最近、大注目している「楽天・バンガード・ファンド」ですが、お知らせが出ていました。
『11月17日『楽天・バンガード・ファンド』に「新興国株式」が追加されます』
正直、驚きました。
すでに設定されている、「VT」「VTI」に続くのは、「VEA(先進国除く米国)」や「VOO(S&P500)」になるとよんでいました。
新興国株式ということは、「VWO」になるのでしょうか。
おそらく、VWOになると予想して、まとめてみたいと思います。
■VWO
■概要、パフォーマンス
- 名称:バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF
- ベンチマーク:FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックス
- 経費率:0.14%
- 設定日:2005年3月4日
- 基準価額リターン:6.51%(設定来)
この最近の1年間は18%以上と非常に良好なパフォーマンスを示していますが、チャイナショックなどを通過した過去3年間となると0.66%となります。
日本株式は米国株よりもボラティリティが大きいとされていますが、新興国株式となるとそれ以上のボラティリティになってくると思います。
ただ、中国、台湾、インド、南アフリカなどの有望な新興国メーカーが含まれています。
この成長性に乗るのか、成長の罠の懸念から米国中心としたメーカーにするのか、は個人の考え方・感覚によるものがあります。
■国別構成比率(上位10ヵ国、%、2017/6/30現在)
- 中国 29.0
- 台湾 16.1
- インド 11.9
- ブラジル 7.6
- 南アフリカ 7.6
- メキシコ 4.3
- タイ 3.8
- ロシア 3.6
- マレーシア 3.5
- インドネシア 2.7
有名企業のTSMC(台湾)、テンセント(中国)、ホンハイ(台湾)などが含まれます。
■手数料予想(※あくまで予想)
- 0.1296%(税抜0.12%)
- VWOの運用コストが0.14%
- 合計、税込0.2696%程度
発表される前なので、あくまで私の予想です。発表後の目論見書の確認が必要です。
新興国株式なので、バンガード社の運用コストも高めの(といっても世の中では安いですが)0.14%です。
これに、楽天・バンガード・ファンドの手数料がVTやVTIと同じであれば、0.1296%乗せてくると考えています。
合計0.2696%程度であれば、それはかなり安いです。
1年運用しないと、実質コストが分からない部分はありますが、他社の投信は新興国株の実質コストは高くなっています。
バンガード社のETFで運用するのであれば、実質コストが膨れ上がる心配がないので、安心して積立投信できると思います。
■個人的所感
最初に書きましたが、「楽天・バンガード・ファンド」が次に出してくるのは、「VEA(先進国除く米国)」や「VOO(S&P500)」になると思っていました。
ここからは私の見解ですが、当ブログでもこれまで書いているように、VEAであっても積立投信するかどうか悩むと思います。
米国以外の先進国がすでに、人口ボーナスを過ぎて、成熟期に入っていると思えるようなこともあり、日本も含めてインデックスファンドで運用するのには疑問を抱いています。
新興国となると、「成長の罠」の懸念が大きく、さらに積立投信するには腰が引けます。
次に発表される商品に期待していたので、かなり残念な気持ちですが、これらの理由から、私は「VWO」に積立投資することは無いと思います。
楽天・バンガード・ファンドは、需要から判断しているのだと思います。
米国では人気が無い(純資産総額がそれほど大きくない)、「VT」が日本人に人気です。
同じように、新興国株式も人気なのでしょう。でもそれは、個人投資家の母数が少ないからだと考えています。
投資というか投機に興味がある人は、リターンやボラティリティが小さいものには興味が薄いです。
個人投資家の中には、リターンやボラティリティが大きいものに興味がある人がいて、それが母数が少ないので比率として大きくなっていると予想しています。
実際、この1年間のリターンが非常に大きいことからも、いま「VWO」商品を出すと、需要があると判断したのだと思います。
私はやはり、「VOO(S&P500)」の投信を扱ってほしいです。それまで待ちます。