盗塁は仕掛けず、バントに切り替えたのです。
最終的にはバンドはしっかり決まりましたが、1アウトを上げて、2塁まで走者を進めたことになりました。
■子どもの頃から夢見て準備してきたこと
ここで、解説者のお二人が言ったことが印象に残っています。
宮本さんは、「厳しい言い方になるかもしれないけど、期待されて代走に出ているわけだから、緊張するのは分かるけれど、ここで盗塁を決められないランナーはちょっと・・・」
藤川さんは、「子どもの頃から、このような日本シリーズの試合を夢見て練習してきたはずなので、この大舞台で、ここ一番という場面で決められないのは・・・」
という感じで、かなり厳しめのコメントでした。
何より印象的だったのが、藤川さんが言った一言で、子どものころから準備してきて、その舞台が整った場面であるということです。
確かに、練習してきた期間を考えると、準備の期間は、何年、年十年と長いです。
その成果を出す機会というは一瞬で、今回のような日本シリーズに大舞台で、この数秒にかけているわけです。
これまで子どものころから積み上げてきたもの、プロになっても、このような舞台に立てない人だっているわけですから、ここで足を滑らせるというのは、気持ちの問題なのか、準備の問題なのか、という感じがします。
準備をする時間は長く、その成果を出すのは一瞬だということです。
この話を聞いて、私が感じたのは、野球だけでなく、受験に関しても同じだなと思ったことです。
プロ野球は本当に限られたほんの一部の人しかなれないわけで、夢を見たからといってプロになれるわけではありません。
対して、受験という機会は、ほぼすべての学生に訪れます。
いうように、東大や京大、医学部などの難関大学を目指すような人であれば、ここで言われたように、子どもの頃から準備していたことだと思うのです。
プロ野球は20代の人が多く、受験は18歳や19歳で受ける人が多いですが、子どものころから準備するという期間はあまり変わらないのかもしれません。
最高峰で結果を出すというのは、それだけ積み上がってきたものを一瞬で成果として出すわけですから、相当な精神力が必要だということだと感じました。
野球であれば練習、受験であれば勉強だと思いますが、小さいころから積み上げてくるというのは変わりません。
プロと学生はレベルが違うと思いますが、それでも、学生であってもこれまでの成果を出すという行為は変わらないものです。
成果を出すタイミングで自分の全てを出せるように、それに向けて準備することも、その人の才能なのかもしれませんし、努力なのかもしれません。
どのような立場でも勝負する時があると思いますので、後悔しないような準備をして欲しいものです。