2024年から新NISAが始まっていますが、実は勘違いしたまま新NISAを始めている人がいるということです。
ここまで2回ほど、新NISAの勘違いをお送りしてきましたが、今回で最後の勘違い2点です。
これまでは新NISAに存在する2つの枠に関連する話をしてきましたが、今回はNISAそのものに関する勘違いです。
今日の勘違いは結構している人が多いと思いますので、再確認のためにお読みください。
■新NISAと旧NISAの併用はできる
まず、一つ目ですが、「2024年からの新NISAと2023年までの旧NISAは併用することができない」という勘違いです。
これは、2023年までNISAを使って運用してきた人が対象になりますが、新NISAを使うためには旧NISAを売却しなければならないとか、旧NISAと新NISAを併用できないと勘違いして、旧NISA分をどうしたらよいのか?って疑問に思っている人がいるみたいです。
この勘違いに関しては、旧NISAは関係なく非課税期間は運用できるから、そのまま放置で大丈夫というのが回答になります。
旧NISAは、つみたてNISAであれば20年間、一般NISAであれば5年間は非課税期間があります。
その間は新NISAを始めていたとしても、そのまま非課税運用ができるので、売却しなくても問題ないってことになります。
ただし、一つ注意点としては、もし、新NISAで1,800万円の生涯上限額を利用しないのであれば、旧NISAを売却して、そのまま新NISAに移行することを考えても良いと思います。
その理由は、旧NISAは期限が決まっているからです。
期限が決まっているということは、その期限後は自動的に特定口座に移行されます。
特定口座に移動された後の利益分は非課税になりませんから、長期で保有しようと思っていて、新NISAの枠が余っているのなら、それは移行する意味があります。
ただ、枠が余るかどうかも未来は分かりませんか、旧NISAの非課税期間を最大限利用するという方法もあると思いますので、将来のことは分かりませんから、早々に移行するのは止めておいた方が良いとか思います。
あくまで、枠が余ることが確定している場合に移行って感じですね。
■売却しても非課税枠の復活は翌年
二つ目ですが、この勘違いの方がしている人が多いかもしれません。
それが、「売却したらすぐに非課税枠が復活する」という勘違いです。
新NISAの大きく注目されている変更点の一つとして、売却後も非課税枠が復活するという点があります。
これまでの旧NISAは復活がなかったので、売却するのも悩むことがありました。
けれども、新NISAは売却しても枠が復活するので、その悩みはかなり低減されました。
ただし、復活するとしても注意なのが翌年になるということです。
売却しても来年にならないと復活しないので、そこの使い方はこれから裏技を発見するなどのユーチューバーなどのマウント合戦が始まりそうです。
まあ、新NISAの最初の5年は年間上限がありますから、枠が復活しても実際に利用できるのは新NISA開始から6年後になりそうですね。
だから、あまり案内が少ないのかなと思うこともあります。
復活に関しても、早々に生涯上限の1,800万円を投資する人が結構影響が大きいと思います。
逆に、1年であまり投資をしない人は、そのような復活に関するルールはそれほど重要視する必要もないかもしれませんね。
これまでの3回の記事で新NISAに関係する勘違いを書いてきました。
ここまで書いてきての感想は、とりあえず新NISAは複雑すぎるっていう点です。
もっとシンプルにできなかったのかな?って思うのですが、おそらく、様々な関係者の思惑が混じっているからだろうなと思って仕方ありません。
金融庁の思惑と、証券会社の思惑と、銀行や保険業などの思惑、そして、個人投資家サイドの意見をまとめた人の思惑という感じです。
複雑にすればするほど余計にやらない人が増えてくるのも事実です。
証券口座って、初心者の人には良く分からない文言が多いので敬遠されやすいですし、マイナンバーカードの提出も必須なので、その辺りが嫌な人は証券口座を開設しないでしょうね。
それに対し、若い人であれば、YouTubeなどを駆使して理解するようにすると思いますが、年配者は理解することを自ら進んで行う人が少ないので、その辺りへの普及は大変でしょうね。
疑問点は解消するのと同時に、可能であれば、新NISA制度の見直しもした方が良いかもしれませんけどね、たぶんしないと思いますが。(笑)