大学受験に向けて、YouTubeなどでは予備校講師が「学生はゴールまでの道筋が分かっていない」と言います。
まあ、それは仕方のないことです。
なんせ、学校や塾の先生は毎年受験を経験しているわけですし、何百人、何千人という学生を見てきているので、どういう学生が良く勉強していて、自分の立ち位置が分かっていて、どういう学生が何も分からずに勉強しているか、は雰囲気でつかめるでしょう。
対して、学生自身は自分で初めての体験なので、何もかも手探りです。
周りに親身になって教えてくれる人が居れば良いですが、そう簡単にいません。
ましては、プロと呼ばれる先生方はたくさんの生徒を指導していますから、自分だけを見てくれているわけではありません。
では、どうすればよいのか?
自分で情報をとる努力をするのです。
だれも与えてくれません。
自分で掴みに行けなければなりません。
あるユーチューバーが非常に頷けることを言っていました。
本日は勉強ができる期間・日数についての現実をお話します。
■高1から入試までの期間は最大140週間
高校生になると、受験まで本当に時間がありません。
難関大学を目指さず、学校の授業の延長で受験をする場合は、高3からの受験勉強スタートでも遅くないと思いますが、東大・京大・旧帝などの難関大学を目指す場合には、高1からのスタートが必須と言われています。
え?そんな早くから?と思われるかもしれませんが、それが現実です。
その理由は勉強期間を考えれば分かりやすいです。
高1から入試までの期間は「約140週間」です。
おおよそ、勉強というのは、1週間単位で計画を立てると思いますが、高1からでも140回繰り返したら本番です。
140って回数は多いでしょうか?少ないでしょうか?
人によって価値観が違うので捉え方は変わってくると思いますが、これを中学の娘に話したら、「え?少な!」って言っていました。
勉強したい、準備はきちんとしたい、と思っている人なら短いと思えるでしょうね。
■定期テストの勉強で削られる
では、140週間を全て使えるかというと、そんなことはありません。
いくらプライベートの大型連休を勉強に費やしたとしても、高校生の場合は学校に通っていますから、学校の定期テストというものがあります。
それが年に5回で、高3の2学期までに14回あります。
それぞれに、1週間目とか2週間前から定期テスト勉強の時間を割り当てたとすると、2週間当てる人なら28週間、1週間当てる人なら14週間が消えていきます。
したがって、140週間から引くので、126週間とか112週間とかに減っていくのです。
140週間でも短いと思っていたのに、さらに減って112週間になってしますのですから、かなり減ってしまうことが分かります。
受験終盤だと1週間でも相当貴重なのに、定期テストで28週間も奪われるのは驚きます。
これが、「難関大学を目指している人は定期テストの勉強を捨てろ」と言われるポイントです。
貴重な勉強期間を定期テストに奪われるなら、自分の目標にめがけて勉強した方が良いという理屈です。
ただし、赤点は取らないように、直前に少しは勉強する事をお勧めされています。
■東大女子は定期テストは基礎の確認
一方で、東大に合格した女子の意見では、「学校の定期テストは基礎を確認するうえで非常に重要」だと言っています。
学校の定期テストをおろそかにせず、しっかりと勉強した方が良いという意見です。
ん?予備校先生などと言っていることが違うな?と思ったのですが、よくよく考えると、状況がことなるという事です。
予備校先生の場合は、時間が無くて焦っている生徒や、目標達成のためにはどうしてもスケジュールが間に合わない生徒を大勢見ているので、定期テストの勉強を削るようにお勧めします。
対して、東大女子の場合は、高1もっというと中学生の段階から東大を目指して勉強していますから、受験勉強を常にやっています。
そうすると、学校の定期テストを上手に利用して、基礎の復習、基礎の確認、テスト慣れという使い方ができるということです。
予備校講師の意見と東大女子の両者の違い、非常に参考になります。
■最大140週間しかないと思って必死にできるか
本日は高校3年間で最大140週間しか取れないという話をしました。
加えて、高校の定期テストの準備をするか否かで、どんどん削られていくことになります。
結局は、「準備不足でないか、予定どおり進んでいるか」そこにつきます。
3年間十分に時間があると思うのではなく、3年間しかない、最大140週間しかないと思って、最初から全力で勉強するかどうかが変わってくるということです。
できれば、東大女子のように定期テストで基礎の確認ができるような、一見、余裕にみえる受験勉強ができるようになれば、難関大学合格も見えてくるのではないでしょうか。