2024年から新NISAが始まって早くも2週間が経ちました。
年初から国内でも災害や事故があり株式相場にも影響がありました。
米国市場も2023年が急上昇していたこともあり、2023年の年末の調整を引きずり、年初も下げています。
株式は金利とシーソーの関係ですので、米国金利の今後の見通しと、その修正によって、今年の株価は大きく値動きしそうだというのが示唆されました。
そのような状況でも、今年から新NISAをやろうと決めていた人は、きちんと開始できましたか?
もしかすると、これまで全く投資をやったことなく、年始からの値動きの荒さやチャートの下落に翻弄され、まだ何も買付できてない人もいるかもしれませんね。
投資は自己責任なので何ともいませんが、何もやらずに現金だけを持っているとインフレ社会や値上げ社会を過ごしていくのは辛いので、何かしら投資はやり始めた方が良いと思います。
投資金額や全資産中の比率は、人によってリスク許容度が違いますから、そこは自分で悩まないといけません。
けれども、制度の内容で悩んでしまうともったいないので、新NISAの悩みポイントは解消しておいた方が良いでしょう。
なんか、証券業界がきちんと伝えきれていなくて、新NISAで間違った認識をしている人が多いらしく、間違えやすい制度内容について紹介しておきます。
■つみたてNISA可能商品は成長投資枠でも使える
新NISA制度でよく間違えやすいのは2つあるみたいです。
まず1つ目ですが、「つみたて投資枠で買える商品(認定されたファンドやETF)は、成長投資枠でも購入可能」ってことです。
なんか、つみたて投資枠と成長投資枠は別のものだということが先走りして、つみたて投資枠で購入できる商品は成長投資枠では買えないって勘違いしている人が多いみたいです。
成長投資枠って名称で勘違いするみたいですが、新NISAの枠を全額使うためには、成長投資枠で個別株を買わないといけないって勘違いしている人もいるそうです。
そんなことはなく、つみたて投資枠で購入可能な商品は成長投資枠でも買うことができます。
なので、今人気商品である、オルカン(全世界株式)やS&P500などの商品は、つみたて投資枠でも、成長投資枠でも購入可能となります。
これらのインデックスファンドで、年間上限360万円、生涯上限1,800万円の投資が可能ということになります。
まあ、なかなか、年間上限を使い切れる人はいないと思いますが、生涯上限は可能性がありますから、勘違いしないで、積立していきたいですね。
■復活枠が元金分のみ
新NISAで間違えやすいもの2つ目ですが、それは「復活する枠は元金分」となります。
これに関しては、今年はあり得ない話ではありますが、今回の新NISAの改定により、枠復活制度が入りました。
去年までの旧NISAでは無かった制度で、これまでは一度売却すると非課税枠は消滅していました。
それが新NISAになって枠復活制度ができたのです。
これに関しては、売却を促すことになるので、あまり個人投資家からすると良い改正だとは思わないのですが、おそらく証券業界からの要望が通ったのかなと思っています。
それで、復活する枠の金額ですが、運用益を省いた元金分になるということは忘れてはいけません。
例えば、100万円が元金で、50万円の利益が出て、時価総額150万円だったとします。
売却すると150万円の現金に換わるのですが、新たに投資できる金額は150万円ではなく、100万円の元金分になります。
したがって、売却すると効率がわるくなるので、あまりお勧めができないですね。
ちなみに、復活するの売却の翌年なので、例えば、今年買って、今年売却した場合、復活するのは来年になるということですね。
新NISAが神制度に変貌しましたが、利用者が混乱する原因は、つみたて投資枠と成長投資枠の2つに分かれている点だと思います。
この辺りは、旧NISAのつみたてNISAと一般NISAの特徴を生かしたことになるので、2つ作らないと辻褄が合わないのでしょうね。
とはいえ、レバレッジ型とか債券のみのファンドは買えなかったりするので、旧NISAを全て残しているわけではないってところもあります。
私個人としては、レバレッジ型は残してほしかったですけどね。
枠が1,800万円と巨額になっているので、レバレッジを可にすると相当利益が膨らむ人が出てくるのを恐れたのかもしれませんが。(笑)