最近大注目のFANG+なのですが、ついに、株価の調子が悪いテスラが銘柄から外れそうな感じです。
FANG+指数は、比較的新しい指数で2017年に設定させた指数になっています。
だから歴史は短い指数なのです。
FANG+の大きな特徴は、10銘柄を均等割にしたハイテク中心で構成された指数です。
いわゆるマグニフィセントセブンの7銘柄が含まれているほか、先日決算で暴騰したネットフィリックス、半導体のブロードコム、クラウド関係のスノーフレークが含まれています。
いまの株高に相まって、FANG+指数も暴騰を続けており、新NISAでは大和アセットマネジメントの投信がつみたて投資枠でも買えるってことで、かなり注目を浴びてきています。
米国株はS&P500やNASDAQ100が中心指数だと思われていますし、それは今も変わらないのですが、そこに割って入りそうなくらい急上昇しているのFANG+ってことです。
この指数、とても良い指数なのですが、最大のデメリットがあって、それはめちゃくちゃ乱高下するってことですね。
10銘柄で構成されているので、ほぼほぼ個別銘柄を持っているのと変わらない感じです。
ですから、決算の時などでは非常に暴騰、暴落しますし、さらに、制作金利の影響もなども非常に良く受けます。
そして、元々、S&P500やNASDAQ100の中での構成比が高いので、指数連動で乱高下も多いです。
ですから、ちょっとした経済指標や経済ニュースやトップニュースなどで動くってことがあります。
このジェットコースターの乱高下でも持てるって人が保有しないと、何も考えずにただ単に最近話題だからって軽い感じで持つと、本当に翻弄されて、狼狽されるのがオチです。
そこは気をつけて保有してほしいところです。
■テスラが無い
今回、投信を設定している大和アセットマネジメントで、1月末時点のレポートが発表されました。
その中身を見て、驚いたのが、構成銘柄の中にテスラの名前が無いのです。
確かに、テスラが入っているのはちょっとヤバいんじゃないかと言われるくらい、最近の暴落はすさまじかったので、次回の構成銘柄入替の時にはテスラは外れるのでは?って噂にはなっていました。
けれども、次回と言っても、3月なので、まだまだ先って感じだったのですが、今回のレポートを見ると、すでにテスラが外れているんですよね。
では、テスラの代わりに何が入っているのか?って話なのですが、それはが、FANG+の先物が組み入れられているんです。
インデックス指数の投信って、運用を効率よくするために先物を使っているのは普通なのですが、それが約10%も使われているのにはやはり違和感を覚えます。
そして、テスラの銘柄が無くなっているので、これってもしかしてすでに外されているの?ってなっているのです。
■自分自身の先物を組み入れるという荒技?
さてさて、この組入銘柄のテスラ外しですが、誰がやっているのか?って話なのですが、大和アセットマネジメントが気を利かしてやっているとは思えないんですよね。
そんなことをすると、ベンチマークからの乖離が大きくなってしまうので、投信の信用問題に関わります。
おそらくですが、FANG+の指数を作っているアメリカのNYSEがやっていると思っています。
真意のところまでは分からないので、英文のレポートを誰かが翻訳してくれたら、見てみたいなと思っています。
おそらく、NYSEがやっているとした場合、ここでもう一つ疑問なのが、自分自身で自分の指数の先物を買うことができるのか?って話になります。
自分で自分の先物を組み入れて指数化するって、良く分からないですよね?
自己矛盾というか、共食いというか、何なのか?って感じがします。
こんなことが成り立つのも不思議ですし、こんなことが認められるのかとも思ってしまいます。
それが、今回のレポートの最大の驚きで、テスラ外しよりも、自身の先物を10%も組み入れた指数っていうのがかなり驚きなのです。
これについては、どこかで、この疑問を解消してくれる解説を待っています。
本来の銘柄入替は3月24日みたいなので、それまでは先物を組み入れて運用するみたいな雰囲気です。
投資家の次の関心は、FANG+に何の銘柄が採用されるのか?って話です。
ハイテクの3セクターからの選択なので、今話題になっているイーライリリーは入れないですし、マイクロコンピューターもまだ銘柄が小さいので難しそうかなと思います。
順当に行けば半導体銘柄になりそうな気もしますが、そうなると、半導体銘柄がエヌビディアとブロードコムに次ぐ3社目になるので、半導体指数みたいになるのも嫌ですよね。
何か面白い銘柄が入ってくれることを願っています。
それにしても、まだ銘柄入替まで1カ月以上あるのに、すでにテスラ外しをしているのがアメリカっぽいなって気がします。
ダメなもの、基準を満たさないもの、それは容赦なく即解雇って感じです。
これが吉と出るか凶と出るかは株価と同じで未来は誰にも分からないですからね。
テスラはマグニフィセントセブンに残るための正念場ですね。