ブルームバーグが、S&P500のリターンについて記事が出ていました。
S&P500は、バフェット氏がおすすめする投資先であり、何も考えずにS&P500を所有していたら資産は増えるだろうと言われています。
私自身は当ブログで何度も紹介しているように、カブドットコム証券のフリーETFでSPDR500(S&P500、東証1557)を売買しています。
フリーETFなので、売買手数料は無料です。
趣味の領域で売買をしているのですが、それもやっぱり止めてしまおうかなと思える記事でした。
配当再投資分を計算に入れると、2007年の終値ベースのピークを付けた同年10月9日から現在までのS&P500種のリターンはプラス98%。
09年3月の安値では一時マイナス55%となったが、その分を埋め合わせてさらに上昇し、過去10年の年間リターンは7%を上回る。
警戒を呼び掛ける声が日増しに強まる中で、株を売ろうか悩む投資家にとってデータは保有を維持する根拠となろう。
米企業の利益改善努力のおかげで、米国株は値上がりする傾向にある。
米国株では実質、すべての強気相場は前回の強気相場を上回る水準で終わるというのが紛れもない事実であり、S&P500種は前回サイクルの高値を平均68%上回ったところでピークアウトしている。
つまり、現在の強気相場が仮にきょう終わったとしても、十分に長い投資期間を確保すれば将来的にかなりのリターンが期待できるということになる。
(引用元:Bloomberg 、2017/9/27、あなたの投資は倍増も-強気相場ピークでも「米国株は買い」の理由より抜粋)
年間リターン7%超えでも再投資の複利効果は見逃せない
過去のデータは投資の役に立たないということは承知の上で、この記事を吟味してみます。
過去10年間、S&P500を持ち続けていたら、配当再投資でリターンはプラス98%ですか。
年間リターンは7%を超えるということなので、バフェット氏が言うように、S&P500を持っていれば下手にアクティブな売買をするよりも資産増大をはかれます。
年間リターンを7%とすると、10年で70%ですので、残りの28%は再投資の複利の効果といえます。
10年でこれだけ変わってくるのですから、配当再投資は必須です。
S&P500を所有しやすいETFは分配金が出ますので、それを着実に再投資しなければなりません。
基本的に再投資が必要ないのが投資信託ですが、信託報酬が高いです。S&P500の投資信託で最も信託報酬が安いのが0.225%(iFree S&P500インデックス)です。
どちらが良いのかは個人の好みによりますね。
私は投資信託の方が好きですが、フリーETFなら、買付手数料がかからないので、 ETFの分配金を再投資しても良いかと思っています。
S&P500でも投資資産の半減はあり得る!?
記事で驚いたことですが、投資をやっている者が一番気にしなくてはならないのが、リスクです。
過去10年間のなかでは、リーマンショックを経ていますので、2009年3月でマイナス55%は凄い値です。肝に銘じなくてはいけません。
S&P500であっても自分の資産が約半分になる心づもりはいるということです。
半分になったところで、「あぁ...もうダメだ...」と逃げてしまってはプラス98%というのは達成できません。
このような安値をもたらす時期が来るのなら、やはりドルコスト平均法を導入すべきかと思いますが、分割投資をすると機会損失が生まれますので賛否両論かと。
2009年3月の周辺の安値の時はドルコスト平均法は効果的ですが、無駄に分割して積み立てても、せっかくの年間リターンを享受できないことになります。
S&P500に投資するのなら、投資しようと思っている金額を、惜しみなく、毎月つぎ込んでいくのがベストな投資法ではないでしょうか。
長期スパンで、収入等からのインカムから積み立てていったときに、自然とドルコスト平均法になっていると、リーマンショックの際には口数を増やせます。
そのように考えるなら、ETFの買付金額による微妙な端数金額を気にするくらいなら、積立投信で最後の最後まで口数で割って購入できる方が積立向きでしょうかね。
記事のとおりで、株を売ろうか悩むことが多い私にとっては、このデータは持ち続けようと思える、ありがたいデータでした。
ピークアウトはいつ来てもおかしくない
ただ、気になる一文が最後の方にかかれており、前回は高値の68%を上回ったところで、ピークアウトしているようです。
現状98%であれば(配当再投資分を考慮しなければ70%くらいか?)、そろそろピークアウトしてもおかしくない領域に入ったということでしょうか。
リーマンショックみたいなものがどこかで埋もれていたら怖いものですが、それでなくても地政学リスクや利上げ等をきっかけにピークアウトするかもしれません。
仮にピークアウトしても、下げ相場で効果的なのもドルコスト平均法です。
そういう意味では、S&P500をSPDR500を使って所有・売買している状態から、少しずつ、投資信託で所有し続けるということを検討しだそうかと思うようになりました。