長い人生を生きてきたわけではないですが、人生半ばの現在で、私自身、ストレスを溜めない方法があります。
それは、「他人に期待しないこと」です。
投資をやっている人は分かると思いますが、投資は将来の期待をこめて資金を出します。
期待はリターンのことです。
そのリターンのために、リスクを感じながらも、自分の大切な資産の一部を出すわけです。
ただ、その期待値というのは、人それぞれ違いますよね。
それは想いも違うと思いますし、そもそも、お金に換算した場合に、どのくらいの比率を出しているかでも変わります。
人それぞれ違って当然なのです。
同じように、生活や仕事においても、他人への期待があります。
自分がこれだけやってあげたから、相手はこれだけ返してくれるだろう。
いわゆるギブアンドテイクの精神です。
このこと自体は素晴らしいのですが、このギブアンドテイク精神にはまるとストレスに押しつぶされることになるのです。
今日はそんな話から、子育て教育につなげます。
■ギブアンドテイクの精神が難点
ギブアンドテイクの精神は、やってもらった分を返そうという気持ちです。
けれども、これらには大きなギャップが存在する可能性が高いのです。
先ほどのマネー投資のように、やってあげた人の気持ちも違うし、そもそも、やってあげられる資金や時間や気分のところで、その人の中のどれくらいのウェートを占めているかによって変わってくるからです。
人によっては、あまり時間やお金をかけずでも十分な支援や協力が出来る人もいれば、かなり一生懸命頑張って自分の中の大半を投入している人もいます。
けれども、相手には客観的にしか伝わりませんので、その人のウェートまでは言わない限りなかなか伝わらないです。
まあ、人間は、伝えるとしても、相手が重いと感じないように、自分のウェートから割り引いて伝えますから、全てが相手に伝わることはほぼ無いと思った方が良いと思います。
ストレスとの関係でいえば、この後の「返し」の部分で発生することになるのです。
何かを与えるというのは、相手からの返しを期待している部分があります。
単純に「ありがとう」の一言だけでも嬉しい人もいれば、同じような支援までを望む人もいますし、寄り言うと、自分がした以上の返しまでを期待している人までだっているのです。
私が自分の人生で、様々な人を見てきて、ストレスを多く抱えている人というのは、このような時に、期待が大きすぎる人です。
自分がこれだけやったのだから(やってあげたのだから)、相手もこれくらいは返してくれるはず。
この「これくらい」の内容が期待しすぎなのです。
自分の基準に到達しなかった場合、落胆や怒りや悲しみが溢れてくることになり、さらにそれがストレスとなって押し寄せることになります。
私も昔はそのような思いをすることがありました。
そんな思いになる原因は、自分の基準(ものさし)を中心に物事を考えているからです。
■自分を中心に組み立てる
世の中には様々な人がいます。
人それぞれ、基準やものさしが違って当然なのです。
なので、他人を支援したり、他人に協力したりする時は、リターンを期待しない方が、結果的にストレスをあまり感じずに気楽に人生を送ることができます。
もっと言うと、「やってあげたい精神」ではなく、「自分がやりたい精神」で、サポートする必要があります。
相手基準では無く、自分基準ということです。
自分が、楽しい、嬉しい、気分が良い、と思えることをしてあげるということです。
もちろん、相手の基準と合わないことがありますから、自分がいくら楽しくても、相手は不快に思う事だってあります。
けれども、この点で何が良いかのかというと、自分にストレスがかからないということです。
ストレスがかかりにくい生活はかなり良いです。
人生がハッピーになれます。
その気分が、実は、他人をハッピーにしている可能性もあるのですから。
■子育て教育も自分が楽しむ
子育て教育に話をつなげると、子どもへの期待もそこそこにした方が良いです。
難しいのは、子育てというのはお金もかかりますし、将来を心配するからこそアドバイスしていることも多いです。
けれども、子どもも一人の人間であり、自分からみたら他人です。
子どもからのリターンは期待せずに、自分がやりたいという気持ちで子育て教育をする方が、お互いにストレスが溜まりにくいです。
もちろん、自分の子どもなので心配することが多くなりますし、少しでも良い人生を送ってほしいと思うでしょう。
けれども、期待しすぎないということです。
なかなか難しいですが、「子どもも子どもの人生であり、自分で切り開いて欲しい」と突き放すくらいの気持ちで対応した方が良いと思っています。
それでも、自分の子どもなので、より一層の支援はしたくなりますが、そのくらいの気持ちでいないと、リターンへの期待でストレスが溜まって自分が参ってしまいます。
結論としては、自分が楽しめること、自分を中心に行動しよう!ってことですね。