高校になると文系と理系に分けられます。
どちらが良いのかは各人の目指すところで異なりますが、文系と理系を選択するにあたり、自分の得意教科や好きな教科、不得意な教科や嫌いな教科で決めているのが大半のようです。
まあ、大学に進学する前には、大学の受験学部で何を勉強するかなんて知らないでしょうし、結局は全学部入試があるように、とりあえず難関私大に合格すれは良いやと思っている人が多いでしょうから、文理選択なんて、二の次でしょうね。
けれども、高校生の段階でしっかりと自分の進路を考えておく必要があります。
勉強に忙しくそんな余裕がないかもしれませんが、それが世の現実ですね。
■理系に行くなら数学嫌いは大変
なぜ、高校になると文理選択を迫られるのか、理由は明確で、数学を数Ⅲまでやるか、やらないか、のどちらにするかなのです。
結局、理科が得意だとか、社会が好きだとか、国語の良し悪しで選択している人が多いと思いますが、そんな教科や科目はどうでもよく、最終的にはどこまで数学を勉強するかにつきます。
理系の場合は数Ⅲが必要ですし、文系の場合は数ⅡBまでで良いです。
さらに、理系の場合は数学が得意や好きな人と戦う必要がありますが、文系の場合は数学が苦手ない人と戦います。
これで一目瞭然だと思いますが、数学が嫌いなのであれば、理系に進まない方が賢明だということです。
数Ⅲの有り無しは1教科の増減ではありますが、この1教科は非常に大きい。
数学を中心に勉強するのが嫌なら、文系選択をしておいた方が良いです。
文転・理転という言葉が有りますが、理転に比べて圧倒的に文転する人の方が多いです。
そのほとんどが、数学がついていけなくなったから。
理科とか社会なんて基本的には暗記科目です。
物理恐怖症などがあるかもしれませんが、好きであればある程度は勉強できます。
けれども、数学はどうしようもできない。
嫌いな教科をなんとか勉強できても、得意でない教科を得意な人と勝負しなければならないので、偏差値が上がる訳がないのです。
だから、数学が嫌いなのであれば、文系を選択した方が自分のためです。
■内定率は明らかに理系有利
話を変えて、文系と理系ではどちらの方が就職は有利なのか、という点です。
明らかに理系です。
内定率の差がでており、理系は87.5%で、文系は80.4%だと言われています。
また、理系は国公立の方が有利で、内定率はさらに上がって89%と言われています。
逆に、私立文系となると79%に下がります。
理系の場合、学費が高いので、私立理系は親不孝ですが、国立理系であれば親孝行です。
さらに、内定率も国公立の方が高いとなると、国公立理系が一番良いということになります。
ただし、受験のコスパが良いかどうかの問題は、話は別になりますが。
内定率だけをみると、国公立理系は89%で私立文系は79%という事実です。
■文系の選択
文系の場合、就職率が悪いのに、学費の高い私立に行くメリットがあまり感じられません。
文系に進むのであれば、難関大学に進学すべきでしょう。
早慶であれば私立でも申し分ないですが、それ以下の私大しか行けないのであれば、国公立の文系に行く方が学費面では有利ということになります。
ただし、旧帝大以外の国公立が、面倒見が良いかどうかは分かりません。
同レベルの大学であれば、学費は高くても私立の方が就職支援は良いかもしれませんから。
■理系の選択
理系の場合、国公立に行くべきです。
なぜなら学費が全く異なるうえに、突き詰めるなら、大学院の修士までは卒業しないと、理系の道に進んだ意味が半減するからです。
6年間通うことを考えると、私立では学費面でも、大学ブランド面でも国公立に劣るので、私立理系に行くメリットがありません。
同じような考えの人は大勢いると思いますから、ゆえに、理系の大学入試が厳しいのは、国公立受験の準備が必要なのと、倍率が高くなっているからだと思います。
■結局は「勉強しろ」
文理選択は非常に難しいですが、理系に行くのであれば、数学を思いっきり勉強しなければならないのと、国公立受験に向けた共通テストも必要ですから、覚悟が必要ということです。
文系であっても楽ってことはなく、私文にいくなら早慶かMARCHが最低ラインで、国公立であっても旧帝大に入らなければ就職活動で苦労するのは目に見えています。
結局は、理系であっても、文系であっても、勉強が必要だということは否定しようがありません。
逆に言うと、文系理系に問わず、東大京大・旧帝大・早慶上理・MARCHくらいに引っかからないと、学費面、就職面、コスパにおいて、有利にならない大学進学になるのは間違いないと思います。
結局は「勉強しろ」ということですね。