サッカーワールドカップを観て、勝負において、気持ち、メンタル、という要素が非常に大事だということが良く分かります。
日本は残念な結果に終わってしまいましたが、技術面も当然ですが、気持ち面で劣っているところが垣間見えたように感じます。
延長後半で1点を取りに行く姿勢、PK戦での絶対に決めるという想い、そんなところかなと思います。
とはいえ、メンタルって、自分への自信により、強くなったり、弱くなったりするものでもあると思うのです。
絶対に外せないPKにおいて、自分は外さない自信があるのか、もしかして外したらどうしようと思うのか、その辺りが、ボールを蹴る瞬間にキーパーに読まれる、読まれないという寸分の差を生んでいるような気がしてなりません。
正直、1人目を外した時の雰囲気が、ちょっとこれはダメだなという想いが自分では感じました。
その場にいない自分が感じ取るのですから、相当かなと思います。
このような気持ちって、勝負の面では一番大切なことだと思うのです。
そして、これはスポーツに限ったことではなく、入試などにおいても同じです。
気持ちで負けるというのは、勝負する前に劣勢になるのと同じ。
まずは気持ちで負けないようにしなければなりません。
もちろん、メンタルコントロールなどの直接的な部分も大切ですが、私は、自分に自信が持てるかどうかという部分も大切にしたい。
そのためには、自信がみなぎるような技術の向上と確信が必要なので、入試においても、絶対に負けないという気持ちが持てるように準備していくものです。
大事なことは、外してはいけないPKで外さない技術を持ち合わせること、それは、間違ってはいけない基礎基本問題で間違えないことと同じだと思っています。
これは、気持ち面だけでなく、自分への自信も必要だと思うので、何よりも大切なことは自信がつくまで練習することです。
■絶対に正解しなければならない問題を前に
例えば、数学で言うと、計算問題で間違えるというのは、あり得ないことです。
塾の模試テストで、計算問題が最初の5問ありますが、これは応用問題の配点と同じです。
この計算問題で間違ってしまうと、一気に点数が落ちます。
偏差値60を確実に狙うのでああれば、3問間違いの85点以上を狙う必要がありますが、この計算問題が1問ミスをすると、応用問題で間違えることができる問題が1問減ります。
これは大きなビハインドで、2問しか間違えられないというのは、超難しい応用問題を1問正解しなくてはいけなくなります。
計算問題の1問と応用問題の1問、この差はあまりにも大きいですし、比べようがありません。
応用問題がもし正解できるのであれば、確実に上位の偏差値になるわけですから、計算問題で間違っている余裕はないのです。
なので、計算問題って絶対に正解しなければなりません。
■決めるところで決められる人
この絶対に正解しなければならないというのが、絶対にPKを外してはいけないというものと同じです。
もちろん、世界のプレッシャーと自分個人のプレッシャーなんて比較にはなりませんが、それでも、プレッシャーは自分自身の問題であっても受けます。
そこに打ち勝てるかどうかという話です。
もし、これが数学の計算だった場合、大抵の人は、絶対に正解できるように何度も何度も練習するしかないでしょ?って言いますよね。
そこなんですよ。
結局は、ここまで来たら運です、ここまでよく頑張りましたというのは、何の慰めにもなりません。
絶対に決めなくてはいけない部分では、決めなければならないんですよね。
■どこで何を努力するかで引き寄せるものが変わってくる
別にスポーツだけではなく、社会生活でも、勝負どころで弱い人、勝負に負ける人って、結構な割合で存在しています。
入試においても、これまでの実力からいったら落ちない人が落ちる、ちょっと挑戦校かなと言われた人が合格する、これもよくあるケースです。
これって、もちろん、学力的な差もありますし、偶然、自分の得意・不得意な単元が出たなどの運もありますし、さらにメンタル的な部分もあります。
でも、運的な部分はどうしようもなかったとしても、メンタル的な部分のケアや、それの要素となる学力的な部分というのは努力できる部分でもあります。
したがって、結局、成功を引き寄せる人というのは、それなりに隠れたところで努力していることだと思います。
もちろん、やるべきことをしっかりとやるのも一つの努力だと思いますが、ラインから外れて少し違った努力をすることも必要だと思いますし、一見、正しいことに見えなくても、それが意外と効いていたという努力内容もあるかもしれません。
このようなものの積み重ねが結果を生んでいると思います。
良い結果を引き寄せる人は、一般では考えられない努力をしている可能性ってあるかもしれないのです。
スポーツと勉強は違う要素かもしれませんが、似たような部分も多くあります。
今回のことから学べることもあるのではないでしょうか。