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金融庁が公表!運用損益別顧客比率トップ3は直販投信の3社が独占!

昨日の記事では、共通KPIに基づいた金融庁から公表された資料について書きました。

金融庁が共通KPIを公表!投資信託のコスト・リターンのプロットで明確な差が出た・・・ - なんでも道しるべ

各金融業者について、各販売会社の預かり残高上位20銘柄のうち設定後5年以上の投資信託(加重平均)のコスト・リターンプロットを示しましたが、これらのプロットに加えて、リスクのファクターも重視して商品選択をする必要があるのではないかと感想を書きました。

リスクは小さい方が良いに超したことはないですが、低リスクで高リターンの夢のような商品なんて存在しません。

低リスクであるということは、低リターンでありますが、そこに高コストが加わるとどうなるか?

受益者である我々の運用資産はコストによって目減りしていくことになります。

それ故に、プロの営業マンがいる窓口で、高コストで低リスクな商品を紹介されて、そこに多額の資産を投入してしまい、想定どおりのリターンが得られなくなってしまう構図だと思います。

販売会社選びや商品選びは非常に難しく、世の中6,000本以上あると言われている投資信託商品から投資に値する商品はごく一部だと言われています。

今回、金融庁が公表した資料により、一時的には「この販売会社には近づいたら危険」という結果が出ました。

ただし、一時的だと思います。

おそらく、このような公表を受けて、各金融業者や販売会社はランキングアップの戦略を取ってくるでしょう。

そして、公表資料に含まれない(すなわち現状では上位20銘柄以下)商品で利益を上げる手立てを講じてくると予想しています。

今回の金融庁の資料には、金融事業者のランキングが明確になりました。

本日はランキングとして並べられた「運用損益別顧客比率」について書きたいと思います。

■金融庁が公表した「運用損益別顧客比率」

私が好んで積立投資をしているアクティブファンドを手掛けているのが、「レオス・キャピタルワークス」「セゾン投信」「コモンズ投信」の3社です。

直販としていることから、情報が非常にたくさん出てくることや、運用責任者の顔が分かること、特に動画やレポートを定期的に発信してくれるのが安心して資産運用を任せられます。

これまで、共通KPIの公表についても、これらの会社は率先して数値公開していました。

特に、本日の題材の「運用損益別顧客比率」というのは、3社とも高かったです。

「運用損益別顧客比率」とは、リターンがプラスになっている人や、マイナスになっている人を層別して数値・グラフとして表してくれています。

基準価額は当たり前ながら同じ商品を買えば同じ推移をしているわけですが、受益者によって、買付時期が異なりますし、積立なのかスポット買いなのかで平均取得価額がことなります。

したがって、マイナス50%の人もいれば、プラス50%以上の人もいるということです。

今回、金融庁がまとめた資料では、運用損益率が0以上(プラス)の人の割合(緑グラフ)と、マイナスの人の割合(赤グラフ)で表記されて、各社のプラス割合が高い順に並べられていました。

結果は下記のとおりです。

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このグラフが、私が冒頭で言ったランキングであり、金融庁がここまで実名と順に並べるというのは驚きました。

■顧客本位の運用を結果で示した

結果から明確にお分かりのとおり、1位が「コモンズ投信」2位が「レオス・キャピタルワークス」3位が「セゾン投信」ということになっています。

当ブログでも、この3社が運用損益別顧客比率を公表した時に、記事として取り上げましたが、これら3社は非常に優秀であることは間違いないです。

ファンドマネージャーの運用も優秀でありますが、受益者である顧客も優秀なので、プラスリターンの比率が上がっているわけですから、素晴らしいと思います。

この3社が設立されたきっかけが、まさしく「顧客損益」をプラスにしたいという顧客本位の運用なわけですから、きちんと結果が伴っているということです。

他の金融事業者は目標ができたわけですから、この3社に追いつけ・追い越せの号令がかかっているでしょう。

あの手、この手をつかって、ランキング上位に上がるための手立てが必ず出てくると思います。

■直販で買わなくても、使いやすい証券会社を選べば良い

では、この3社の直販投信を買えば良いのか?と言えば、そんなことはないです。

今回の資料は、販売した預かり残高上位なので、この3社は直販の商品の結果となっています。

しかしながら、これらの3社ともに、商品は直販だけでなく、ネット証券やiDeCoを利用すれば、3社の商品を買付・積立することが可能です。

したがって、直販されているので、今回の結果により、この3社の商品は優秀であることは明確になりました。

それを他の販売会社を通じて購入すれば良いというわけです。

アクティブファンドだけでなく、インデックスファンドも買いたいという需要があると思います。

私も、インデックスファンドとアクティブファンドを組み合わせて保有しているので、この3社のファンドは楽天証券やiDeCoを通じて積立買付しています。

そのように上手く商品を選択すれば、例えランキングが低い証券会社でも、十分にプラスの利益が出せるということです。

証券会社を選ぶ際には、この3社の商品を取り扱っているか否かを確認することが大切です。

■良い商品×良い投資手法

運用成績を上げるには、良い商品を選んで、良い投資手法を使う必要があるでしょう。

金融庁の資料の中のコメントでも、『直販を行っている独立系の運用会社は、積立投資を行っている顧客割合が高く、運用効率の良い商品を積立形式で提供することにより、より多くの顧客にリターンを提供している』と書かれています。

良い商品でも、下手な買い方をするとすぐにマイナスに転落します。

市場が下落時期であっても、狼狽することなく積立投資を続けることで、プラスのリターンを得ていきたいものです。